肝臓病と共に生きる人たちを応援します

肝臓友の会との関わりで成長した肝臓専門医のブログです。2017.2.12より新規開始しました。

最新のウイルス性肝炎についいて 実臨床の経験からの講演持田先生と泉先生 in 仙台

2019年04月02日 | 学会研究会報告新聞記事など
 
 雪が降りしきる中一瞬晴れた松島の風景でした。 
仙台では梅が咲いている中雪が降っているというとても風情のある景色が見れましたー。

最新のウイルス肝炎についいて 実臨床の経験からの講演会でしたー。 in 仙台
聞きながらのメモなので、聞き間違い内容間違いありますことお許し下さい。

B型肝炎の最新の話題 リアルワールド
持田先生

急性肝炎 ジェノタイプHなどもいた

慢性肝炎は埼玉はBが多い
縄文人由来が多いということなのではと 東京はcが多い弥生が多いということだろう

短期的には 低増殖期を目指す DNAの陰性化
長期的には 寛解期 既往感染を目指す s抗原の陰性化

s抗原を下げて転写が抑制された状態を目指さないと肝がんの抑制につながらない
ヌクレオシドのアナログ ゼフィックス バラクルード  
ヌクレオチドのアナログ ヘプセラ TDFテノゼット(アデニンのアナログ)

急性増悪での肝不全は日本はアルコールがおおい B型は少なくなっている。核酸アナログのお陰かと

2011年からは 肝硬変の原因は3分の2がその他その班分がアルコール
B型は肝ガン死亡が減っていない
台湾のデータは
4LogIU/ml以上はガンができやすくなる このラインが重要

日本でもエンテカで抑制できるデータ虎の門から
しかし5年で3%は肝がんができてる これが問題と
自然経過で見たデータと治療後のデータは一致とは言えないかも知れないがと

テノゼットがs抗原を下げて発がん抑制に働くのではと思われている。

CKDの合併は 8% 核酸アナログの人が多い 腎保護が大事と
骨もB型の人は普通の人より多い

ベムリディは尿細管障害も少ない β2mgなど

8例での検討では腎不全でテノゼット隔日や週2回とかにしてた人も連日投与で大丈夫になってる。

核酸アナログに ペグ48週をするとs抗原が下がるので今はこれが主流

TAFにきりかえたら6ヶ月で6割くらいが0.02LogIU/ml以上さがってると

患者さんの満足度はあがってる
エンテカは寝てる前 寝る前以外でもいいのはいいと

○再活性化の問題
HBc抗体ないしs抗体陽性 既往感染例
急性肝炎の治癒 低値
HBVキャリアのかん駅間式における寛解例は高値
でも、、、高齢者は低値になって行くひともいるから単純に言えないけどなあ。

免疫抑制の終了後12ヶ月はフォローするというのが坪内先生たち鹿児島での提案ではじまった
1998年から2015年でs抗原陽性なのに核酸アナログを使ってなかった死亡17例がいたと全国集計ではでてる

プレドニンやアザチオプリンやメトトレキサートなども
1カ月で6ヶ月見てそのあと3ヶ月おきくらいまで伸ばせるかというガイドラインだが
緩みがでてきてるような感じがあると
リツキシマブが再度出てきた
2017年からはなくなってきた 再活性化でLOHFになると全例亡くなってる
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C型肝炎DAAの選択と不成功例・非代償性肝硬変の治療
泉並木先生

Child分類は一番悪い時を評価、薬でよくなったのを使わない

MREラストグラフィーそろそろ保険適応になるかなと 2社以上が使えるようになってきたと

eGFRは30以下はソフォスブビル使えない

セントジョンズワース セイヨウオトリギリソウ 効果落とす 健康食品サプリをやめさせること
EDの薬の中止
スタチンは横紋金融界に注意 血中濃度をあげるため

DAA単独投与 2014年からはじまった 耐性ウイルス

p32del(欠損)変異で体制強度が上がる これにL31Fがでてくるとさらに大変
p32はマヴィレットでも治らなかった

マヴィレット545例の集計 日赤関連ではp32の欠損例には使わなかった
不整高齢は12例 p32は3例だけだった 耐性だけでは説明がつかなかった。

あってもやった7例は 4例が再燃 1例はSVR24

p32欠損16例はまってる

再治療例のエプクルーサの治験は
NS5を含んだレジメンでの効かなかった人を選んでる

リバビリンがないと8割前後2型では7割
入ると9割前後SVR

肝硬変は関係が無かった

12週と24週治療では 長い方が効いてると判断

p32欠損でも5例中4例がSVRとなった

NS5Bの耐性は全例治ったので関係無いと判断


LSIから測定することが可能 非拠点病院でもはかれるので
伝票の種類が違うので注意して下さい。耐性の薬によって伝票が違うので注意

非代償期は 7から12点なので気をつけてほしいと
1型は41例中39例治った その他は10例中8例
ChildCは80%のSVR
治療中は陰性化持続、その後出てくる再燃の人だけ
耐性変異がなかったら97%消えた
CPの改善は27% 悪化もいる事は忘れないこと

Child-Pugh

非代償期にはNS3阻害薬は禁忌としてる
Child-Pugh13から15は安全性は担保されていない 肝臓専門医が担当する
耐性の患者さんには今回の治験では除外されているのでエビデンスはない

ウイルスが消えたからと言って静脈瘤が改善はしない、あるものは同じように悪化すると思っていた方がいい感じ
これは実臨床で実感してるところですね。。。

DAAでSVRとなると肝がんになる人は減るが、肝硬変ではそれでも結構いるので要注意
どの時期でも消えたからとスクリーニングをちゃんとする必要がある。

IFNを入れると入れないでは発癌率どうか 背景を揃えると差がなくなる

SVR後でも肝臓の硬さが発癌率が上がる要因
再発も減っていると言えそうな感じ

肝臓関連死は減るか
非代償かが減るか どうも減らすことはできてきているよう

非代償期の肝硬変での再燃例では耐性の種類は調べられていない
非代償期で使うことでウイルスは陰性化してるから長期に使うという発想はあるか
基本は長期になると耐性がでることはわかっているので決められた期間ですることが必要と

肝がんのある人は適応外 非代償期であっても肝がんが治ってからという方向しかないだろうと