著者は大和総研でエコノミストだったそうですが、非常に勉強になりました。標題に関しては中の項目を取り上げていて、みてみるとなんだと思うのですけど
・中国に公私混同は無い え??
・中国に友達の和は無い おおー読んで納得。でも騙される日本人多いよなぁ
あたりからはじまり、
・中国では裁判の判決が出ても強制執行ができない
・契約不履行や、金利の概念、決済制度が無い
・卸し問屋が無い
全く信用制度というものが成り立っていない社会であること
何をするにも先を考えず目の前だけを見て行動する人民。企業ですら3ヶ月
財務諸表どころか簿記という概念が無い
ひたすら結果だけを求め、そのプロセスなんて全く知ろうともしない人々
まぁ、これでもかというくらい中国ビジネス社会を切りまくっています。読んでいてそうだよなーと思わされる事ばかりで、新しい知識も得ることができました。
変に中国ビジネスのリスクを煽るのではなく、「中国人ってこういう人たちだよ。中国の社会はこういう風になりたっているんだよ」と、読みながら理解させてくれる良書です。
定期券や回数券が中国で普及していない項に、著者は項述べています。
「中国の社会がよほど安定し、他人を疑ってかかるよりも、まずは信用してみるほうが、結局のところ、低コストで効率的だと中国人が納得したときだろう。しかし、それは、中国人が中国人ではなくなってしまうときだろう」
うーん。名言です。要は、そういう時代は当面来ないって事ですね。