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宮城の農業普及現地活動情報

県内9つの農業改良普及センターから,地域の特色ある取組や,宮城を元気にする農業普及情報をお届けします!

営農再開にむけた水稲の乾田直播試験

2015年05月14日 08時59分39秒 | 東日本大震災からの復興に関する支援

 平成27年4月28日,東日本大震災の津波や地盤沈下など大きな被害を受け,復興基盤整備が進められている東松島市洲崎東名地区の約20aの試験田で水稲の乾田直播試験が行われました。

 当地区は東日本大震災により堤防が破壊され,農地は約50cm沈下し,約80haが長期間にわたり海水に浸かっていましたが,昨年より干陸化,盤上げ,除塩工事が進められました。

 また,農地の復旧事業と並行して,地元農業者,行政機関,JAなどがメンバーとなり「奥松島地域営農再開実証プロジェクト」を立ち上げ,営農再開にむけての課題の抽出などに取り組んできました。昨年,同ほ場では移植栽培による実証試験を行ったところ,塩害もなく震災前と同等の収量が確保され,地元農業者の営農意欲を高めていました。

 実証試験2年目となる今年は,将来の大規模経営に向け,乾田直播によるひとめぼれの試作となりました。今後,試験田では塩分濃度や土壌成分,地下水位,生育状況等を調査し,来年度以降の本格的な営農再開に反映させていきます。

 引き続き,当プロジェクトでは,水稲の乾田直播試験に加え,大豆の実証試験も行う予定であり,当地区の担い手となる農事組合法人奥松島グリーンファームも平成27年3月に設立したことから,一日も早い復興が望まれます。

 普及センターでは関係機関と連携して復旧田の栽培技術や担い手育成の支援を継続し,地域農業の復興に取り組んでいきます。

 

<連絡先>

 宮城県石巻農業改良普及センター    地域農業班

 TEL:0225-95-1435 FAX:0225-95-2999


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大谷営農組合ねぎ栽培へ第一歩!!

2015年05月01日 16時52分20秒 | 東日本大震災からの復興に関する支援

 東日本大震災の津波被災を受けた農地で昨年度よりほ場整備が始まり、各工区ではこれまで作付け計画について話し合ってきました。
 気仙沼市の大谷工区(大谷営農組合)では、水稲だけでは担い手の確保につながらないと考え「ねぎ」の栽培に取り組む事にしました。
 ただし、大規模でねぎ栽培の経験が無い人ばかりなので、どんな機械が必要か?育苗はどうしたらいいか?畑の準備は大丈夫か?と多くの疑問や課題を時間をかけて乗り越え、ようやく定植作業にこぎ着けました。
 初めての定植作業ということで、機械メーカーの担当者が操作方法や注意点の説明を行い、話を聞いた営農組合員は、実際に機械を操作しながら体に覚え込ませていました。
 今年は、約二㌶のねぎ栽培に取り組む計画で、今回はそのうち三十㌃の定植作業でした。
 これからは、生育に合わせた土寄せ、病害虫防除などまだまだやることはありますが、まずはねぎ栽培への第一歩を踏み出しました。
 普及センターでは、今後の管理作業や病害虫防除など適期作業の声がけを行い、立派なねぎが収穫できるように支援していきます。

 

<連絡先>
宮城県本吉農業改良普及センター
地域農業班
〒988-0341 宮城県気仙沼市本吉町津谷桜子20-2
電話 0226-29-6044


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「なとり春まつり」で名取の花を販売しました

2015年04月30日 16時11分01秒 | 東日本大震災からの復興に関する支援

 4月12日(日),「なとり春まつり」が開催され,名取市花卉生産組合では組合員が生産したカーネーションやばらで作った花束とフラワーアレンジメント商品を販売しました。

 東日本大震災の津波により,名取市の花き生産者は大きな被害を受けましたが,その後ハウスの再建や除塩を進め,平成24年の秋から全戸で出荷を再開しました。普及センターでは,早期の復興を支援するとともに,収益性の高い花き経営を実現するために,「花き6次産業化講習会」を開催してきました。商品作成時には,(株)プランツ・モジュール山口昌哉代表取締役から指導やアドバイスをいただき,ラッピング方法,色合わせや葉物の使い方を工夫することで消費者から好まれる商品を作ることができました。また,名取のカーネーションは品種が豊富であることから,品種紹介の展示パネル作成も行いました。

 春まつりでは,可愛くラッピングされたミニブーケやアレンジ商品が大変好評で,午前中のうちに準備した100個が完売し,販売を担当した組合員の女性の方々も手応えを感じており,今後の展開が期待されます。

 普及センターでは,今後も組合で生産された花を用いた商品作り等の技術向上を支援していきます。

<連絡先>

 宮城県亘理農業改良普及センター  先進技術班

 TEL:0223-34-1141 FAX:0223-34-1143

 

 

 


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「平成26年度気仙沼・南三陸地域農業経営セミナー」を開催しました

2015年01月06日 09時21分29秒 | 東日本大震災からの復興に関する支援
平成26年12月18日,本吉公民館において「平成26年度気仙沼・南三陸地域農業経営セミナー」を開催しました。
 この研修会は,ほ場整備を契機に地域農業の再構築を進めていく一助にしてもらおうと,普及センター及び管内関係機関が連携して開催した行事です。
 当日の大雪にもかかわらず,ほ場整備事業実行委員や認定農業者を中心に49名が参加しました。
研修では,農事組合法人アグリパーク舞川 小野専務(岩手県一関市)に先進事例を紹介していただきました。
小野専務は,「地域ぐるみ農業」と題し,ほ場整備を契機に農地保有合理化事業を活用して集落営農に取り組み始めたこと,試験研究機関の支援を受けながら大豆や小麦等の転作作物の生産量拡大を進めたこと,そして6次産業化として大麦を麦芽に加工して地ビール会社に出荷するようになった経緯などが紹介されました。
参加者は,これから復旧農地で営農再開する地域の農業者が多く,セミナーをきっかけに担い手として活躍することが期待されています。
普及センターは,今後も関係機関と連携して地域農業の構造改革に向け活動していきます。
連絡先
宮城県本吉農業改良普及センター    地域農業班
 〒988-0341 気仙沼市本吉町津谷桜子20-2
    0226-29-6044

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奥松島営農再開プロジェクト報告会が開催されました

2014年12月26日 16時52分50秒 | 東日本大震災からの復興に関する支援
 平成26年12月16日に東松島市小野市民センターにおいて,地元代表者や各関係機関の約50名が出席し,奥松島地域営農再開実証プロジェクト(事務局:東松島市農林水産課)の報告会が行われました。当プロジェクトでは,東日本大震災により壊滅的な被害を受けた奥松島地域において,本格的な営農再開に向けて,復旧した農地での塩害対策等の課題を抽出し,今後の基盤整備に反映させるため,洲崎地区においては水稲・ソバ・大麦等を,宮戸地区においてはねぎ等野菜の試験ほ場を設置しました。
 洲崎地区において,水稲では復旧工事の影響で通常よりも1か月程度遅い6月5日に田植えを行いましたが,その後の高温多照で生育が促進され,塩害も見られず,震災前同等以上の収量がありました。ソバでは除塩回数(0~2回)によりほ場を区分けし,生育の差異を調査しましたが,除塩2回のほ場では周辺地区並の収量となりました。大麦も順調に生育しており,今後の基盤整備にあたっては,十分な用水確保と排水対策,継続した土づくりの重要性が示唆されました。
 宮戸地区においては,農業・園芸総合研究所の協力を得て,ねぎやキャベツ等の試験を行いました。復旧工事の影響により定植時期が遅れ,土壌分析結果等により塩害は見られなかったものの,排水不良,台風の大雨による冠水で,湿害による生育不良が見られました。海岸近くの特異な地形でもあることから,十分な排水対策を講じる必要があります。
 報告会では,地元JA女性部の支援により試験ほ場で収穫された米やソバ等の試食会も開催され,4年ぶりの収穫の喜びをかみしめていました。
 普及センターでは関係機関と連携して復旧農地の栽培技術や担い手育成の支援を継続し,地域農業の復興に取り組んでいきます。

〈連絡先〉宮城県石巻農業改良普及センター 地域農業班 TEL0225-95-1435

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亘理農業改良普及センターの活動が農林水産省生産局長賞を受賞! ~農業普及活動高度化全国研究大会~

2014年12月05日 09時29分53秒 | 東日本大震災からの復興に関する支援
 平成26年11月25日(火)から11月26日(水)にかけて東京都において全国の普及指導員が一堂に会し,農業普及活動高度化全国研究大会が開催されました。
この大会は,農業普及活動の優良事例の発表等を通して農業普及活動の充実と強化を図り,農業・農村の発展に寄与していくものです。今回は9月に行われた農業普及活動高度化発表会で発表された48事例の中から選ばれた7事例が発表されました。
 その7事例の中から亘理農業改良普及センターの普及活動事例「いちご団地による東北一の産地復興」が,見事,農林水産省生産局長賞を受賞しました。
 発表者の今野 誠 技術主幹はまず「震災に遭われたいちご農家の方がもう一度いちごを作りたいという思いが強かった。それに応えるためにはどうするかから始まった」と,課題に着手したときの意気込みを語りました。いちご団地の整備は,塩害を回避するためこれまで行われてきた土耕栽培から栽培経験がほとんどない高設養液栽培へ転換することになり,新たな生産システムへの対応が急務となりましたが,震災前と同等以上の生産性を確保するために普及指導員や関係機関が協力して知識を持ち寄り,知恵を出し合って支援したことで一人の脱落もなく技術習得ができて,1作目の栽培を成功させることにつながったと発表しました。
 普及センターではこれからも,地域の発展のため期待に応える普及活動を進めていきます。




<連絡先>
宮城県亘理農業改良普及センター
TEL:0223-34-1141 FAX:0223-34-1143



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福幸祭2014「のびる村に集まろう,そして,語ろう」が開催されました!

2014年11月25日 09時58分55秒 | 東日本大震災からの復興に関する支援
 平成26年11月9日に東松島市野蒜地区において福幸祭2014「のびる村に集まろう,そして,語ろう」が開催されました。
 福幸祭は東日本大震災からの復興を願い,「(有)アグリードなるせ」が2012年(平成24年)から毎年開催しており,今年は市の行政区再編により設立された「のびる多面的機能自治会」と共催し,3回目の恒例行事となりました。
 オープニングでは,東松島市野蒜小学校5年生が創作太鼓「野蒜復興太鼓」により会場を盛り上げました。会場内では,地元農家による農産物直売会や地元産小麦を使った焼きそばの販売,焼きガキやおにぎりなども無償提供され,祭りに訪れた人は,新鮮な農産物と海の幸に舌鼓を打っていました。また,会場前の水田では農業機械の展示やトラクター搭乗体験,馬耕実演なども行われ賑わっていました。
 福幸祭とあわせて,協賛企業による健康ウォーキングや一般財団法人「C・Wニコル・アファンの森財団」が防災集団移転団地野蒜北部丘陵近くの「復興の森」に設置したツリーハウスではカフェも開催され,秋深まる森の雰囲気を満喫していました。
 祭りの最後には餅まきが行われ,五穀豊穣と東日本大震災からの復興を願いました。
 普及センターでは関係機関と連携して,地域を牽引する多様な担い手への支援等を継続し,地域農業の復興に取り組んでまいります。

〈連絡先〉宮城県石巻農業改良普及センター 地域農業班 TEL0225-95-1435

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いちご産地のさらなる復興へ ~いちご栽培講習会を開催しました~

2014年10月31日 16時41分34秒 | 東日本大震災からの復興に関する支援


 平成26年10月6日と7日の2日間,亘理町,山元町のいちご生産者を対象にいちご栽培講習会を開催しました。

 震災後に建設されたいちご団地では,平成27年産から新たに山元町で栽培を開始した16名を加え,生産者は151名となりました。9月上旬からは定植が始まり,その後,生育も順調にすすんだことから,無事に収穫時期を迎えています。

 今回の講習会では,農薬メーカーであるアリスタライフサイエンス(株)から,ハダニ類防除の一つとして天敵を利用した防除と受粉用のマルハナバチの効果的な利用方法について,説明を受けました。近年,ハダニ類の農薬に対する抵抗性が問題となっていることから,化学農薬の防除に加え,ハダニ類を捕食する天敵などを上手に活用する防除が必要とされています。また,受粉については,これまでの主流であるミツバチに加えて,マルハナバチを利用する生産者が増えていることから,マルハナバチの上手な利用方法についても説明をいただきました。さらに,当普及センターからは,これまでの生育状況をふまえた今後の肥培管理や温度管理について説明を行いました。研修会には多くの生産者が参加し,熱心に講習を聞き,メモをとるなどの姿が見られました。

 
 普及センターでは今後も,いちご産地のさらなる復興へ向け,生産者への支援を継続的に行っていきます。

 
 亘理農業改良普及センター 先進技術班
 <TEL:0223-34-1141> <FAX:0223-34-1143>

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「いちご定植研修会~いちご団地2作目の栽培へ向けて~」

2014年09月24日 18時22分48秒 | 東日本大震災からの復興に関する支援

 9月1,2日,亘理町・山元町で,いちご団地で栽培を行う151名を対象に研修会を行いました。

 両町では,東日本復興対策交付金を活用していちご団地が建設され,平成26年産から,亘理町と山元町合わせて135名の生産者が栽培を開始しました。平成27年産からは,新たに山元町の生産者16名がいちご団地での栽培を開始し,いちご団地で営農を予定していた151人,全員が栽培を開始します。

 研修会は2日間で9ヶ所に分けて開催しました。1回の研修会の参加人数を少人数にしたことで,生産者が参加しやすく,質問しやすい雰囲気で研修会が行われました。研修会では,育苗後半の管理から定植時の注意点,定植後の管理を中心に講習を行いました。育苗後半は,炭そ病とアブラムシ類,ハダニ類の防除を徹底すること,定植時にはヤシ殻培地を十分に湿らせておくこと,定植後の養液管理など,これから行う作業,栽培管理の注意点を指導しました。生産者からは,定植する位置や深さ,潅水量など,細かな点について質問が多く寄せられました。また,生産者どうしで,1作目の反省点を話し合う姿も見られ,今後の作業に向けて意気込みも高まったようです。

 今年から栽培を開始する16人を加えた,151人全員が定植へ向けて着実に準備をすすめています。普及センターでは,今後とも技術指導と情報提供を継続し,いちごの産地復興を支援していきます。

<亘理農業改良普及センター 先進技術班>
<TEL:0223-34-1141 FAX:0223-34-1143>


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いちご出荷反省会が開催されました

2014年09月01日 17時26分23秒 | 東日本大震災からの復興に関する支援
 7月7日(月),JAみやぎ亘理いちご出荷反省会が開催されました。
 当普及センター管内のいちご産地は,東日本大震災による大津波で栽培面積96haのうち95%が被害を受けました。平成26年産栽培では亘理町と山元町のいちご団地約40ha135名が作付けを開始し、JA管内全体で約55ha、211名での栽培となりました。
昨年10月31日から本年の6月24日まで出荷が行われ、販売金額約23億円で震災前の69%まで回復しました。
面積あたりの収量、金額とも震災前を上回り概ね良好な作柄でしたが、期間を通じた出荷量に浮き沈みが大きいなど課題も多く、普及センターからは栽培上の反省点と次作への対策など情報提供を行いました。
 平成27年産の栽培はすでに育苗の真っ最中となり、山元町ではさらに16名が新規でいちご団地での栽培を開始するなど、産地の復興がさらに進むことが期待されます。普及センターでは,今後とも技術指導と情報提供を継続し,いちごの産地復興を支援していきます。

 連絡先 亘理農業改良普及センター 先進技術班 TEL 0223-34-1141

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