人の図太さ

　藤沢周平氏の「神隠し」新潮社５５２円は、弱い立場と思われる人々が開き直った強さを中心に描いています。
　拐かした男をきりきり舞いさせてしまう、娘の話。「遊び人」の父親がひょっこり帰ってきて、弱そうに見えるが、とんだ疫病神に。
　でも何となく出てくる人物を憎めないのはなぜでしょう。
　　記憶を失った娘の世話をする、老夫婦の日常の変化と記憶を取り戻して、許嫁と共に去っていく娘。その後の老夫婦は、以前の平穏な生活に。
　人間って不思議です。

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