ニチモの「ロイヤルタイガー・ポルシェタイプ・シングル」をネットオークションで落札しました。
なぜ今時これかといいますと、実はこのキット、私が初めて作った戦車の模型なんですね。確か、幼稚園の年長組のときです。五歳です。近所のおもちゃ屋さんはプラモがなかなか充実しており、そこで買いました。
初めて作った戦車のキットについてはおぼろげに覚えていたのですが、いかんせん何十年も前のことで、特定には至っていませんでした。覚えていたのは①キングタイガーのポルシェタイプだった(丸っこい砲塔がとても印象に残っていた)②値段は1000円(たまーにもらえるお小遣いの100円をやっと集めた記憶が)③白っぽい箱だった という3点でした。
ポルシェタイプなのでタミヤではないのはわかってましたし、ニチモがポルシェタイプを出していたので多分そうかな?とは思っていました。しかし、現物を見る機会がなく、確証はありませんでした。
で、2月のアーマーモデリングにニチモのキットが紹介されており、その中にポルシェタイガーの箱の写真が掲載されていました。見たとたん「これだ」と確信しました。30年以上も前のことですが、箱絵を見て一瞬でわかりました。値段も一致します。
早速、オークションで検索してみると、いいタイミングで出品がありました。ほぼ未開封品で、わりと高額の競りになりましたが、酔った勢いでグイグイ押していって落札
(もういいかげんにしろよ)。でも嬉しい。
近県だったのですぐ届きました。箱を開けると、人の家の匂いが。昭和ですなあ、、、。取説をみると、とても五歳が作れる内容ではありません。確か、転輪などの可動部はあまりにも難しすぎて、接着・固定して組み上げてしまったのを覚えています。一日で完成させましたが、多分小パーツはほとんどランナーに残っていたのではないかと。夕食時、食卓に持っていって、じーさまに自慢した記憶があります。シングルタイプですが、モーターを買って動かそうとかは全く考えなかったようです。誌面を見るまで、シングルだったことも忘れていました。
なんとか完成はしましたが「あー、戦車って難しいんだなあ」と痛感し、その後1-2年ほど戦車には手を出さないようにして、比較的形になりやすい車や飛行機で技量の向上に努めたのでした。その辺のいきさつは、キットを見ていて思い出しました。ちなみに次の戦車のリベンジキットはタミヤのM10のリモコンでした。でも、同じくモーターは買わずディスプレイにしたのでした。そのおもちゃ屋さんでは別売りモーターは、カウンターの向こうに置いてありました。購入希望者はその旨申請するという煩雑な手続きが必要で、5-6歳の子供にはとても難易度の高い交渉であり、そんな勇気はなかったのであります。塗料も同様でした。
で、M10はこちらの技量が上がっていたこともあり、すぐできました。以後、戦車もどんどんつくるようになったのでした。今から考えるとリモコンのM10って、超レアだなあ、、。タイムマシンで当時に戻って、僕から取り上げてきたいくらいです。
と、ここまで読み返してみたのですが、
ほんとにどうでもいい話題ですね。
続けます。
キットは、まあ昔の製品なのでディテールはそれなりです。

しかし、アウトラインとかはよさそうです。なので、そこそこのディテールアップをして仕上げてみようと思います。キャタピラはタミヤの別売りの連結式(安い)にしたいんですが、せっかくなので動かしてもみたいし、、。どうしたもんでしょうね。
まあ、いずれにせよ、今じゃなくてもっと年取ってから作ろうと思います。人生最後の戦車キットにしてもいいかもしれませんね(笑)
子供の時に作ったプラモを何十年も後に手に入れて、当時を思い出したり懐かしがったりするのって、ほんと
おっさん臭いですね。まあ、でも名実ともにおっさんだからいいのか、、、。でも、プラモってこんな感じでいろんな楽しみ方があるのでいいですね。
それにしても、ネットオークションのおかげで、こういう風に昔の商品が簡単に手に入るようになりました。ほんとありがたいですね。昔買った製品だけでなく、当時高額で手がでなかったり市場から消えていて買えなかったものも、割と手に入ります。
これはエルエスのモーゼルミリタリーのプラモデルガン。

私が物心付いた頃には、すでに市場から消えつつありました。このシリーズは店頭で見た記憶はほとんどないです。
夢に出るくらい欲しかったプラモでしたが、ネットオークションのおかげで10年ほど前に手に入れることができました。南部十四年式もなんとかゲットしてます。10年くらい前はこのシリーズはわりと出品されていましたが、今はもうほとんど出てこないようです。多分、
押入れへの再配置が完了したんでしょう。
開封済みなので、価値はほとんどないと思います。そのうち作るつもりですが、いつになることやら、、、。それにしても、とてもよくできていてびっくりします。フォルムも完璧、刻印もしっかり。


平面出しをすれば、かなりリアルになりそうです(いや、別にしなくてもいいよ)。長銃身タイプにはほとんどない、フロントサイトが段付きなのはチョンボですね(小型のボロモーゼルと認識が混ざったんでしょうか)。どこかで再販したら売れそうな気もしますが、金属部品の再生産が大変そうで、割りにあわないかもしれませんね、、。なんせ装填用クリップまでついてますからねえ、、、。
で、次。これは、、、。
海洋堂の最初期のガレージキット「皇女クシャナ」であります。

箱がいいでしょう。ナウシカシリーズなど、全部共通だったんですね。いかにも黎明期って感じです。1985年ごろの製品だったと思います。モデグラなどの広告でしか見たことがなかったんですが、欲しかったキットです。この辺のシリーズはネットオークションでなんと今でも時々やりとりされています(今、クロトワとロンバッハがでてるなあ、、、)
さすが海洋堂というべきか、とてもよくできています。

ヘッドもアニメ用と漫画用の大きさの違う2種が入っているという親切ぶり。

黒い色が角に付いてるのは、昔これで複製の練習をしたときに、離形剤として塗った塗料が残っているからです。
取説は、モノクロコピー一枚だけ。いやー、いいですねえ!
作ろうとしたのですが、途中で止まってしまいました。久しぶりに箱を開けてチェックしてみました。

よろいを着てるのに、体のラインがくっきり出すぎですね。いや、
全然いいんすけど。で、よろいのウロコ一枚一枚をきちんと整形しようとした形跡が。
そりゃ、止めるよな。
とてもよくできているキットなので、このままきちんと仕上げて、ヒストリカルフィギュアみたいに油絵の具できっちり塗ってやれば、かなり見栄えのするものになりそうです。しかし、フィギュアを自作するまで落ちぶれてしまった今となっては、
もういっそのこと「俺クシャナ殿下」をゼロから全力で作ったほうが潔いのではないか
とふと思いました。
というわけで、懐かしいアイテムは冬の布団の中のように居心地がいいなあと思う反面、どこにもたどりつけない罠でもあるかもなあと、しみじみした今週でした。
それでは。