あの311の原発災害に想を得て「壮大なディストピア(理想が崩れた暗黒世界)を書こうと思いました-毎日新聞-2016/03/27」と、著者はいう。
ドバイのベビー スーク(市場)から買われてきたバラカは、川島薔薇香と名付けられて原発推進派と反対派の思惑に翻弄されて数奇な運命を辿る。
彼女を待ち受ける事態は悲惨としかいいようがないが、健気にもそれに耐えてエピローグの40年後には健太(彼女が小さいときに面倒を見てくれた)との間に子どにも恵まれ、北海道の寒村で暮らすことが出来るようになったのが救いともいえる。
放射能汚染で首都が大阪に移されという設定も現実としてあり得ないことではなく、私見だが原発推進を目指す政府の愚かさに呆れる。
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