11月に図書館で予約した
『ジェネラル・ルージュの凱旋〉(海道尊:著)がやっと届きました。
ラインナップ上では『チームバチスタの栄光』『ナイチンゲールの沈黙』に続く第3弾ですが、感覚的には『バチスタ』の続編。
個人的に『ナイチンゲール』はミステリーとしては?な為なのか、いま一つ脇役的な作品に思えます。
今回の主役は救急救命センター部長の速水。
伝説の救急成功の過去と、医療現場でお荷物扱いされている救急救命の現状から『血まみれの将軍=ジェネラル・ルージュ』の異名持つ田口の同期。
白鳥・田口・姫宮も登場しますが、速水のキャラクターが前面に出ていて、喧嘩の売り方が見事
小児科・産科・救命がまとめられたオレンジ病棟が採算性の低さの為にお荷物扱いされている現状や「どうして、ニュース用のヘリコプターは飛ぶのに、救命用のヘリは導入が難しいのか?」という現在の医療に対するアンチテーゼがあちらこちらにちりばめられていて、この作者の作品はこういう問題提起をするためにある気がします。
それにしても、普段医療を受ける時にはとっても高い治療費を払っているつもりなのに、どうして病院は研修医を安い賃金でこき使い、採算性の低い現場は切り捨てられるのか不思議。
医療器具が高いからなのか、大した病気でなくても退院しない患者(これは以前見たニュースで糖尿病の患者が退院しないので、公園へ報知したというニュースを見たせいかも?)がいるからなのかetc考えてしまいます。
ちょっとレントゲンをとればすぐに1万円弱の治療費を実際は保険から支払われているのに、どうしてそんなにお金が儲からないか
ラストは格好良すぎますが、久しぶりにスカッとする作品でした。
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