消防士 兼 旅人の日記

消防署での出来事、ダラダラした日常生活を綴ります。

地雷を踏む

2009-05-25 20:14:34 | 消防・救急
昨日は8件の出場でしたが夜中は無し。

先日の記事の終わりに、夜はゆっくり休みたい的なことを書いたら本当にそのとおりになりました

今度からそう書いたら夜寝れるかな?

しかし終了5分前に出場がかかってしまい、定時に帰れないオチがつきました。

そんなに甘くはないってことですね…


さて昨日の事案。

車×車の追突事故により、片方の乗員2名が負傷との内容。

幹線道路上での事故でしたが、現場到着時には付近の会社の敷地内に双方の車が止めてある状況。救急隊とほぼ同着ぐらいに警察官も到着でした。

最初にぶつけられた方(被害者側)に接触。意識は清明でしたが、足と腰に痛みを訴え歩行は介添えでなんとか可能。加害者側には負傷部位はありませんでした。


ストレッチャーに乗ることを拒否しましたので、介添えで救急車まで行くことに。

その途中でやってきた警察官。何を言い出すかと思えば、

『(乗っていた)車どうすんの!?ここに置かせてもらうの?レッカーしちゃっていいの?』

『車検証どこ?免許証持ってる?』などと矢継ぎ早に質問。

痛みをこらえながら頑張って歩いているさなかにこんなことを強い口調で言われたもんだから、被害者もプッツン来てしまったようで、

『体が痛くて病院に行くのにどうして足を止めることするんだ!』

『人命の方が大事じゃないのか!』

とこちらもえらい剣幕で怒りだす始末。

どうにかなだめて車内収容しましたが、病院に搬送中も警察官に対しては怒り心頭の状態でした。

救急隊に対しては八当たりせず素直に応じてくれたのがまだ良かったです。


このことに関しては確かに被害者の言い分もよく分かるんです。

いつも自分たち(警察官)の仕事が何よりも最優先というような感じですし、自分たちの仕事である事故処理や聴取すべきことがすべて終わってから救急車呼ぶなんてよくあることです。(私が救急の仕事を始めたときと比べてちょっとだけ減ったような気もしますが)

事故処理が終わってない場合でも、警察官からの要請によって救急隊が出場。現場付近についても全く案内する素振りもせずに自分たちの仕事に夢中。

呼んだなら責任もって傷病者のところに案内しろよ!って思うこともしょっちゅうです。

こんな警察官にも救急車の使い方を勉強させないといけないなと思うと、同じ公安職としてガッカリです。


交通事故の場合には、できるだけ早く加害者と被害者を引き離すのが活動の前提。

片一方が負傷していれば救急車1台のみで対応可能ですが、双方が負傷していた場合は応援でもう1隊救急車を呼ばなければなりません。

これは同じ病院に運んでトラブルになるのを防ぐためです。2隊で別々の病院に搬送します。

当事者同士が比較的穏やかな時もありますが、お互いトラブルになることも十分に予想されますので早いところ救急車内に収容して当事者同士を引き離すように活動します。

それが引き離す途中に警察官が無神経なことばっかり言うもんですから…。

とにかくなだめるのが大変でした。しかもその警察官、事故の相手方を連れて来たもんですから、余計怒りに拍車をかけましたしね。


自分の家族が同じような立場になったとき、同じことするの?

もうちょっと相手の身になって、考えて行動して欲しいもんですね。



明日はお休み。

チビムサシ君の8ヶ月健診があります