2006年11月のブログ記事一覧(2ページ目)-ミューズの日記
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今日は中川祥治先生によるサンデーモーニング講座『音楽とリズム』と佐々木響士朗先生による最後のワンコイン講座『基礎練習のすすめ』の二つの講座が行われました。

『音楽とリズム』は3回講座の2回目で今回は「リズムと記譜」と言うタイトルで行われました。楽譜に書かれている情報がいかに少ないかと言うお話なんですね。楽譜には音の高さ、長さ、強さの目安が書いてあるだけで、どの位の長さや強さで演奏するかは演奏者の解釈に任されていると言うお話なんです。それをいろんなパターンを例に具体的にギターで演奏を交えながら解説していただいて大変よく分かりました。
次回は3回目「ルネサンス、バロックの舞曲」についてを12月3日に行います。すごくためになり大好評です。3回目だけでも受講できますから是非お越しください。

『基礎練習のすすめ』はギター持参で実践参加型で行われました。先ずはスタカートの練習からと言う事で始まりましたが、こと細かく詳細に実践しながら進められたので参加者からはこれまた大好評。実際に佐々木先生に師事している生徒さんも『普段のレッスンでも教えてくれない内容まで教えてもらえて大変勉強になった』と大満足。『早速帰ってから練習してみます』とお帰りになりました。

これでワンコイン講座は終了です。
来年1月からは『新ツーコイン講座』として再スタートします。
現在下記二つの講座が決定しています。詳細はHPにアップしますのでそちらでご覧ください。大変興味のある内容です。ご期待ください。

●第1回:『音楽スル脳を科学スル』  
    ~音楽を愛する人のための脳科学~ 
    1月27日(日)15:00~ 
    講師:医学博士 中村先生
●第2回:『この曲、もっと知りたいな ?! 』シリーズ
     第1回目 「禁じられた遊び」   
    2月11日(日)15:00~ 
    講師:高岡 誠


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今日は四日市の女性合奏団“サルビア”の皆さんからのお誘いで山田陽介君と共に四日市へ行って来ました。
ギターサークルの皆さんへのご提案と言う事で、“出張レッスンとミニコンサート”を先日よりご提案していましたが、その第一号としてサルビアの皆さんからご依頼を頂戴して四日市へお邪魔した次第です。ギターサークル・サルビアは1983年に結成された女性だけの合奏団で、3年前には結成20周年記念コンサート開催されています。現在は16名のメンバーがいらっしゃるそうです。

先ずはリーダー格の3人の三重奏を山田君に指導してもらいました。曲はレスピーギのイタリアーナと武満徹の不良少年。2曲とも美しくいい曲ですね。3人はとても綺麗に演奏されていました。その他のメンバーは楽譜を手にしながらそのレッスンを聴講する形で行われました。山田君の指導は説明が分かり易く、丁寧ですね。尤もお相手が山田君にとってはお母様くらいの年齢の方たちですから丁寧にならざるを得なかったかも知れませんが・・・。演奏者も聴講者も山田君の説明に『うん、うん』と頭をうなづかせながら納得されていました。
レッスンの後での感想としては『分かりやすくてとても良かった。もやもやしていたものがスッキリしました。思っていた以上に内容の濃いレッスンをしていただきました。』と大好評でした。

そして、彼によるミニコンサート。
アメイジング・グレイスやジョン・ダウランド、武満徹の12の歌からシークレット・ラブ、そしてファリャの曲を2曲、アンコールにブローウェルの舞踏礼賛の後半部分とあっと言う間に時間が過ぎてしまいました。

そしてランチです。会場が結婚式場を借り切って行われたのでその式場のレストランで昼から豪華なランチをご馳走になってしまいました。実はサルビアの皆さんが忘年会をどうしようと相談していたときにこの出張レッスンとミニコンサートの話がピッタリと合ったらしく、忘年会を兼ねて豪華に式場を借り切ってくださったそうなんです。美味しいフルコースをご馳走になってお腹も一杯になりました。ありがとうございました。

最後にミューズ出版第一号となった後藤千秋さんの『ギターソロのための 3つの抒情作品』を紹介させていただき、私が拙い演奏を披露させていただきました。そしたらなんと、8冊もご購入いただきました。他にも譜面台、音楽グッズを何点もお買上げいただきました。楽しい時間を過させていただきご馳走になった上、お買上げいただき本当にありがとうございました。

またその時に出たお話ですが、『二重奏、三重奏のアンサンブルって楽しいよね。でも時々レッスンをしてもらいたいんですよ。ミューズで単発でレッスンが受けられるアンサンブル講座もやったら?』と言うご提案をいただきました。それはいいアイデアだと思いましたので今後検討したいと思います。実施する事になったらご案内させていただきますのでよろしくお願いしますね。ご意見もあれば是非お寄せください。


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12月1日(金)に行われるインド・クラシック・コンサートの実行委員会の住田様よりコメントを頂きましたのでご紹介いたします。今回出演されるタブラ演奏家のアシーシさんはインド音楽界のトッププレイヤーだそうですね。これは見逃せないチャンスですよ。以下、住田さんのコメントです。

今回で3回目を向かえる、インド・クラッシック・コンサート・シリーズ 「銀の系譜」
伴奏者は、第1回目と同じくインド・コルカタよりタブラ演奏家のアシーシ・パウル氏をお招きしてツアーを開催いたします。彼はインド国内のみならず、今や数多くの著名ミュージシャンと共に世界を飛び回る、インド音楽界のトップ・プレイヤーです。

「インド音楽」というと日本では瞑想やヒーリングミュージック、 民族音楽という枠組みでとらえられがちですが実際は、 非常に高度なテクニックと複雑な即興性によって構成された音楽です。これまでにも世界各地で、様々なジャンルのミュージシャンに影響を与え現在では、 世界中の音楽ファンを魅了しています。

日本とインドの関係が、熱い注目を集める昨今。この希少な機会に、日印を代表する演奏家が紡ぎ出す、ドラマティックかつ卓越した技のバトルを生演奏で、思う存分お楽しみ下さい。

銀の系譜実行委員会 住田祥子


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<あれも聴きたい、これも聴きたい> 掛布 雅弥ギターコンサート in 加古川

 皆さんは掛布雅弥(かけふ もとみ)というギタリストをご存知だろうか。元々名古屋の生まれで、12歳からギターを始め、田村敏雄、水野良夫両氏に師事。1978年、中電ホールにてデビューリサイタルを開き、当時名古屋ではまだ珍しかったロドリーゴのアランフェス協奏曲を、ピアノ伴奏ではあるが見事に全曲弾き切った。その年、単身イギリスに渡りカルロス・ボネルに師事。その後は東京に戻り各地で活躍してきたというギタリストだ。
 彼とはその78年のリサイタルの直前、ひょんなことで知り合いとなり、拙宅にも来てくれたりもしたが、当時随分音楽のことやギターのこといついて語り合った仲だった。
その後、彼がイギリスに渡ったり、私が大阪に引っ越したということもあって、声を交し合うことも無くなり20年以上が過ぎてしまっていた。

 ところがありがたいことに、何ヶ月か以前、自宅のインターネットで偶然彼のホームページがあることを知り連絡を取ったところ、あたかも雪が解けるがごとく、一挙に20年という年月が消え去っていき、お互いに旧交を温め合うこととなって、今回の11月11日、兵庫県加古川市でのリサイタルに伺うこととなったという次第。(加古川は、神戸の西に明石市があり、その西隣が加古川市)
彼は、ギターの腕前もそうであるが、その控えめな優しい人柄で全国に強力なファンを持っており、今回は兵庫県在住の沢田さんという方のお骨折りで、加古川市にある松方ギャラリーというところにあるホールにてリサイタルが催された。
少し早めに会場を訪れると、タイミングよくリハーサルを終えた彼が、受付のところで一休みされているところであった。20年という人間の一生の間でも、短くはない年月を経て、すでにさまざまな輝かしい過去の実績にもかかわらず、なんの奢りもない昔のままの掛布雅弥が、ほとんど風貌も変わらず、相変わらずのやさしい眼差しで私を迎えてくれた。彼は決して大声では語らない。ともすれば周囲の喧騒の中に埋もれがちなほどの小さな声でしか語らないし、また多くも語ることはない。しかし始まった彼の音楽は、当日雨の中を駆けつけた多くのギター音楽ファンの心に、何か暖かいものを残してくれた。
彼自身、一曲一曲メモを見ながら演奏する曲について丁寧に解説をしていくのだが、その語り口がなんとも彼の人柄をよく反映していて、ほのぼのとしたものが会場に伝わっていく。

当日演奏されたプログラムは、
① ソル/魔笛の主題による変奏
② C,テデスコ/悪魔の奇想曲
③ P.ホートン/4つの小品
④ ヴィラ=ローボス/前奏曲 第4番、練習曲第6番、第1番
⑤ J.マラッツ/スペインセレナーデ
休憩
⑥ S.ラック/クレンビルの主題と変奏
⑦ N.パガニーニ/大ソナタより 第1楽章 アレグロ・リソルート
⑧ I.アルベニス/マジョルカ、朱色の塔、セヴィーリャ
アンコールとして
⑨ I.アルベニス/アストゥーリアス
⑩ A,タンスマン/カヴァティーナ組曲より バルカローレ(舟歌)
⑪ 禁じられた遊び(愛のロマンス)

最初の1・2曲にはまだ硬さが見られ、わずかなミスも散見されたが、ヴィラ=ローボスあたりになると俄然本領を発揮。音の出方からして自信のほどが伺われ、2部になるとあとは掛布節が炸裂。自在に指板の上を駆け巡る左手、多彩な音色を生み出す右手が会場を埋めた聴衆の目や耳を感動に導いたことと思う。
彼の楽器は1928年製のシンプリシオとのことであるが、私にとって初めての楽器の音色は、えもいわれぬ幸福な時間を提供してくれたことは確かであった。
丸く甘い、しかも明瞭な高音、どすの利いた低音。いずれをとっても掛布雅弥は楽器の魅力を充分引き出していた。
会場に来ておられた製作家の松村氏も「さすがに掛布さん」と感動されておられた様子であった。

 コンサート終了後、主催の沢田さんのお誘いもあり、打ち上げをご一緒させていただいたが、やはり20年前の優しい心をもった大変控えめな掛布雅弥であったことがとても嬉しく、いつしか年月の隔たりは完全に埋められた気がして幸せがこみ上げてきた。
内生蔵 幹(うちうぞう みき)


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ビスニエトとはスペイン語で曾孫のことで、ビスニエト・デ・トーレスとはアントニオ・デ・トーレスの曾孫にあたります。現在日本に来ていて昨日彼に会ってきました。名前をJuan Francisco Salvador Gimenes de Torres(ファン・フランシスコ・サルバドール・ヒメネス・デ・トーレス)と言う長い名前でした。彼は現在60歳で本職は家具職人ですが、今までに30本程のギターを製作しており、今後はギター作りに専念すると言うお話でした。

エッ?トーレスの曾孫?そんな人が居たの?どうして彼に会ったの?と不思議がる人も多いのでは?
大阪のギタリスト・吉川二郎さんてご存知ですか?フラメンコ・ギタリストとして知られている方で巨匠マヌエル・カーノに師事した本格派フラメンコ・ギタリストですが、ミューズ教室のフラメンコ講師・池田浩さんの師匠にあたります。彼がトーレスの曾孫・フランシスコさんを呼ばれたそうです。そして富士市で吉川さんのコンサートがあり、ビスニエト・デ・トーレスが来ているけど行きませんか?と池田さんに誘われて行ったと言う次第。

会ってみるとすごく温厚でまじめそうなお人柄。すぐに打ち溶け合って会話が弾みました。奥様もご一緒で吉川さんの演奏をビデオに収めようと三脚に立てて準備をされていました。私がギターの専門店をやっていると知るとギターの話になり、トーレスギターのフォルムのプロポーションについて詳しく説明してくれました。ボディーの一番幅広い部分の長さと下駒から12フレットまでの長さが同じ、ボディーの一番広い部分の4分の3がボディー上部のふくらみの部分と同じ、・・・といかに幾何学的に計算されている美であるか、またそれが音にとても深い関わりがあるんだなどと。彼は直接ひ曾祖父・トーレスに教えを得たわけではありませんが、トーレスの残した工具、楽器、資料、図面を研究してギター作りを覚えたそうです。
従ってトーレス・ギターの話になると目が輝き、話に力が入ります。真っ直ぐなとてもいい感じの人です。

吉川さんは88年に全曲オリジナルの曲収録のCD『迷路』を発売して以来8枚のCDを出されていますが、95年に富士市ゆかりの竹取物語伝説をもとにした『月の宮古』と発表してからは毎年富士市にてコンサート開催しているそうです。今ではJIRO富士ファンクラブがあり、今回もそのファンクラブ主催のコンサートでした。凄いですね!毎年11年間も。そして今回もビスニエト・デ・トーレスのギターを使用されましたが、彼のギターを使い始めてから他の楽器が弾けなくなったと言うほどに惚れ込んでいらっしゃいます。客席で聞いていてもとても綺麗な音でバランスよく、よく通る音でした。終演後の打上げにも参加させていただき、彼のギターを見せていただきましたが、確かにいい楽器です。現在は製作本数が少ないので順番待ちのようですが、これから日本に入って来るようになればいいですね。


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