
ここの所、ご紹介してるスポーツ系オートバイの中には「ピーキーだ!」とか「スパルタンだった!」と言う言葉が多く使われてきたと思うのですが、この言葉を
聞くと単にそのオートバイって「速いけど、とにかく乗りにくい」って、ちょっと「誤解」して思われる方もいるので、もうちょっと詳細に説明を加えていきますと、
ズバリ!「低速だと乗りにくい」ってのが、本当のところだったりします(笑)。この手のオートバイは大抵、全ての機構がシビアに出来てて、ちょっとだけでも
スロットルを回すと、ど〜ん!とエンジン回転が吹け上がり、低速走行の状態だと、とにかく繊細に操作しないと、全然車体が安定せず「ギクシャク」しながら
運転する感じになって結果「乗りにくい」って事です。しかし逆に飛ばせば一気にスムースになり速さの中に滑らかさが加わるんですよね。例えばモトクロス系の
レーサー系などに乗った事がある方ならよく分かると思うのですが、あれってトロトロ走るとメチャクチャ「ギクシャク」してしまい、コーナーは曲がらないし、
ブレーキは効き過ぎて「ツンのめる感じ」になり返って危ない気がします。しかし、乗り慣れてどんどん飛ばせる様になると「これが同じマシンか!」と思うほど
実は「スムースに走ってくれる」んですよね。これを体感した事がある方はよく理解出来ると思うのですが、スポーツバイクでの「スパルタン」も、ほぼ同じ事が言えて、
ゆっくり走ると乗りにくいのですが、ある程度の速度で走ると、実はとてもスムースになります。特にサーキットで試すのが一番分かりやすいのですが、ABSの
付いていない車両だと、低速でロックしそうな程、極端に効くブレーキも、それなりの速度を出して踏むと、短い距離でとてもスムースに速度を落としてくれます。
スロットルも全開で回してると多少、手がブレても、低速の時の様な極端な反応はしません。要するに、実はそうゆう事で「ピーキー」で「スパルタン」なマシンと
言うのは「全てに対して乗りにくい」訳ではなく「速度によって乗り味が極端に変わる」と言う考え方が正しいんじゃ無いかってボクは思います。但し、こうゆうのを
国産メーカーでも市販車として「普通に売ってた」時期というのがあり、特に1988年から1989年あたりがそうで、一般の技量を持つレベルのライダーを無視して
単に「過激さを求める傾向」が強かった時代があったと言う事なんですよね。確か事故も多かったはずです。で、そこから1990年代に入ると国産メーカーもそれじゃ
「まずい」となり、コンセプトを少しだけ変えて「速いけど乗りやすい」と言う乗り味に変えて行く流れです。特に当時は電子制御やABSなどの装備が無かったので、
機械的にそうするしか無かったのですが、具体的に市販の車体は色々と意図的にパワーをセーブする仕組みを組み込み、後で速さをより求めるユーザーにために各社
「スペシャルパーツ」を販売する様になります。例えばホンダだと「HRCレーシング」より、ストリートチューン用や、サーキットチューン用に大経キャブや
強化クラッチ、クロスミッション、ECUやマフラーなどを提供していました。その分、市販の時点ではパワーも抑えられ、ライディングポジションやシートなども
多少ですが、楽に乗れる仕様にしています。これが終焉を迎える「レーサーレプリカ」に反映されて行くんですよね。もし、この時代のオートバイを狙ってる方が
いらっしゃるなら、ピーキーでも過激なバイクが良いと言う方は1988年から1989年あたり、そして多少マイルドに乗りたい方はそれ以降のモデルを選ぶと言った
感じがお勧めかもしれません。さて、唐突に速いオートバイが続々と登場してたこの時代だからこそ言えるお話でしたが、いかがだったでしょう!(笑)
いかにコーナーを減速せずに乗れるかが速かったか?って言う時代の産物
実は僕はこの年代の乗り物って一番知識がないと言うか
乗ろうとしてこなかった年代なんですよね
一応フェーザー250やNSRは乗りましたが
回るエンジンって音は良いけどエンジンフィールが回るだけで雑味が薄くてあまり好きになれなかったです
薄い紅茶飲んでるみたいな
なるほどです。
オートバイって時代で走りの個性が違う気がするのですが、
この時代はパワーと回転数の高さを競ってた傾向だったので、
飛ばすことを助長していた危険な時代でもあった気がしまあす。
ボクはこの時代からオートバイに乗り出したので、
オートバイ=飛ばす、と言う構図がどこかあって、
老いた今でもオートバイにそこを求めてる部分があったりします。
もちろん、反射神経や危険回避能力が劣っているので、
昔の様な乗り方はしませんが、気持ちだけがスリルを欲してる感があります。(笑)
それ「以前」もものや、それ「以降」になるとまた別の個性を放ってるので、
ここは好みの別れるところかもしれなですね。
ありがとうございます。