今日はお休み。子どもたちと嫁をそれぞれ送り届けた後は夕方まで自分だけの時間。
いつも走っているランニングコースをちょっと変えてみたり、図書館に行き勉強をして…と言う感じで過ごしました。
もうお正月の雰囲気は抜け、いつもの日常に戻ったような街中の雰囲気でしたね。
さて今日は仕事の話。いつかの救急現場を振り返って思ったことです。
バイクの単独交通事故により、負傷者が1名いるとの通報内容。頭を負傷しているとの情報でした。
受け持ち区域内での事故でしたので、直近の私達が出場。現場到着時には道路上で仰臥位(ぎょうがい、仰向けの状態)で倒れていました。
事故を目撃した人が、救急隊が到着するまで付き添って下さっていました。隊長が状況を伺うのと同時に、残った2人で処置に当たるわけですが、どうも通報内容と聞いた話が噛み合わず。
実は単独の交通事故ではなく、バイクが絡んだ交通事故。負傷していたのは歩行者でした。傷病者接触時に発語はありましたが、意味不明な言葉に不穏状態。
バイクもほぼノーブレーキで衝突していることから高エネルギー外傷(※1)と判断してLoad & Go(※2)を宣言。現場で最低限の処置をして救急車内収容、その後も最低限医療機関に送らなくてはいけない情報、バイタルサインを測定してすぐに現場出発。搬送先は救命センターでした。
傷病者接触時から病院到着まで意識レベルは良い方だとは言えませんでしたが、レベルが落ちることはなく持ちこたえたまま救命センターへ収容。色々と手は尽くしたようですが、残念ながら帰らぬ人となってしまいました。
搬送先の病院まで遠かったのと、状態から少しでも早く医師の手を…と言うことでドクターカーやドクターヘリも選択肢としてあったのですが、どちらも運悪く出場不能。
運行時間外と言うのもあったし、先に別の事案に出場中と言うのもありそれらが使えなかったことがとても残念だったこと。
バイスタンダーが現場にいて、交通外傷時の基本となる頭部保持がなされていたこと。(詳しく聞きませんでしたが、たぶんそれなりの知識をお持ちの方なのかな?と推測)
同じくしてたまたま現場の近所の方が毛布等でくるみ、交通整理をしてくれていたこと。それに引き換え、救急隊が着いた頃既にパトカーが1台いましたが、交通整理を代わるわけでもなく傷病者に付き添うでもなく。ただ単に事故を起こしてしまった運転手から話を聞いてるだけと言うのを見てしまい、なんか無性に腹が立ったこと。そんなの後にできないのか!と率直な気持ち、そう思いました。
目の前で倒れている人をに声をかける、手を差し伸べるのよりも、加害者から話を聞くのが優先されるのか…と思えば、正直警察官にならなくて良かったなと。
この救急現場を振り返れば、色々と思うことがありました。
ドクターカー、ドクターヘリどちらかでも使えれば違う未来があったかな?とも思いましたが、ドクターカーもドクターヘリも、救急車も含めて変な話ですが『早い者勝ち』。
ほぼ同時期にCPA(心肺停止状態)の傷病者、片や酔っ払いとか本来ならば救急車の必要のない傷病者が発生し、本来ならば必要のない方が先に通報が早かったために直近の救急車が出場。そしてほんの少し通報が遅かった、より重症度、緊急度の高いCPAの傷病者の元へは遠くの救急車が来ると言うことも現実には起こっています。
そう考えると運が悪かったのか…。でも、その一言で片づけてしまって良いものなのか。もう少し何かできなかったか。
この事案から本当に色々なことを考えさせられたような、そんな感じがしました。
まとまりの無い話ですみません。ただ、こんなことが現実にはある言うことを知ってもらえたらと思っています。
明日は仕事です
※1 高エネルギー外傷(高エネルギー事故とも言う)
身体に大きな力が加わり、生死に関わるような外傷を負っている可能性があること。具体的な例を挙げると以下のとおり。
・高所からの墜落
・車、バイクの損傷度が大きい
・車(バイク)と歩行者の距離がだいぶ離れている、または5m以上跳ね飛ばされた
・車(バイク)×歩行者または自転車の交通事故
・体幹部を挟まれた
・車が横転している
・救出に時間を要した(概ね20分以上)
※2 Load & Go(ロードアンドゴー)
上記のような高エネルギーによる受傷の場合、生命危機に関わるような最低限の処置を行い、早期の現場離脱をすると言うもの。
生命危機に関わらないような負傷部位に関しての処置は極力省略し、とにかく一刻も早く救命センター等の高次医療機関への搬送を優先する。
いつも走っているランニングコースをちょっと変えてみたり、図書館に行き勉強をして…と言う感じで過ごしました。
もうお正月の雰囲気は抜け、いつもの日常に戻ったような街中の雰囲気でしたね。
さて今日は仕事の話。いつかの救急現場を振り返って思ったことです。
バイクの単独交通事故により、負傷者が1名いるとの通報内容。頭を負傷しているとの情報でした。
受け持ち区域内での事故でしたので、直近の私達が出場。現場到着時には道路上で仰臥位(ぎょうがい、仰向けの状態)で倒れていました。
事故を目撃した人が、救急隊が到着するまで付き添って下さっていました。隊長が状況を伺うのと同時に、残った2人で処置に当たるわけですが、どうも通報内容と聞いた話が噛み合わず。
実は単独の交通事故ではなく、バイクが絡んだ交通事故。負傷していたのは歩行者でした。傷病者接触時に発語はありましたが、意味不明な言葉に不穏状態。
バイクもほぼノーブレーキで衝突していることから高エネルギー外傷(※1)と判断してLoad & Go(※2)を宣言。現場で最低限の処置をして救急車内収容、その後も最低限医療機関に送らなくてはいけない情報、バイタルサインを測定してすぐに現場出発。搬送先は救命センターでした。
傷病者接触時から病院到着まで意識レベルは良い方だとは言えませんでしたが、レベルが落ちることはなく持ちこたえたまま救命センターへ収容。色々と手は尽くしたようですが、残念ながら帰らぬ人となってしまいました。
搬送先の病院まで遠かったのと、状態から少しでも早く医師の手を…と言うことでドクターカーやドクターヘリも選択肢としてあったのですが、どちらも運悪く出場不能。
運行時間外と言うのもあったし、先に別の事案に出場中と言うのもありそれらが使えなかったことがとても残念だったこと。
バイスタンダーが現場にいて、交通外傷時の基本となる頭部保持がなされていたこと。(詳しく聞きませんでしたが、たぶんそれなりの知識をお持ちの方なのかな?と推測)
同じくしてたまたま現場の近所の方が毛布等でくるみ、交通整理をしてくれていたこと。それに引き換え、救急隊が着いた頃既にパトカーが1台いましたが、交通整理を代わるわけでもなく傷病者に付き添うでもなく。ただ単に事故を起こしてしまった運転手から話を聞いてるだけと言うのを見てしまい、なんか無性に腹が立ったこと。そんなの後にできないのか!と率直な気持ち、そう思いました。
目の前で倒れている人をに声をかける、手を差し伸べるのよりも、加害者から話を聞くのが優先されるのか…と思えば、正直警察官にならなくて良かったなと。
この救急現場を振り返れば、色々と思うことがありました。
ドクターカー、ドクターヘリどちらかでも使えれば違う未来があったかな?とも思いましたが、ドクターカーもドクターヘリも、救急車も含めて変な話ですが『早い者勝ち』。
ほぼ同時期にCPA(心肺停止状態)の傷病者、片や酔っ払いとか本来ならば救急車の必要のない傷病者が発生し、本来ならば必要のない方が先に通報が早かったために直近の救急車が出場。そしてほんの少し通報が遅かった、より重症度、緊急度の高いCPAの傷病者の元へは遠くの救急車が来ると言うことも現実には起こっています。
そう考えると運が悪かったのか…。でも、その一言で片づけてしまって良いものなのか。もう少し何かできなかったか。
この事案から本当に色々なことを考えさせられたような、そんな感じがしました。
まとまりの無い話ですみません。ただ、こんなことが現実にはある言うことを知ってもらえたらと思っています。
明日は仕事です
※1 高エネルギー外傷(高エネルギー事故とも言う)
身体に大きな力が加わり、生死に関わるような外傷を負っている可能性があること。具体的な例を挙げると以下のとおり。
・高所からの墜落
・車、バイクの損傷度が大きい
・車(バイク)と歩行者の距離がだいぶ離れている、または5m以上跳ね飛ばされた
・車(バイク)×歩行者または自転車の交通事故
・体幹部を挟まれた
・車が横転している
・救出に時間を要した(概ね20分以上)
※2 Load & Go(ロードアンドゴー)
上記のような高エネルギーによる受傷の場合、生命危機に関わるような最低限の処置を行い、早期の現場離脱をすると言うもの。
生命危機に関わらないような負傷部位に関しての処置は極力省略し、とにかく一刻も早く救命センター等の高次医療機関への搬送を優先する。