
管内の大規模土地利用型農業法人を対象に,8月23日に「農業法人向けセミナー~効率的なほ場管理の導入と実践~」を開催しました。
当日は,農業者や関係機関の担当者など48名がセミナーに参加しました。古川農業試験場水田営農部酒井博幸上席主任研究員を講師に,ほ場管理システムの概要について講演を行い,KSAS,スマートアシストリモート,アグリノート,Z-GISのほ場管理システムメーカー各社からシステム概要や特徴などの情報提供をいただきました。
その後のトークセッションでは,引き続き,酒井上席主任研究員をコーディネーターに,実際にシステムを活用している(有)川口グリーンセンター白鳥太朗氏および(有)高須賀農産石森荘一郎氏をパネリストとして,ほ場管理システムの導入における日々の活用方法や苦労したことなどをテーマに意見を交わしました。特に,「一番苦労したのはほ場情報の入力。ほ場情報は膨大にあるので,最初は絞って入力して,やりたいことが増えてからデータを増やす方が良い」,「これから導入する法人には,導入目標を設定するだけではなく,導入前に経営者と現場作業担当者の間でよく話し合い,自社の課題や導入目的を共有してほしい」などの実際に使った方ならではの話が多く語られ,真剣に聞き入る参加者の姿が見られました。
また,セミナー終了後には,各メーカーによる操作体験ブースにおいて,参加者が自由に各ブースで個別に説明を受けることができました。
今回のセミナーでは,ほ場管理システムについて,複数のシステムの特徴を比較し,既にシステムを導入した農業法人より体験談を聞く貴重な機会となりました。セミナーは盛況に終わり,参加者からは,「システムのメリット・デメリットが分かってよかった」,「生の苦労話がためになった」との声が寄せられました。
普及センターでは,今後も農業法人向けセミナーを開催し,ほ場管理システムをはじめとするICT技術の導入や活用について支援していきます。
<連絡先> 宮城県石巻農業改良普及センター 地域農業班
TEL:0225-95-7612 FAX:0225-95-2999