
カワサキがオートバイ開発に乗り出した初期は「2ストロークエンジン」を搭載したモデルで構成されてたって事を知ってる方は70歳以上と考えられるのですが、
4サイクルエンジンのイメージが強いカワサキも、オートバイ製造会社として「初期の頃」は2サイクルエンジンのモデルで構成されてた時代ってのがあったんです
よね。ちなみに、4サイクルモデルに関しては「メグロ(目黒製作所)」との提携で「W」シリーズが販売されていたと言う状況でした。実際、カワサキが「本格
的な販売」に至った経緯に関して言えば、1962年に登場した小型2サイクルスポーツの「125 B8」に始まっており、1964年にはその進化版となる「150 B8S」
と来て、更に1966年に登場した「175 B11TL」と言うモデルに関しては「ロータリーディスクバルブ機構」を備えた2サイクルとしても高性能な車両があったり
していました。また同年にそのスクランブラータイプの「175 F2TLR」、更に、ここまでは「単気筒エンジン」でしたが、1966年よりカワサキ初の「2サイクル
2気筒エンジン」を搭載したスポーツモデルの「250 A1」が登場します。さあ(笑)、ここからどんどん行きますが、1967年にはよりハイスペックモデルとなる
中排気量の「250 A1SS」、1969年には「250 A1スペシャル」、また同年に同じくスクランブラータイプの「250 A1SSスペシャル」が登場します。ちなみに
この1969年には、海外輸出モデルとして「マッハH1・H2」が登場し、国内では1971年に「250 A1S」を販売開始、また海外輸出モデルだった大型2ストマシン
「マッハH1(500cc)・H2(750cc)」の国内仕様として1972年より「マッハ250-S1」と「マッハ350-S2」が販売開始され、更に「マッハ350-S2」の後継
モデルとして「マッハ400-S3」が登場します。これらは全て「2サイクル3気筒エンジン」を搭載しており、抜群の速さを誇った車両として人気があったんですよね。
しかし、世界的な排気ガス規制が始まると、なぜかカワサキだけ途端に2サイクルエンジン搭載車の開発を中止してしまい、1972年に登場した「Z1・Z2」を皮切り
に4サイクルエンジンを搭載したモデルへとシフトしてしまいます。これに関しては昨日、大まかな流れを書きましたのでそちらを参照して頂くとして、カワサキと
しては一部の車両(モトクロス系・原付スポーツ)を残して4ストオンリーとなるのですが、1984年に待望の2ストエンジンを搭載したいわゆる「レーサーレプリカ」
と言われる車両「KR250」を登場させる事になります。このマシンに搭載された「タンデムツイン」と言う2気筒エンジンは1つのシリンダーヘッドが2つ並んでる仕様
で、ピストンを動かすクランクがそれぞれ別になった特殊な構造をしていました。また1988年には「KR-1」へと進化し廃棄デバイス「KIPS(トルク向上装置)」を
搭載、しかしそのハイエンドモデルとなる「KR-1S/R」を1989年に登場させたのを最後に2ストのジャンルから撤退してしまいます。ちなみにこの時期の他社を見る
とホンダなら「NSR250R」、ヤマハだと「TZR250」、スズキだと「RGV250ガンマ」などが台頭していました。決してカワサキの「KR250」や「KR-1」が劣って
いた訳ではなかったのですが、突然、開発を辞めてしまったんですよね。正直、その理由はボクには分かりません(笑)。そもそもカワサキは4サイクルエンジンに
強いメーカーであり、特に大型排気量に関しては多くの名車を登場させていましたし、更に言えば1989年に登場した「ゼファー400」で開発の方向性をシフトしたから
じゃないかって勝手に思っています(笑)。で、最後に実はカワサキの2サイクルマシンの最終モデルって、2012年から2015年までインドネシア向けに生産されてた
「ニンジャ150RR」だったりします!(笑)
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