東京医科大と徳島大の研究チームは熱中症の重症化にかかわる遺伝子があることを突き止めたという。エネルギー産生に関係する酵素を作る「CPT2」という遺伝子で、この遺伝子があると40度以上の高熱が続くと酵素が不安定になってエネルギーが作れなくなり、インフルエンザ脳症になりやすいという。東京医大病院に運ばれた重篤な熱中症患者11人を調べた結果、死者1人を含む5人(45.5%)がこの遺伝子を持っていたそうだ。日本人全体の保有率14~21%に比べて高いとのこと。 ⇒ http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20110802-OYT1T00186.htm
因みに、上記結果から実際に統計的に有意性ありと言えるのかどうか、「カイ2乗検定」という方法を使って確かめてみた。期待値として日本人全体の保有率の上限値(最も厳しい側の検定になる)の21%を用い、11人中5人がCPT2遺伝子を持つ場合のカイ2乗を計算すると3.965となる。一方、カイ2乗分布表で自由度1の場合に、95%の確率で有意性あり(偶然でない)と言えるカイ2乗値を調べると、3.84となっており、3.965はこの値より大きい。この結果から、確かに、CPT2遺伝子が重篤な熱中症にかかわっているという命題は、少なくとも95%の信頼度(統計解析で一般的に使われる)で「真」と言えるようだ。
因みに、上記結果から実際に統計的に有意性ありと言えるのかどうか、「カイ2乗検定」という方法を使って確かめてみた。期待値として日本人全体の保有率の上限値(最も厳しい側の検定になる)の21%を用い、11人中5人がCPT2遺伝子を持つ場合のカイ2乗を計算すると3.965となる。一方、カイ2乗分布表で自由度1の場合に、95%の確率で有意性あり(偶然でない)と言えるカイ2乗値を調べると、3.84となっており、3.965はこの値より大きい。この結果から、確かに、CPT2遺伝子が重篤な熱中症にかかわっているという命題は、少なくとも95%の信頼度(統計解析で一般的に使われる)で「真」と言えるようだ。