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食道静脈瘤の治療の一つに結紮術(けっさつじゅつ)、EVLというのがあります。
これは、胃カメラの先端に小さい輪ゴムをつけておいて、静脈瘤を吸い込んでその根本に輪ゴムをかけるというシンプルなものです。手技としては非常に簡単で、研修医でもすぐ習得できるのですが、不十分な治療になると容易に再発し、その後の治療がしにくくなるという欠点があります。ですから、適応をしっかりと理解して、十分な治療ができるように心がけます。
静脈瘤破裂時の止血、肝臓の予備能が低下している場合、静脈瘤を作る血管が1本となっている場合にも効果的です。
この治療は、静脈瘤を短期間で消失させることが可能で治療期間も3週間以内で終了することがあります。その分、再発には、注意が必要です。
EVLについて質問させてください。
妻46歳で4回目の食道静脈瘤治療のため入院中です。
昨日、担当医より、今回の出血は食道の上部で、食道の上部の静脈瘤は基本的に治療ができない(しない)と言われました。まずこの意味がよくわかりませんでした。次に、これまでの4回の入院では、治療のすべてがEVLでしたが、いろいろ調べてみるとEISの方が治療の効果が長持ちするようです。どちらにするかはその病院の医師の判断だと思いますが、EISをやらない特別の理由があるのでしょうか。最後に、今回の出血箇所は食道の上部でしたが、今年4月の定期的な内視鏡検査では異常がなかった場所でした。そういう場所でも突然破裂して出血することがあるのでしょうか。わかる範囲で教えていただけるとありがたいです。
治療方法については、主治医の判断が一番確かなことが多いので、何か理由があると思うのですが、上部の出血で静脈瘤が原因なのであれば、EISが可能かを検討すると思われます。EVLはかけにくいところなので、しないと言うことでもないような気がします。全身状況や肝臓の病気の状態によっても変わります。治療方法がない理由が今の情報でははっきりしないので、再度説明を聞いてみるか、セカンドオピニオンを希望するのがいいのではないでしょうか?