2007年6月のブログ記事一覧(2ページ目)-ミューズの日記
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和声学あれこれ(10)転調 その1 いつ?(形式について)

「和声学あれこれ」を今まで9回に渡って連載してきましたが、いよいよ佳境に入ってきました。そこで改めて、そもそも和声学の最終目的とはいったい何かという疑問が湧いてくると思います。目的が判らないと努力のしがいがありません。
さて、いままで細かく説明してきましたのは、基本的な知識や色々な用語の確認・統一を計り、今後の理解を容易にする為でした。これらの基礎知識をおろそかにしますと今後高度になるにつれてますます理解しにくくなります。目的とするところを知るためにはどうしても必要な過程です。知ってどうなるという思いでは挫折と諦め、放棄の魅力に取りつかれてしまうでしょう。植物は大地から栄養を吸い上げて華麗な花を咲かせます。演奏家も色々な音楽知識を吸収して、味わいのある素晴らしい演奏をします。学問的栄養をつけないと弾くだけの空虚で貧相な演奏になります。

では、その目的とは何でしょうか?
和声学の知識でもって古今の名曲を分析したり、一層の理解を深めて演奏に役だてる事は勿論それで結構なことですし、そのような考えで勉強されてきた人も多いでしょう。しかし私は最終的に「転調の技法」を習得する為の学問と考えています。
和声学は音楽学の一分野に過ぎませんが、理解すればこれほど面白い分野もありません。音楽の進化は和声の進化でもあり、特に転調技法の進化でもあります。時代と感性の発達が和声学を発展させてきたといってもいいでしょう。ジャズやポピュラー音楽も演歌もこの200年以上も前に完成されたいわゆる機能和声をその基礎としています。その後は和声の発展と否定の繰り返しで現在に至っています。是非とも挑戦して習得しましょう。

では、転調についてですが、転調とは曲の途中で調を変える事によって曲に変化を与える事をいいます。もし、転調していない曲を長々聞かされたのでは退屈になってしまいます。部分転調を含め転調していない曲を見つけるのは難しぐらいありふれた事ですので構える必要は全くありません。殆どの曲に転調が含まれています。ですから演奏の出来る方は無意識の内にその技法を体得しているはずです。従って、理解するのもそれほど苦労しないと思います。で、転調の話に入りたいのですが、その前に「形式」(様式ともいいます)について理解しなくてはなりません。なぜなら転調は目的をもって意識的に使われています。むやみやたらに気分だけで転調しても音楽とはなりません。「いつ?どこへ?どのように?」このうち、まず「いつ?」これに答えるには曲の入れものである形式の知識が必要です。形式が判れば大抵の音楽は面白いものです。形式は曲の表現手段ですし、内容の表現でもあります。多様性と統一性を秩序立って混在せしめる大事な約束事でもあります。その構造を知っておくだけでも曲や演奏の理解が深まる事でしょう。

では、今回は形式論から始めます。まずは形式の構造からですが、最も基本的な形は8小節で表現され、これを大楽節といいます。大楽節は2つの小楽節から成り、最初の4小節を前楽節、次の4小節を後楽節といいます。4小節は更に2小節に分割され、動機と呼ばれる曲の基本的な律動を示します。動機を連続すると旋律が出来ます。即ち動機が4つ連なって大楽節ができ上がる訳です。この場合、動機をそのまま繰り返す、違った高さで繰り返す、変形させる、全く違う動機を挿入等の手法で曲を作ります。1小節や半小節・もっと長い小節の時もありますが、2小節の動機はリズムを形成しますので基本と云われる所以です。前楽節と後楽節はよく似ている場合が多いのですが、その時前楽節が半終止して、後楽節で完全終止します。この半終止の時、部分転調(次回説明)することもありますし、後楽節の最初の小節でやはり部分転調して変化をつけたり、属和音系で始まったりします。それ以外のところでは転調する例は無いようです。短い8小節だけの曲ですが、これを一部形式といいます。最小の曲です。民謡や童歌に多い形式です。

更に大楽節を二ヶ繋げたものを二部形式といいます。16小節になります。
この形式では一つ目の楽節の最後の小節で(又は部分転調して)半終止(又は完全終止)して二つ目の大楽節の頭で転調する場合が多いようです。この形式の曲は小品に結構あります。。更に3個の大楽節を繋げたのを三部形式といい、三つ目の楽節は最初の楽節の繰り返し(再現 D.C)する場合が多いようです。24小節になります。従って、真ん中の楽節はまず転調するものと考えていいでしょう。さもないと最初から最後まで同一の調で面白みがありません。まずい曲作りです。応用として16+16+16小節のこの形式の曲が一番多く見受けられます。(ターレガのアデリータやラグリマ等)この一部形式、二部形式、三部形式の構成を歌曲形式又は基本楽式といいます。それ以外のロンド、フーガ、ソナタ、変奏曲、その他多種多様な形式を応用形式といいます。従って歌曲形式をよく理解すれば、他の形式も判りやすくなります。例えば、ソナタ形式は基本的に三部形式の応用です。もっともかなり複雑ですが。
これらの短い曲の中にでも転調する場所やポイントが決められているわけです。
カルカッシやソルの曲から探してみて下さい。色々なパターンがあって楽しい発見になります。参考例を載せておきました。
紙面の都合上、応用形式は述べませんので専門書で研究される事をお勧めします。
次回は「どこへ?(関係調)」についてです。

                          服部修司


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皆さんこんばんは。和泉です

いやぁもう暑い!このヒトコトに尽きますね・・・
でもようやく梅雨らしくなりましたかねぇ
この梅雨がないと夏に干からびてしますのでしばしのガマンですっ

ところでこの湿気!楽器にとっては大敵でも私たち女性にとっては
強い味方なのです
(あっなんか女性限定に話してるみたいに聞こえますけど男性の方も読んでくださいね)

『秋田美人』なんて言ったりするじゃないですか?確かに東北の人って
白くて肌がモチモチなイメージ・・・実はなんでも秋田は湿度が一年を通して
高いそうで、そのおかげで女性の肌は乾燥から守られ肌モチモチの秋田美人が
たくさんいるそうです・・・ってどこまでホントか分かりませんが
確かに日本の湿度の高さは女性の肌にとってつよ~い味方のようです。
潤い度が違うんでしょうね、肌の。

だから乾燥の強い国々の女性は比較的的若いうちからシワに
悩まされるとか・・・きゃー。

なので、もうジメジメいやっ!なんて言ってばかりもいられないですね(笑)
このジメジメのおかげで日本の女性は美しいのですっ
うわーなんかどこかのCMみたいになってしまいました

あっでもやっぱりギターにとってはこの時期の湿気は大敵なので、湿気吸収剤なんかを利用して
ギターも気持ち良くこの時期を乗り越えられるようにしてあげて下さいね

そんな便利小物はミューズにたくさん置いてありますので
必要な時は是非お声を掛けてくださいね~

営業してしまった(笑)

では今日はこの辺で

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昨日はミューズ音楽教室のポップス系コースの生徒さん達によるライブ・パーティーでした。
今まではクラシックギターのクラスの生徒さん達の発表会を「大人のギターパーティー」と言う名称で3回行ってきましたが、今回初めてポップス系の生徒さん達の発表会を「ライブ・パーティー」と言う形で行いました。

アコースティックギターのソロもあれば、弾き語り、ボイトレの生徒さんによるマイナスワンを使っての歌、ギターとの共演、ラテンパーカッションを入れてのギターアンサンブル、そしてゴスペルの皆さんによる見事なハーモニーとバリエーションに富んだまさしくライブ・パーティーでした。
最後には全員でスタンド・バイ・ミーを歌い、演奏して盛り上がりました。

今までミューズサロンでPAを入れたのはピアノとギターのコンサートでギターの生音を少し大きくするためにイクリプス・スピーカーを使ったくらいですが、今回は本格的なPAを入れてのライブ。全く違った雰囲気になり、ミューズサロンも結構本格的ライブが出来るじゃん、と思いましたね。ライブに慣れている谷村先生がステージマネージャーとPAをを担当、ボイトレ・ゴスペルの牧先生が補佐役、そしていつもの如くスタッフの渡辺なつ実の司会進行で楽しいステージが繰り広げられました。

因みにどんなプログラムだったかと言いますと:
1.A Perfect Sky/Bonnie Pink (ボーカルソロ)
2.七色の明日 (ボーカルソロ)
3.Merry Christmas Mr.Lawrence/押尾コータロー (ギターソロ)
4.Imagine (ギター弾き語り)
5.ひまわり/マンシーニ (ギターソロ)
6.5月(May Song) (ギター弾き語り)
7.Good-bye days/YUI (ギター弾き語り)
8.チェリー/スピッツ (ギター弾き語り)
9.Let it be (ギターとボーカル)
10.Caravan/映画「ショコラ」より (ギターデュオ+パーカッション)
11.Angie/The Rolling Stones (ギターデュオ)
12.Amazing Grace (ゴスペル)
13.Hail Holy Queen (ゴスペル)
14.Jesus,oh what a wonderful child (ゴスペル)
15.Stand by me  (全員参加)

そしてポピュラーピアノのリコ先生もアルコールが入ってノリノリでピアノ演奏と弾き語りで美声を披露。即席で牧先生とのデュオも出たりして4時間半の楽しい時間があっと言う間に終わってしまいました。



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今日は親子4人の心温まるファミリーコンサートでした。

三重県鈴鹿市在住の中子祐二さん、ゆう矢君(高2)、たく矢君(中2)、しん矢君(小3)の親子4人によるファミリーギターアンサンブルが盛り沢山のプログラムで演奏してくれました。お父さんの裕二さんの飾らないトークと可愛いお子さん達の一生懸命な演奏が聴く者をほのぼのとした気分にしてくれました。と同時にお子さん達の腕前に感心させられました。
しん矢君はソロでレニャーニのラ・マズルカをカッチリ演奏してくれましたし、たく矢君はバッハのフーガBWV1000とバリオスの大聖堂をこれも見事なテンポで演奏。ゆう矢君はポンセの南のソナチネの第1楽章と最後にアルベニスの朱色の塔を、途中一箇所忘れた所もあったものの動揺せず最後まで軽やかに弾き切りました。それぞれが大変な力を持った兄弟です。それもその筈、3人とも小さい時からギターを始め、次の様なコンクール歴を持っているんです。
・しん矢君 5歳からギターを始め、06年「第33回日本ギターコンクール」小学生部門銅賞受賞
・たく矢君 5歳からギターを始め、06年「第33回日本ギターコンクール」中学生部門優勝
・ゆう矢君 7歳からギターを始め、06年「第33回日本ギターコンクール」高校生部門で優勝
全くお父さんを追い越しています。

前半はポピュラー編、後半はクラシック編と言うプログラムでしたが、欲を言うとポピュラー編ではもう少しアンサンブルを聴きたかったですね。三重奏、二重奏、ソロと言う組立てでしたが、ポピュラー編ではソロが7曲あり三重奏が4曲という配分でしたから・・・。

それにしても親子でここまでギター演奏を楽しめるというのはいいですね。今日も親子で聴きに来ていたご家族が数組ありましたが、是非どんどん親子で、ファミリーでギターを楽しんでいただきたいです。中子家の場合、ギターを弾かないお母さんはいつも写真とビデオ撮影を担当しているそうで、親子5人の連携はバッチリのようです。きっとこの家族には親子の断絶だとか、家族バラバラだとか言う問題には縁が無いんでしょうね。音楽を家族でやれば最近よくニュースで目にする親子の悲惨な事件も減る事間違いないと思うんですが・・・。

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休息  


こんにちは、渡辺なつ実です。

やっと梅雨入りしましたね~。
毎日暑かったので、これで少しは涼しくなるかとうれしいです。

先日は思い立って実家に帰りました。
緑の多いところなのですが、やはり過ごしやすい!
名古屋の街を歩いていると、コンクリートで暑く、風が吹いても熱風という感じでつらいのですが、実家では木々の間を吹き抜ける風のなんと爽やかなことか・・・。
緑が多いので草いきれもすごいのですが、それがまたいいのですね・・・。
夜には田んぼから蛙たちの合唱も聞こえてくるし。

たまに実家に帰るのもいいなぁ・・・。

今日は、正真正銘つぶやきでした。

さようなら。

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