本書によると、アル・バクダディ率いる「イスラム国」は国家の形態をなしているという。
2014年6月「イスラム国」は、カリフ制国家の樹立を宣言し、一定の領土を持ち(シリアとイラク内)財政基盤があり決算書も作成、市場の建設やワクチンの接種までやっている。アルカイダなどのテロ組織とは一線を画しているという。
2014年夏、ローマ法王フランシスコは、各地で勃発した紛争の有毒な瘴気が世界に拡がっているとして、第三次世界大戦は既に始まっていると述べた、という(p.58)。中東の政情不安、ロシアによるクリミア併合やウクライナ侵攻もあり、世界情勢は一層厳しさを増している。中国の台頭、日本の右傾化も心配だ。
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