「千代田区一番一号のラビリンス」 森達也
ラビリンスをネットで調べると、迷宮、迷路とあった。
と、すると「皇居の迷宮」ということになり、本書のエピローグのシーンそのものということになる。著者の分身と思われる克也が恋人の桜子と共に明仁さん、美智子さんの案内で宮殿の地下迷宮探検でお二人共々危険に遭遇する。
ご退位前の陛下ご夫妻の日常生活などをTV放映しようと、取材したことに端を発する。美智子さんとは「カタシロ」が縁となり、メールのやりとりが出来るようになった。
本書を読むきっかけになった東京新聞の読書欄評者(2022/06/11岡崎武志)によると、「問題作というしかない」といっている。因みに、山本太郎議員やさかなクンも実名で登場する。
「気候変動の真実」スティーブンE.クーニン 三木俊哉 訳 杉山大志 解説
↑ 上図は、本書67ぺーじの5億年前からの地上気温偏差図
本文から→ 一番右(直近)の時代区分から見ていくと、地球は2万年前から約5度C 暖かくなった‥中略‥現生人類が登場したのは右から2つめの時代区分の真ん中頃(数十万年前)にすぎない‥
さて本題だが簡潔に纏めるのはとても難しい‥私には無理、ということで解説杉山大志(キャノングローバル戦略研究所研究主幹)氏の意見を次に引用させていただく
☆ 著者のクーニン氏は輝かしい経歴の持ち主で、間違いなく米国を代表する科学者のひとりである。
☆ そのクーニンが「気候危機説は捏造だ」だと喝破したのがこの本だ。
といって、次のように賛辞を表している
私ごとながら小生も物理学出身で、そこで批判精神を大いに学んだ。そのおかげで気候危機説に疑問を持つようになり、クーニンと全く同じ動機を持ってあれこれ調べ始め、全く同じ見解に達した。本書でクーニンが言っていることに違和感は何一つなかった。
私はといえば、概略は理解できたつもりでもかなり専門的知識を要求されるかもと思う。細部にわたる部分は斜め読み状態で350ページを読み終えた。でも気候に関する本は少なそうなので、”氏のような一流の学者の本が日本語で読める”ということにしみじみ有り難いと思った。