森男の活動報告綴

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昭和は遠くなりにけり

2014年11月09日 | 日記
今日は日記風に書きます。

●月●日

地元の神社でお祭りがあり、家族らとお参りに行く。昔は、人も屋台もものすごく多かったのだが、今はもうかなり規模が小さくなってしまっている。仕方がないとは思うけれど、やっぱり寂しい。けど、今でも縁日があるだけいいほうなんじゃないかとも思う。

子供の数も少なく、蛍光色のチョッキをつけた子供の監視員(というのかな?子供の監視もしくは保護のためにいるらしい)の方が多いくらい。写真を撮ってたら、その監視員がさりげなく近寄ってきて、こちらをチラチラ見ている。まあ、今どきは無目的に写真を撮ってる風の人間には注意したほうがいいのかなとは思うけど、あまり気分は良くない。とはいえ、こちらも決して怪しくないこともないという自覚はあるので、仕方がないかなとは思う。

それで思い出した。以前東京に遊びに行って池袋を歩いていたら、後ろから近寄ってきた紺色の服を着た人にいきなり腕をつかまれ「あんた、どこ行くの?」とナンパされたことがある。あれはびっくりした。

確か、東のほうの国で大きなビルが2つ潰れてなくなった事件の直後くらいだった。なので、都会はいろいろとピリピリしていた。そんなころに米軍のフィールドジャケットに西ドイツ軍のリュックを背負ってうろうろしている方が悪いといえば悪いけれど、いきなり腕をつかむことはないと思う。

こういうときは正直になるのが一番なのだけれど、さすがに「軍事専門の洋書店に向かうところです」というと無駄にややこしいことになりそうだったので「いやちょっとそこまで」とごまかした。名刺を出して、身分証を提示すると納得して解放してくれたので良かった。

それにしても、あの腕をつかむ時の躊躇のなさは凄かった。さすが東京の紺色の服の人は違うなあと感服した次第。

×月×日

また酔った勢いでオモチャの銃を磨きだしてしまう。今回は十四年式拳銃。もちろん合法品。でも塗料を買う予算がないので、ここでストップ。九四式は、一応仕上げたもの。もちろん合法品。九四式はデザインが素晴らしすぎてうっとりしてしまうので、関係ないのにアップしてしまう。こういう大正-昭和期の独特のデザインセンスの流れは、現在ではほぼ完全に途絶えてしまっている。なので、理解への回路が塞がっているため「不細工」「時代遅れ」と分類されてしまうことが多い。それが悲しい、、。

○月○日

かなり久しぶりに、嫁さんと神戸に遊びに行く。特に目的はなく、たまには都会でプラプラしてみよう、というくらいの気持ち。

神戸周辺の知人らに夕食でもどうかと声を掛けてみるが、それぞれいろいろあって無理。今日いきなり連絡してブッキングできると思うほうがどうかしている(ゴメンね、みんな)。

それでも、学生時代の後輩のH君が「昼ならOK」と来てくれる。中華料理でも、とお勧めの店に行くと残念ながら閉まってたので、インド人のやってるカレー屋に行く。料理店、というよりインド人相手の日用品店の片隅でついでに料理を出してる、みたいな店。料理が出てくるのが遅かったり、料理を出す客の順番を間違えたりといろいろテキトーなのだが、こちらは何時間もダラダラしゃべるために学校に行っていたような人種なので気にせず積もる話をする。カレーは美味しかった。

H君が「店の近くに案内したいところがある」というので付いていく。移民ミュージアムという古い建物。神戸港からブラジルに船で移民する人々の待機施設だったとのこと。今は、移民資料館やブラジル人との交流施設、市井のアーチストの創作拠点などとなっている。

全国から乗船者が集まるまで、船出までの10日間ほど短期滞在するための施設だったそう。長期間の船旅に少しでも慣れるよう、居室を船室のようにしていたとのこと。建物は1920年代のもので雰囲気はとてもよく、アーティストの展示も楽しく、なんだかほっこりしてしまう。これは階段の写真。ぱっとみなんでもないように見えるけれど、こういう造りはコストの点などでもう出来ないんじゃないかと思う。資料室に、建物の前で船に向かう人々を撮った写真があった。なんだかみんなで旅行にでも行くような、新天地への希望と不安がまじったような、なんともいえない独特の高揚感が伝わってくる。船による移民は1970年代初頭まで行われていたとのこと。移民というと、歴史用語のような気がするがごく最近の出来事なのだ。

この後H君と別れて、元町高架下とか、三宮駅前でブラブラする。駅前のショッピングセンターがプチアキバみたいになっててびっくり。模型店でも漫画専門店でも若い人ばかりで、私はかなりの年長組。普段こういうところに来ない(地元にない)ので、たくさんの若い人が模型や漫画を漁ってるのをみると不思議な気持ちになる。ヘタすると、この人らの年齢かそれ以上の歳月、私はマニア(もしくはオタ)をやっているわけで。これまで一体私は何をやってきたのだ?とふと思ってぼんやりとしてしまう。ま、いや、何ってマニア(もしくはオタ)をやってきたんですけどね。

洋書店で買うたやめた音頭を数度踊るも、何も買わず。買えないことはないのだけれど、それよりも百科事典みたいな重い本を持って帰りたくないという気持ちが大きい。要するに、オッサンになったということである(ちなみに、この洋書店は前述の池袋の店の神戸店)。結局、買い物は280円の面相筆を4本だけ。面相筆は安いものを使い潰すことにしている。こういう安ものは、通販では売ってないし、あっても送料負けするのでこういうときにまとめて買う方が賢明。オッサンの発想である。歩き回って疲れた上に、夕食でビールをしこたま飲んだので帰りのバスでは爆睡。気がつくと到着。オッサンは楽である。

神戸はとてもいい街だと思う。なんだか、とても風通しがいいような気がする。おっくうがらずにまた遊びに行こうと思う。

△月△日

久々に書店で漫画を買う。このところ、ア○ゾ○ばっかりだったので、なんか新鮮。

「不●議な●年」はびっくりするぐらい久しぶりの新刊。てっきりもう出ないと思っていたので、書店で新刊を見掛けて思わず声が出そうになった。嬉しすぎ。

「人間とは」「人生とは」「死とは」「生とは」などなど、非常に重たいけれど、とても大切なテーマを中心に据えた漫画。かといって説教臭くなく、楽しく読めるのがいい。ベテランの漫画家って、凄いなあと思う。こういう作品がメジャー誌で発表され続けていることに素直に拍手を贈りたい。人生に取り返しのつかないオッサンが読むより、まだまだなんとかなる10-15歳くらいの子に読んでほしいなあと思う。こないだ紹介した「ド●ト●ーと●きんす」ともども、学校の図書館においてあげて欲しい。

「あ●よ、星●」はめっけもん。死に損なった2人の元日本兵の終戦直後の物語。闇市・残飯雑炊・パンパン・進駐軍・缶詰爆弾・バス長屋・班長殿・内務班などのキーワードにピンとくる人向け(いるのか?)。それにしても、今どきこういう漫画が出てくること自体びっくり。この出版社はなんかやっぱり一味違う(シャー●ーと同じところなんだよな、、)。絵柄も今風じゃなくてとても渋くて味があっていい。主人公の黒田が「兵隊やくざ」の勝新みたいでいいキャラ。

最近でた2巻目は、2人の中国での兵隊時代の回想となる。中国での日本軍の一内務班の様子が生々しく描かれるのだが、ほんとよく調べてると思う(もっと詳しい人が読むと穴だらけかもしれないけど)。例えば、簡単な描線だが軍衣(軍服)の表現がただものではない。日本軍の軍衣は独特のシワとか着膨れの仕方とかがあって、とても特徴的なのだが、それはよく見ている人でないと気付かないのだ。もちろん気付かなくてもいいのだ

◇月◇日

風邪をひいてしまって、1週間くらいになるが、なかなか治らない。これまでは3-4日で治ってたのだけど、これもオッサンになったということか。でもだいぶ良くなった。

というわけでおしまいです。ゴホゴホ








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