県内のワイナリーや新規醸造用ぶどう栽培者などを対象とした「醸造用ぶどう栽培セミナー」が,令和2年8月6日に開催され,仙台農業改良普及センターが講師として出席しました。
~セミナーの内容~
(1)醸造用ぶどうの栽培管理について(講師:山梨大学ワイン科学研究センターの佐藤充克氏)
(2)病害虫防除の基礎について(講師:仙台農業改良普及センター)
(3)宮城県農業・園芸総合研究所の醸造用ぶどう試験ほ場の見学(講師:農業・園芸総合研究所果樹チーム
本セミナーは,震災後,県内で初めてワイナリーを立ち上げた(株)仙台秋保醸造所の毛利代表が主催し,各地に広まってきた醸造用ぶどう生産やワインづくりの担い手達の栽培技術向上を目的に開催したものです。参加者からは自園地の課題や病害虫の発生状況と対策,試験研究の状況などについて,活発に質問や意見が出されたほか,参加者同士で熱心に語り合う姿も見られ,栽培技術向上や仲間づくりに向けて有意義な機会となったようです。セミナーは年間10回程度計画されており,次回は,9月に醸造に関する内容で開催される予定です。
〈連絡先〉
宮城県仙台農業改良普及センター 先進技術第二班
〒981-8505 仙台市青葉区堤通雨宮町4番17号
TEL:022-275-8374
FAX:022-275-0296
E-mail:sdnokai@pref.miyagi.lg.jp
令和2年7月30日,JA古川管内大豆ほ場で大豆の現地検討会が開催されました。
今年度の大豆の生育は,播種後の降水不足よる出芽の不揃いや7月以降の多雨により,管理作業がなかなかできなかったため,生育がやや不良となっています。
普及センターからは湿害対策として排水の徹底と追肥の実施を呼びかけ,今後の管理として中耕培土や除草剤の散布,病害虫防除のポイントについて説明しました。
出席者からは,中耕培土はいつまで実施可能か,除草剤の散布等について質問が出されました。
普及センターでは,引き続き良質な大豆生産に向けて,支援を行っていきます。
<連絡先>
宮城県大崎農業改良普及センター 先進技術班
TEL:0229-91-0726 FAX:0229-23-0910
県では多様化する消費者の嗜好に対応するために”もちもち”した食感の「だて正夢」をブランド米として育成し,”米どころ宮城”の復権を目指しており,今年は県内で約840ha,うち大河原管内では約189haが作付けされています。
「だて正夢」の生育状況は,現在,幼穂形成期となっており,間もなく整粒歩合の向上など高品質に仕上げるために重要な「追肥」の時期を迎えることから,去る7月14日に,高品質・収量安定化に向けた「だて正夢」地域栽培塾を角田市と蔵王町の2会場で開催しました。
地域栽培塾では,7月10日の生育調査結果に基づき現在の生育状況について説明した他,葉色や幼穂長を確認し,追肥可否の判断や出穂期の予想を行いました。
また,低温・日照不足・長雨が続いており,障害型不稔やいもち病の発生も懸念されることから,低温対策や病害虫防除の徹底についても説明しました。
当日は生憎の雨模様でしたが,参加者は熱心に受講し,積極的に自分のほ場の生育状況に合わせた管理方法等について質問していました。
秋には,仙南のおいしい「だて正夢」を消費者の皆様に届けられるよう,研鑽を重ねていきます。
〈連絡先〉大河原農業改良普及センター
TEL:0224-53-3496 FAX:0224-53-3138
令和2年7月28日に,JA仙台利府梨部会のベテラン農家,若手農家,関係機関が集まり,梨産地の活性化に向けた意見交換会が開催されました。
当部会では,生産者の高齢化により,近年,生産者数と栽培面積が急激に減少しており,産地の維持に不安が出てきています。そこで,普及センターでは令和元年度に,利府町とJA仙台と連携して,全部会員を対象に,経営の現状と今後の産地の展望について聞き取り調査を実施しました。
意見交換会では,普及センターから聞取調査の結果とそこから見えた産地の課題4点についての報告,課題解決に向けた提案を行いました。参加した農家からは,提案に対して様々な意見が出され,その結果,将来の後継者の育成と法人化を検討するための勉強会を部会として取り組むことになりました。
普及センターでは,今後も関係機関と連携して梨産地の活性化に向けた支援をしていきます。
〈連絡先〉
宮城県仙台農業改良普及センター 先進技術第二班
〒981-8505 仙台市青葉区堤通雨宮町4番17号
TEL:022-275-8374,FAX:022-275-0296,E-mail:sdnokai@pref.miyagi.lg.jp
JA新みやぎあさひな地区いちじく栽培講習会が,大和町の生産者ほ場で7月30日に開催されました。普及センター職員が講師として今後の管理について指導しました。
あさひな地区の生産者は苗木を植えつけたばかりの方も多く,今後数年間は樹づくりのための管理が最も重要です。普及センターでは新たな生産者に対して,コンパクトな樹形を維持でき,整枝剪定が簡単で収穫などの作業性が良い「一文字仕立て」を推奨しており,その大事な作業ポイントについて実演を交えながら説明しました。あわせて,着果管理として新梢の摘心方法についても,そのねらいや効果を指導しました。これらにより,養分分配や受光態勢などを考えた管理ができ,品質の良い果実生産と収穫量の増加が期待されます。
JA新みやぎあさひな地区のいちじくは9月から出荷が始まる見込ですが,普及センターでは引き続き指導を行なっていく計画です。
〈連絡先〉
宮城県仙台農業改良普及センター 先進技術第二班
〒981-8505 仙台市青葉区堤通雨宮町4番17号
TEL:022-275-8374
FAX:022-275-0296
E-mail:sdnokai@pref.miyagi.lg.jp
7月28日に栗原市果樹連絡協議会の相互視察検討会が開催され,16名の会員が参加しました。
会員同士の意見交換や栽培技術の向上を図るため,金成末野の会員のりんご園地を視察しました。併せて,宮城県農業・園芸総合研究所花き果樹部果樹チームの大沼総括研究員を講師に,樹の生育に合わせた今後の管理方法等について助言をいただきました。また,園地視察後は,末野集会所へ移動し,今年の生育状況や病害虫の発生状況等について,参加者全員での情報交換を行いました。
参加者は,検討会を通して,さび果や春期のカメムシ類の多発,鳥害対策についてなど活発に意見を交わし,栽培管理技術の向上や地域の現状把握に役立てていました。普及センターでは,今後も協議会の運営支援を通じて生産者同士の連携強化や技術向上等を支援していきます。
<連絡先>
宮城県栗原農業改良普及センター 地域農業班
TEL:0228-22-9437 FAX:0228-22-6144
前半は,現地ほ場を巡回し,本県のブランド米「だて正夢」の栽培ほ場で,生育状況を確認しながら,今後の肥培管理について情報交換を行いました。続いて,水稲乾田直播栽培ほ場で,移植栽培水稲との生育ステージの違いを確認し,特に入水や落水時期の違いについて情報交換を行いました。乾田直播栽培は,麦類や大豆で使用する農業機械を汎用利用できるメリットがあること,担い手に水稲栽培管理作業が集約される中で,水稲育苗作業が省力化されることなどから,管内でも取組面積が増えています。
後半は,会議室に移動し,今年度の管内の水稲の生育状況の確認を行いました。「東北南部の日照不足と長雨に関する東北地方気象情報第1号」が7月13日に仙台管区気象台から発表されていたことと,幼穂が低温に最も弱い時期である減数分裂期に近づいていたことから,低温が予想される場合は,現地の水田で深水管理ができるよう,準備態勢を整えるための話し合いを行いました。
今後も,普及センターでは,水稲の生育状況を把握しながら,気象予報に即した栽培管理方法について情報を提供いたします。
<連絡先>
宮城県石巻農業改良普及センター 先進技術第1班
TEL:0225-95-7612 FAX:0225-95-2999

本事業は,感染拡大防止対策を行いつつ,販路の回復・開拓,生産・販売方法の確立・転換などに取り組むために,農業者が機械装置等の導入や感染防止対策を実施する経費に対して補助されるものです。管内農業者に広く事業を周知するために,令和2年7月10日に説明会を開催し,管内農業者,関係機関25名が参加しました。また,説明会と同日,本事業の支援機関である宮城県農業経営相談所と協力し,すでに応募を決めた農業者11人に対して,個別の計画書作成支援を行いました。
本事業は,一次募集が7月29日に締め切られるものの,9月に二次募集が行われる予定となっているため,今後も活用を希望する農業者への支援を継続していきます。
〈連絡先〉大河原農業改良普及センター地域農業第二班
TEL:0224-53-3519 FAX:0224-53-3138
普及センターからは,例年発生が多い病害虫や被害が大きく注意の必要な病害虫の特徴や対策方法,農薬などについて情報提供を行いました。また近年では農薬を散布しても殺菌・殺虫効果が低い抵抗性病害虫が問題になっており,同じ種類の農薬を連続で散布すると抵抗性病害虫が発生しやすくなるため,IRACコードやFRACコードを活用し,作用機作の異なった農薬をローテーションで散布するように指導しました。
本講習会を通して,病害虫の適切な防除技術を身につけることにより,品質の良い春菊の生産が可能となるとともに,生産量が増加することが期待されます。
<連絡先>
宮城県大崎農業改良普及センター 先進技術班
TEL:0229-91-0726 FAX:0229-23-0910
申請者は新型コロナウイルス感染症による影響を少しでも軽減することを目的に,感染拡大防止対策を行いながら,販路の回復・開拓,生産・販売方式の確立・転換などの経営継続に向けた取組を行っています。
この事業の1次受付締切りは7月29日とされており,多くの農業者が支援機関であるJAの計画策定支援を受けて応募しております。既に2次募集の応募が農林水産省から発表されていることから今後も継続して農業者の支援に努めてまいります。
<連絡先>
宮城県大崎農業改良普及センター 地域農業班
TEL:0229-91-0727 FAX:0229-23-0910