JCP市原時夫です

千葉県房総の睦沢町から、政治・経済・歴史・オペラ・うたごえを考えるgabuku@m12.alpha-net.ne.jp

韓国社会の複雑さと変革を求める人々

2016年04月18日 | Weblog

 韓国映画「国際市場で逢いましょう」、家族のために身を粉にして働く主人公が当時の時代背景と共に描かれているのですが、アメリカのベトナム侵略戦争に加担した韓国軍を英雄視し、ベトナム民族解放戦線側を住民弾圧側として真逆に描いていることに、違和感を覚え現代韓国社会を知りたいと思い、書店で見つけたのが「新韓国現代史」(文京沫著)です。
 第1は、国民対立が続けさせられて来た社会だということ。
 第2は、学生・市民運動が何度も政治を変革してきたこと。
第3は、朴 槿恵大統領の手法が公安統治の再来と危惧されていること。で終わっているのですが。
 4月13日韓国総選挙での朴政権党大敗について「赤旗」では、経済政策への批判、強引な運営への危機感、米国寄りの姿勢に裏切られた感情。
 一方、永年の地域主義・対立から新時代への変革を求める人々の動きなどを紹介しています。
 
  
 国民対立
 「分断国家の呪縛を超えて、自立し、和解し合う心をいかにつちかうのか、朝鮮戦争以後の韓国社会はそういう思い課題を背負っ」たこと。それまでの地域差別意識を軍事独裁政権維持のために、政治・経済にまで広げたこと。軍事独裁政権が1990年ごろまで続いたこと。
 とりわけ、民族統一という大義を掲げたがために、「子や孫に至まで韓国社会では日陰者扱いさえた」「権力への過剰忠誠を通して『アカ呼ばわり』から逃れようとする被害者の親族も少なくなかった」のヶ所は胸が痛くなる思いで読みました。
 
ベトナム侵略戦争への評価が不明確
 アメリカによるベトナム侵略戦争へ加担したことについて「韓国がインドシナ戦争に軍事的に貢献」という日韓条約の位置づけとして紹介されていますが、韓国社会として位置づけているかは不明です。
 
学生・市民運動
 もう一つは、軍事独裁政権で何度もつぶされながらも、政治を変革してきた、市民・学生の運動の力です。
 
公安統治の再来 
 朴 槿恵(パク・クネ)が反対派を「親北左派」など決めつける手法をとっていることなどから、再生の道をたどることが出来るかどうか。と問い本書を終えています。 
朴政権党大敗 
 この4月13日の韓国総選挙で与党大敗第2党に後退しました。「赤旗」では、経済政策への批判、強引な運営への危機感、米国寄りの姿勢に裏切られた感情。
一方、永年地域主義から新時代への変革を求める人々の動きも紹介しています。

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