JCP市原時夫です

千葉県房総の睦沢町から、政治・経済・歴史・オペラ・うたごえを考えるgabuku@m12.alpha-net.ne.jp

人間への信頼、映画「善き人のためのソナタ」

2010年11月05日 | Weblog
「赤旗」映画紹介は大変参考になるものです。NHKBS放送の映画「善き人のためのソナタ」は、あまり期待しないで、録画しておいたのですが。
 感動しました。
 1984年の東ベルリンでの反体制とにらんだ戯曲作家への国家による盗聴を担当することになった、専門家の大学教授が主人公です。
 揺るぎない東ドイツの体制への確信に基づき、自らがにらんだ戯曲作家の盗聴を行うのですが、だんだんに、その人間性に惹かれていきます。
 反体制演出家の自殺に呆然となり、演奏するビアノに盗聴者は涙します。
 舞台女優の恋人が、作家を売り、反体制の声明タイプのありかを当局に売ります。
 当局が乗り込む直前に、盗聴者は、タイプライターを移動し、調査は終了します。
 恋人は、タイプライターが発見されたと思い自殺します。
 盗聴者は、証拠が発見できなかった責任をとらされ、閑職に追いやられ、その後ベルリンの壁は崩壊し、盗聴者は、チラシ配りの仕事をしています。
 作家は有名になり、なぜ、自分が逮捕されなかったのか、盗聴者が事実を当局に隠したことを知りますが、合わずに去ります。
 その後、盗聴者を暗号名で記載した本を出版します。「善き人のためのソナタ」その広告を見た、盗聴者が、本を開いて、自分のことを作家が知ったことを知ります。
 たんたんと、した演技なのですが、心が変化していく様子が、描かれます。傑作です。

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