消防士 兼 旅人の日記

消防署での出来事、ダラダラした日常生活を綴ります。

ついてこないで

2014-12-01 22:49:22 | 救急隊の本音
今日はお休み。午前中は雨、午後からはやんできましたがどんより空は変わらず。気づけば12月になっており、2014年も残すところあと1ヶ月となりました。

連休明け後の勤務も相当忙しく、寝れたのはトータル1時間も無く。日曜日でしたので、買い物行ってお昼を外で食べたのですが、途中かなり眠たくてキツかったです


今日は先日あった救急のお話。

とあるショッピングモールからの救急要請。子どもがけいれんしているとの内容で出場。

救急隊到着時は既にけいれんは治まっておりましたが、まだボーっとしているような状況。身体も少し熱いかな?と思うぐらいでしたが、熱測ってみたら39℃。

熱性けいれんだったのかなー…と。けいれんは治まっていましたが、病院搬送することになりました。


お母さんと子どもだけ救急車に乗り、お父さんとお姉ちゃん(だったのかな)は後から車で病院に向かうことに。救急車内収容してバイタル測定、病院選定している間に停めた救急車の脇にお父さんは車を持ってきていました。

受け入れ先の病院もすんなり決まり、病院搬送開始。行く病院をお父さんに告げて救急車を発進させましたが、その後ろをピッタリくっついてくる。

緊急走行ですので、避けてくれた車の間を抜けて走ったり、対向車線に出て走ったりしますが、それでもピッタリ後ろをくっついてくる。

緊急走行中の車の後ろをついてくるのは非常に危険ですし、反対車線にはみ出したり赤信号を超えたりすれば交通違反となります。

ミラー越しにそれが確認できたので隊長に後ろ付いてくる旨を伝えて車両を停めて、絶対についてこないように強く言いました。

その事案はその後、ついてくることはありませんでしたが。


片側2車線の道路において、左右に分かれて進路を譲ってもらう。

救急車はその間を抜けて走って行きますが、それに便乗してくっついてくるのもいる。(特にバイクが多いかな)

救急車が通り抜けた道路は普通の道路ですから、別に便乗して間を抜ける分にはすぐに交通違反とはなりません。赤信号無視したとかなら別ですが。

しかし、緊急車両は交通の流れに逆らって走っている分、事故のリスクも高くなります。当然、急ブレーキ踏んだりすることもあるし、緊急車両の接近に気付かずに突っ込んできたりする車もある。

便乗して走ることによって事故のリスクは高まるし、そこで事故が起きたらたとえ緊急車両が巻き込まれていなくとも一旦停めて事故状況を確認しに行かなきゃならない。

そうなると当然活動に支障が出るし、何よりもマナーと言うか、人としてどうか?と。

緊急を要す車のために道を開けてくれたものを便乗して渋滞を抜けて行く。緊急走行する立場としては非常に迷惑極まりない話なのです。

気づいた時点でマイクでやめるよう注意しますが、場合によっては事故を回避するために緊急走行をやめることもあります。

それが1分1秒を争う超緊急時だとしても、事故を起こすリスクには代えられないのです。


家族等が後ろからついてくる、心配なのは分かります。
(すぐ後ろついてこれる車があるなら、最初からその車で行ったって良いんじゃない?と言いたくなることも多々ありますが、とりあえずそこは置いといて)

だけど、その行動が自分も、他の人も事故に巻き込むリスクがある。そんな時、きちんと責任取れますか?

滅多にあることじゃないし、非日常なことが起こっているので心は穏やかでは無いと思いますが、そんな時でも慌てず落ちついて、きちんと信号とかも守って病院に向かって下さい。

決して便乗して緊急車両の後ろをくっついてきたり、反対車線にはみ出したり赤信号を無視することのないようにお願いしたいと思います。


明日は仕事。

消防隊の若い隊員が救急に乗る、イレギュラーな1当直。

事務仕事も報告書も溜まってますので、少しでも片付けられたら良いなと思います

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20 コメント

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Unknown (ゆず)
2014-12-02 15:48:39
お久し振りです。
相変わらず忙しい毎日を送ってるようですね



私は…1ヶ月以上経ってるのにいまだお腹の不調と戦ってます。
身体もダルくて起き上がれなくなり、カイロプロテックでもと思い近くのマッサージにも行ったり。
寒さのせいなのか事故の時に痛めた肩甲骨辺りの痛みもまたでてきたし…
肩甲骨どころか、肩も首も腰も脚もどこもガチガチだったようで…。
いったい私の体、どうなっちゃったんだろ?


私も救急搬送の時には親も言われてましたよ。危険ですから後ろからついてこないで下さいねって。
本当に危ないですしね。
けど、必ずピッタリくっついてる車いますよね…
ルールは守り、1秒でも早く病院に行けるよう、皆で協力したいものですね。


今年も残りわずか。
年越しは仕事はどうなんでしょうか?
私は毎年、施設でゆく年くる年が定番になりつつありましたが、今年は年末に連休が。
強行で帰省しようか迷ってるところです。
親も言わないけど、待ってますしね!


だいぶ寒さが厳しくなってきましたが、体調崩されぬよう、お仕事頑張って下さいね。

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Unknown (なっちゃん)
2014-12-03 22:17:51
後ろを付いてくる車も気になりますが私が「それってどーなの?」って思ってるのは救急車がサイレン鳴らし近づいてるのに退けようとしなかったり、交差点も自分優先で曲がったりと、なぜ停止しないのか!って思ってしまいます
救急車が来たら停まるってのは常識だと思うけど・・・
ムサシさんもそんな場に直面することあるでしょ?
一刻を争う時、イラッとしますよね~

寒くなりましたが風邪をひかないよう気をつけてくださいね(^^)/
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お久しぶりです。 (団長)
2014-12-04 01:34:45
お久しぶりです。
公務員試験受験時に投稿させていただいていた者です。
今年9月に福岡の消防学校の初任科を卒業し、その後すぐに同校の救急専科に入り、それを修了し先月より消防隊員として現場に配属されました。
救急車には同乗実習で一度乗ったのみですが、PAで救急現場に何度か行きました。やはり、救急は難しく、奥が深いと初心者ながら思うことが多いです。
まだまだ消防隊員としても未熟で、学ばせていただくことが多いですが、早く仕事を覚え、戦力になれるよう頑張ります。
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Unknown (つつ)
2014-12-05 22:57:54
こんばんわ。
風がビュービューで、寒いですね。今年は、暖冬じゃなかったの・・・

救急車の運転、凄いなぁと思います。
機関員の方は、胃潰瘍になるくらい神経を張り巡らせているのではないでしょうか。
だって、仮眠中に指令がかかっても、場所などを把握して、道も間違わず、しかも、車の流れに反して行かなければいけない。私なんて、目覚ましでも、少しばかりか、二度寝しますから・・
今は、車の運転で、窓閉めながら、音楽ガンガンの人もいますもんね。あれは、普通の場合でも、危ないですよね。むさしさんが、前にも、言ってたけど、赤ちゃんは、スローで搬送しなければいけないのに、交通ルール守らずの人がいて、救急車が、急ブレーキでもかけたら・・・恐ろしい。
踏み切りでも、一旦停止して、左右確認する時に、窓もあけるんでしたよね?!そう、習ったような。
もう、こうなったら、救急車だけが走れる道があったらええのに。電車みたいに。
救急車にも、交通安全お守りいりますね。
私も、交通ルール、もう一度見直そう。
特に、交差点で信号待ちしてる時に、救急車の音は聞こえるけど、あれ?!どっから来るの?と思う時があります。それで、交差点に侵入すると、あっ、止まらなきゃとなる時があります。
気を付けよう。

CPAなどの場合は、機関員が運転しながら、マイクで、「救急車通ります。」って話すんですよね。
でも、「ご協力ありがとうございます。」と言っているけど、あれ、当たり前の事だから、いらないと思うんだけどな。


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びっくりですね (元気な二児のママ)
2014-12-06 08:21:09
緊急自動車が近づいてきたら左側に寄り、停車する。
一刻を争っているのに、常識外れが多いですよね。

今日は一段と寒いです。今年はインフルエンザ流行も早いので、気をつけてください。ムサシさんも忙しいと思いますが、休日はゆっくり休んでください。
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ゆずさんへ (ムサシ)
2014-12-06 22:18:55
ご無沙汰しております。体調面はすぐれないようですね。

無理せず一日も早い回復を願っております。


今年は連続で続いた年越し勤務も途切れ、大晦日は家にいます。(嫁の実家かもしれませんが)

新年は元日から。たぶん、忙しくなること間違いないだろうなと言う気もしていますが…


大晦日はガキの使いを。2日3日は箱根駅伝。

出かけるのは箱根駅伝の終わる午後2時過ぎからになるでしょうかね
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なっちゃんさんへ (ムサシ)
2014-12-06 22:26:05
これが消防車とかだとちゃんと止まってくれるんです。ですが、救急車だと止まらない。(消防車でも止まらないのはいるんでしょうけど)

それを見る度、免許取り上げだなって話もしてます(笑)後ろついてくるのに対してもそうですが。

去年の隊長はその辺厳しく、どかない車に対してはマイクで結構言ってたかな。まぁ大ベテランの隊長でしたので、どけどけい!のような感じでもあったんですが…(苦笑)

昔と交通事情も違うから一概には言えないけど、良く聞くのはマナーが悪くなったし、常識が無くなったと。

まだまだ私も人生そんなに長く生きてきたわけじゃないですが、それでも昔と比べて…って思えるようになってはいます。緊急走行時に限らないですが、自己中心的だなって思うのは常々仕事してて思いますね。
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団長さんへ (ムサシ)
2014-12-06 22:40:15
ご無沙汰しております。初任教育及び救急課程、お疲れ様でした。

私もそうだったのですが、初任教育終わってすぐに救急課程に入っても、イマイチピンとこない部分もあったのでは?初任で得る知識とは違い、救急課程はもっと実践的。

今更ですが、救急課程はある程度現場経験を積んでから行った方が頭に入りやすいと思うんですよね。当時、実際の救急現場を経験してなく、イメージも湧かないのでさっぱりな感じで、成績も悪かったですから(苦笑)


昔と違い、救急の知識が重要視されるようになったのだと思います。だから、1人でも多く救急に対応できる職員を増やしたい。だから初任教育修了後そのまま救急課程に行かせるパターンも多いのだと思います。今の我が消防もそうですから。


それでもある程度長くやってれば自然とできるようになっていくものだと思います。私もそれなりに勉強したり訓練もやってはきましたが。


1当直で1つ、何かを覚えられれば良い。そんなスタンスでこれからの消防人生に臨んでいければ大丈夫だと思いますよ
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つつさんへ (ムサシ)
2014-12-06 22:53:54
人生初めての緊急走行、やっぱり緊張しましたね。一番最初に行った現場は今でも覚えています。(どんな事案だったかは忘れちゃいましたが、程度は軽かったと思います)

どの車両でも難しさはあると思います。車両が大きくなれば通れる場所も限られるし、間を抜けるにしても神経を使う。

救急車であればワンボックスよりちょっと大きめの車体ですが、他の車両と比べて出場件数がケタ違い。その分夜中に出場することも多々あり、眠いと思いながらも運転してることがありますね。


マイクもですね、隊長あるいは機関員の裁量次第ですね。マイクばかりに気をとられると安全管理がおろそかになりがちですし、優先すべきはマイクで喋るより安全の確保が最優先。特に、CPAなどで機関員一人で前に乗っている時は尚更。

でもね、道を譲ったのにありがとうの一言も無いって消防署にクレーム来ることもあるんですね。

道を譲るのはあくまでも義務だから、やって当然のこと。譲らない車もある中で、譲ってくれるだけありがたいのですが、こうも言われちゃうと自己中心的だなとも思うのです。

救急車の中に乗っている人のことよりも、自分が譲ってやったことに対しての見返りを求めることの方が大事。

そうはなりたくないなと思うのが本音です。
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元気な二児のママさんへ (ムサシ)
2014-12-06 23:03:35
最近の車は防音性能も高いのか、サイレンが聞こえにくいと言うのは何となく感じています。自分も車運転しててちょっと音小さく聞こえるなと思うことは多々ありますから。

だからこそ、マイクで喋ったり昼間はあえてハイビームで走ったり。まずは緊急車両が接近しているんだよと言うことを色んな方法で示しながら走っています。

でも、いくらなんでも気づいてるでしょ?と言うのでも一向に避けない譲らない車があるのも事実ですね。


非常識な救急要請も多かったりでストレスも溜まるこの頃ですが(苦笑)それでも休日はきちんとリラックスできています。


インフルエンザも既に流行しているようですね。家族全員ワクチンを打ちましたが、子どもたちはこれから2回目があります。

昨年ワクチン打ったにも関わらず辛い思いをしたので(苦笑)今年は勘弁してもらいたいものです
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