紫草(日本ムラサキ)の記

日本ムラサキの紫根は輸入品に頼っています。薬用また、染料として国産紫根の生産普及、流通を期待しています。

紫草(日本ムラサキ)発根方法の見直し(続)

2016-10-17 17:00:22 | ムラサキの栽培

 「パック内発根方法を変更」

  パック内発根のメリットは、種を播いて間違いなく発芽する事である。
 幾日待っても発芽しない、もどかしさの解消にあった。
 この秋、パック内の発根でも同じ経験をして、原点に戻る事にした。
  パック内は気温の変化が直接種に伝わり、発根の条件が保たれていないと判断。
  最低気温は確保しても最高気温までは制御できない装置を使っている。
 「スチロパール」の容器が最適であった事を思い出した。
 とりあえず、カップ焼きそばの空容器を使って赤玉土を4cm程入れて苗床とした。




 わずか1cmの溝を作り、川砂を流し込んでその上に種を並べる。
 この苗床は保温も効いて好都合である。





  根は先端から出るから、種を横向きに割れ筋を下にする。
  これは本命中の沈下種である。浮種ばかりがポツポツと発根していた。
 まだパック内で1個のみ発根しただけで、その後変化なし。




 種の先端を下に、「ヘタ」の方を上に並べて見た。
 かつて、根が地上に伸びる発根を経験している故である。




 並べた種の上に同じ砂を掛けて、種を播いた状態にする。
 今回、工夫した点は種を隠さない事にある。




 この状態で大丈夫と判断する。発根しなければ、種の回収も容易だ。



 もう1パック、未発芽の回収種があった。1列追加する。


「 おくのてを  おもいださせた  かんだんさ」
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紫草の種子、パック内発根方法、見直し?

2016-10-16 19:55:17 | ムラサキの栽培

「パック内発根、容器の見直し」
低温処理の種子をセットして10日近く経過。しかも変化無し。
別の容器では日毎に発根してるので、同じ容器を用意して移動する。



パックの容器、形態が違うのだが、差が出るとは思っても見なかった。
右のクリップで留めてある容器の発根が順調である。
左のタイプのパックで長らく続けて来たのだが、今回はさっぱりダメ。
勿論、原因不明であるが右のタイプの容器にあやかる事にして見た。




クリップを取って開けて見ると、また1個発根あり。
このパック内には未熟な浮種が沢山入っていたので、汚れがひどい。
それでも、発根数は多く1個、2個と日毎に変化あり10個は発根している。





このパックは既に10日を経るが全く変化の兆しが無い。
そっくり下のペーパー毎、移し替える。右は別のパックから。




何と翌朝1個に発根の兆しあり。続いて午後遅くには更に別の種も。
翌朝には3個を育苗ポットに移植する事が出来た。




何処かに違いがある筈だが、・・・不明。


「なにゆえと おもうすきまに なぞうまれ」

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紫草、害虫被害

2016-10-13 18:59:53 | ムラサキの栽培

 「益虫の置き土産」
 花に蝶は、お決まりの出来事であるが、お土産付きは困惑だ。
 生育の良くなかった栽培装置、開花時に蜘蛛が網を張り巡らし、虫を阻む。
 その網をくぐり抜けて、蝶が来たようである。

 紫草は虫媒花で、受粉作業は花を訪れる虫によって行われる。
 蜘蛛の除去をしたが、気付くのが遅かったようで、種の無い蕚片が目立つ。
 害虫被害と云うには、やや大げさであるが紫草の葉が食害に遭う。



 シジミ蝶の幼虫であろうか、未だ幼齢で定かではない。駆除後、忘れる。
 食害では無い。葉の変形と幼虫との関係は不明、卵が付いていて葉が変形?




 この状況まで気付かない事は、管理不足は否めない。
 何処かに潜んでいるのでは、と捜す程の事もなく、のっそりと主が目に入る。




 柔らかな上部の葉を食べて成育し、歯応えのある葉に身を移したようである。



 これは、シジミチョウではなくキチョウの幼虫と思われる。1ッ匹だけか?



 他には見つからず、取りあえず駆除をする。
 被害と云っても葉を食べられただけである。
 気温も急に下がり始め間もなく、葉が黄変する。
 種の実入りに影響があるとは思えない。
 
 むしろ、置き土産で注意喚起をしてくれたと言って良い。
 幾つかの受粉作業をして行った事に、感謝かも知れない。


    「おきみやげ あだうちあとに こうべたれ」


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紫草栽培、予期せぬ出来事(続5)

2016-10-10 19:35:36 | 紫草の栽培

 「やっと来た、本命の発根」

 浮種の発根より遅れること4日、沈下種の発根1あり。
 既に浮種は6個も発根している。



 204粒の内、厳選された29粒であるが、浮種に比して発根は遅かった。
 この違いは何故かと考えざるを得ない。
 腐敗種は出ないのでパック内は、とてもきれいだ。

 浮種の中に発根する個体があっても、全体の個数がお多いので驚く事は無いが
 沈下した種の発根日のズレは気になる所である。
 
 完熟した個体と選別されて、浮種に混入した個体より発根が遅い原因は?



 6個目の発根種。気温の高い日もあり、浮種のパック内は種の腐敗が多い。
 枯れ枝の種子の故で、その意味では選別の結果を良として廃棄すべき種であろう。
 
 完熟しているが、浮種の選別となった理由も気になる。
 腑に落ちない点は、両方に共通している原因はかも知れない。


  「てにあまる なぞをかかえて こしをあげ」


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紫草(日本ムラサキ)発根から発芽へ

2016-10-08 19:28:38 | 紫草の栽培

 「神無月の発芽」
 栽培中の紫草の中に、葉が黄色くなる株が出て来た。
 今年は気温が高いので、元気な株は旺盛に伸びて花を咲き続けている。
 生育不全の株は蕾を付ける事も出来ず、一度低くなった気温を境に休眠を
 決め込んだ様だ。
 
 最低気温が15℃以下の日が以下の3日、記録される。
  9/29  14.1℃
  9/30  12.4℃
 10/7   11.9℃
 この時期に発芽する種があったら、12ヶ月間の生育期間を得る事になる。



 発根後10/5に育苗ポットへ移植、10/8には発芽に近くなる。



 発根の日の違いがわずかに見られる。



 数時間後には種の帽子を落として”発芽” 双葉を広げ始める。




 既に20個、育苗ポットで発芽期に入った。
 パック内発根法は発芽の間違いが無い方法である。
 種を直接に培土に播くと発芽するのか、しないのか心配でならない。
 発根ポットには発根が遅れている種が、まだたくさんある。

 この種を、培土に播いたら紫草の栽培は難しいと云う事になる。
 数週間後、数ヶ月後に芽を出す種かもしれない。

   「かみなつき ねがでめをだす むらさきや」



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