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今回は、東京マルイの「造るモデルガン」シリーズ、モーゼルM712の製作記です。このシリーズはプラモデル型式のモデルガンとして、80年代前半ごろ(ウィキによると、製品のリリースは79-83年)人気を集めていました。当時の模型店には必ずといっていいほど置かれていたようなので、覚えてらっしゃる人も多いのでは。
私が初めて買ったモデルガンが、このモーゼルでした。小4の夏休みでした。組み上げた翌朝、ラジオ体操をしながら「早く帰って触りまくりたい!」とジリジリしてたのを良く覚えてます(笑)。それは、えーと、20年くらい前でしたね、、。
、、、ウソです。30年以上前です(笑)。で、全然上手に作れなくて、その後壊れて捨ててしまいました。大人になってからもちゃんと作れなかったことがずっと気になってて、いつかまた作りたいなあと思ってたのですね。しかし、このシリーズ、今ではプレミアが付いてて未開封未組み立てだと1万円越えが普通となってます。
未開封のはもったいなくて作れないのですが、開封済みのが比較的に安価に手に入りました。じゃあ、作ってみようかと思い立ったわけです。
でも、作るにあたって「やっぱ未開封のも抑えておかないと作れない!」という強迫観念から、未開封の美品を同時期に買ってしまいました、、。あー、、。でも嬉しい、、。
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で、私はこういうのを躊躇無く買えちゃうお金持ちみたいに思われるかもですが、予算計上が大変だったんですよ!!!(笑)。例えば、私は服は全然買いません。ジーパンも10年前に買った1本だけ。靴も同様。そうやって頑張って、こういう無駄で無意味なもの(コラ)の予算を確保しているわけです。「わかってくださいよ!」(By・ブレードランナーのうどん屋のおっちゃん)
閑話休題。上が未開封品です。下の開封済みのは、箱もあまり程度がよくないので願ったりかなったり(?)でした。それにしても、この箱、最高ですねえ。たまらんです。持ってみると金属パーツが多用されてることもあって「ズシッ」とした感じです。すばらちい、、。
箱を開けるとこんな感じ。いやー、たみゃらん!
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で、この個体、カートが一個逆向きに入ってました。レアで開けるのが惜しい(笑)
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本体、カートの中敷を外すと、金属パーツやランナー、組み立て説明書などがぎっしり入ってます。
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キャップ火薬はさすがにもう使えないかな?
こっちは未開封品の中身。キャップ火薬が入ってません。ロットによって差があったのかもしれません。
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ターゲットは弾の出ないモデルガンには意味がないのですが、イキフンチリバツ!って感じで、テンションを上げてくれます。プラモデルのこの頃のパッケージって、メーカー問わず、ほんといいのが多かったですよねえ、、。
金属パーツの袋には、検印が。こういうのもいいですねえ、、。
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服部さん、あざーっす!!
組み立て説明書。とても丁寧でわかりやすいです。
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「造るモデルガン」シリーズはガバメントやP38などはフレームやバレルもモナカ式だったのですが、モーゼルは一体成型となってます。でも、アッパーレシーバーとボルトはモナカ式です。
一体成型だと嬉しいといえば嬉しい、のですが「作る醍醐味」という意味では一歩後退といった感じ。難しいところですね。
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ランナーパーツです。躊躇無くパチパチと切り離していきます。あー、もったいない、、。でもたまらん、、。
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接着剤は、専用のABS用が入ってます。未開封品と比べて気付いたのが接着剤の大きさの違い。未開封品のは大きいのが一つ、作ったやつは小さいのが2つ。
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これもロットの違いでしょうね。子供のときの記憶では大一つだったような、、。ウィキによると、83年以降、限定再生産されて販売は2005年までされていたそうです。今回のキットは再生産組なのかもしれません。っていうか、2005年ごろまで店頭にあったというのがビックリ。
で、このウィキのページ、とてもよくまとまってますので、興味のある方はご覧になってみて下さい。「造るモデルガン」で検索したら引っ掛かります。82年の段階で、総販売数が150万個を超えたとか初めて知りました。大ヒットしたとは聞いていましたが、これまたビックリ。
閑話休題(すいません。すぐ話がそれちゃうなあ、、)。なんせ数十年前の商品なので、接着剤が劣化してたら怖いので、とりあえず市販品のABS用接着剤を準備します。確かあったよなあ、、と探してみて出てきたのがこれ。ホームセンターで売ってるあれ(笑)。で、真っ黒に変質してました。蓋を開けるとなんか地ビールみたいなすっぱい臭いが(笑)
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でも、ランナーを試しに接着してみたらきちんときっちり付きました。これを補助的に使うことにしました。キットのも、試したらOKでした。そんなこんなで結局、キットのは小1本で足りました。残りの1本は大切に取っておきます(セコイ)
で、やっとここから製作編です。
パーツを接着する前に、目の粗いペーパー(240番くらい)で接合部を平面にならします。粗いペーパーにすることで、接着剤の食いつきが良くなるわけです。
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輪ゴムは、パーツの圧着用として、キットにたくさん入ってます。古いのでダメかな?と思いましたが半分くらいは使えました。
輪ゴムをグルグル巻きにしてから、さらにマスキングテープでグルグル巻きに。
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これくらいやれば、まあ大丈夫でしょう。
子供のころには気にならなかった凹み(突き出しピン跡というよりは、型に彫り込まれた、注型上必要な凹みっぽく見えます。なので結構深い)もランナーを使って出来るだけ埋めてやります。
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ちょっと荒いですけど、まあこんなもんでしょう。
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キットのままだと、リアサイトはアッパーフレームに挟み込んでしまうので、完成後外すことができません。また、リアサイト下部のフレームの継ぎ目も処理するのが難しいです。なので、実物と同じようにフレームから外せるように加工してみました。
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といっても、リューターで溝をちょっと掘ってやるだけなんですが。こういうのは子供には思いつかない&出来ない加工ですね。へへーん。って、過去の自分に優越感を感じてどうするんだ(笑)
チャンバーとバレルインサートは、完成後見える部分をブルーイング液で染めてやります。ここが銀色だと、ちょっと興ざめですからね。この辺も、子供には(略)
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チャンバーの前にあるのがデトネーターです。これをアッパーレシーバーの接着前に、チャンバーに叩き込んでおかないといけないのですが、子供の頃それを忘れてて(キモ中のキモなのに!)、アッパーレシーバーを剥がして、チャンバーを取り出してデトネーターを入れました。そのせいもあってか、調子は最悪でした。記憶では連発は1回しかしませんでした、、。まあでも、今から考えると他の仕上げもとても雑だったので、これが調子が悪かった唯一の原因だったとは思えないんですけどね、、。
という、過去の失敗をかみ締めながら、バレルとアッパーレシーバーもグルグル巻きにするわけです。このグルグル巻きはそういうルサンチマンの具現化(笑)でもあるわけです。
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説明書では、ここまで終わったら接着剤が乾くまで「4-5時間は必ずおいておくこと」とあります。子供の頃は、ほんと待ち切れなくてウズウズしましたねえ、、。子供の5時間って長いですよ。時計を何度も見たような記憶が(笑)大人の今は、ビールを飲みながらボケーッとダラダラしてたら5時間なんてあっちゅうまです。いやー、歳をとるってほんと怖い(笑)
ボルトヘッドは、カートの直径よりも少し大きくてガバガバです。これだときちんとカートをくわえてくれません。ここでも嫌な大人が跳梁跋扈。2ミリ厚のABS板をリング状のスペーサーに加工して、ボルトヘッドに接着します。
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って書くとなんかすぐ出来るような感じですが、いざやるとなるとほんとメンドクサイんですよ(笑)。けど、頑張ります。
これでまあ何とかカートを保持できるようになりました。
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ボルトヘッドにカートがきちんと保持されるのかどうか、というのはオートのモデルガンの調子の良し悪しの分水嶺なんですね。
とはいえ、このモデルガンのエキストラクターは、ファイアリングプレートを兼ねているので、どうやってもキッチリとカートを保持することはできません。
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この辺はもう仕方ないので、あきらめます。例えば、マルシンのエキストラクターを移植するとかし出したら、別のモノになってしまいますからね。基本方針としては「オリジナルのままで完成させる」でいきたいなあ、と。
1体成型のフレームは、ほんと素晴らしい出来栄えです。実銃の刻印が凹で、メーカーの印が凸なのもいいですね。「不要なら削って下さい」と言ってるわけで。
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こういう配慮に出会うと「粋だねえ!江戸っ子だねえ!」って思いますね。
とはいえ、プラの成型品の宿命で、平面は出ていないので出来るだけならしてやります。この辺も、子供の頃は思いもしなかったところ。
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プラモデルガンは、この平面出しとエッジ出しをやることでグッとリアルになりますね。
ペーパーの番手を1500番くらいまで上げて、コンパウンドで磨いてお終いです。
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ちょっとあせって傷が残り気味ですが、まあ、もういいかな?と。
アッパーレシーバーとボルトはこんな感じ。先に書いたリアサイトの下側も、リアサイトを分離できるようにしたのでそれなりにパーティングラインの処理が出来るわけです。
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というわけで今回はここまでです。次は完成編です。実銃とは異なる内部構造の説明とかもできたらいいな、と思ってます。でも、再来週の回は毎年恒例の「今年を振り返って」を予定してますので、このモーゼルの続編は来年になります。ご了承下さい。それにしても、今年ももう終わりなんですねえ、、。一瞬だったなあ、、。5時間が待ち切れなかった小4の頃に戻りたいです、ほんと(笑)
それでは。