中国残留孤児だった著者の父(城戸 幹)は、敗戦の25年後1970年4月8日に祖国の土を踏むことが出来た。
満州東部の勃利に家族と住んでいた幹は、4歳の時ソ連軍の侵攻から逃れるため使用人と一緒に逃げる途中はぐれて、頭道河子村の子どもがいなかった付淑琴に育てられることになった。
第一部「父の時代」-思い出すままに以下記す
拾われてからの優しい養母との生活・親や近所の人たちの親切・長じて学校生活・仕事・多くの親友との出会い(帰国後も続いた)、文化大革命の恐怖・帰国への長い道のり・帰国後の学校・仕事・養母の死・中国再訪等々
第2部-これも同じ
「私の時代」-著者が父の生きた証を求め現地への旅・吉林大学への留学・父の養母の親戚との温かい交流・帰国残留孤児との交流など
著者は、小学2年(2018年)になった息子に中国残留孤児だった「じいじの物語」をカタチにして伝えたい-その夢に向かって着実に動き始めている(556頁)、という。
苦難の時代を生きた人たちの物語で、別離に父や養母の気持ちに涙誘われる。
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