友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

愛知県議会の政務調査費

2007年11月28日 21時32分57秒 | Weblog
 昨日の朝日新聞は、愛知県議会の政務調査費について、紙面の3分の2を使って報じていた。見出しも「政調費公開 抜け道アリ」「不透明さ多い使途基準案」とある。これまで政務調査費は非公開だったものを、原則3万円以上でしかも領収書を添付し公開するのだから、画期的な前進だと思っているのは、きっと県議会議員だけではないかと私は思う。

 政務調査費を非公開してきたこと自体がおかしいことだと思うけれど、議員にはおかしいと思う感覚はないのだろう。民主党県議団の代表を務める柏熊光代さんは、民主党内では社民に近い人だと思うけれど、河村たけし衆議院議員の秘書から県議に当選した女性が「1円から公開する」と発言に対し、「党の方針に従って欲しい」と脅しているのだから、柏熊さんを知っている私としてはビックリだった。

 県会議員が年間にいくらの議員報酬を受け取っているのか、愛知県議会のホームページにも議員報酬については記載がないので正確にはわからないが、年間1千万円は超えているだろう。政務調査費は、議員がいろいろ調べたり勉強するために、議員報酬とは別に支給されるものだ。しかも原則は会派に支給されるので、一人会派を認めていない議会では支給されないところだってあると聞く。

 私が町議会議員だった時は、年間5万円の政務調査費だったので、年に2回先進地といわれる自治体に1泊2日で出かければ支出オーバーになってしまった。それでも、この自治体の取り組みをぜひ自分の目で見たい、責任者の人から直接話しを聞きたい、そう思えば出かけていくのが議員の議員としての役割だと思う。けれども、愛知県議会議員のように年間600万円もの政務調査費はどう考えても異常だと思う。

 県議会議員は活動範囲が広いから、市議や町議や村議とは桁が違うと言われる人もあろう。では実際にどれくらい違うのかとなれば、まず大きな違いは見当たらないと私は思っている。私は調べたことがないのでわからないが、秘書を置いている県議は多いのかな?これは調査研究を補助する職員に政務調査費から給与を支払うことができるからだ。しかし秘書は何を主にしているのだろう。ほとんどは議員の後援会活動のために働いているのが実情だろう。後援会活動には政務調査費は支給できないはずなのに。

 政務調査費がウラ報酬になっている現実を考えれば、そんなに議員に支払う必要があるのか、よく考えるべきだ。地方自治体がもっと市民に直結していれば、いや直結する仕組みを持てば、議会議員そのものが不要となるはずだ。現在のように、議員が一つの特権階級であるような仕組みは間違っているし、それを助長するような議員に対する報酬や政務調査費という名のウラ報酬は廃止すべきだと私は思っている。

 私の仲間の議員の中にも、真面目に活動するが故に、自治体議員として受け取る報酬だけでは足りない、やはり政務調査費は必要だという人もいる。それならば、政務調査費を廃止し議員報酬を引き上げるのが本来の姿だと私は思っている。もし仮に政務調査費がこのまま残るようなら、政務調査費でどのような調査をしたのか、成果をきちんと示すような制度を作るべきだ。

 議員の活動は幅が広く、また公開できないような秘密裏のものもある、全部公開してしまったら議員活動ができなくなる、そんなことがよく言われる。まるで防衛省の「軍事は機密ですから」と同じ論理で、いかにも重大なことのような印象を与えているが、そんな議員活動は怪しいと思うべきだ。そう言えば人々が納得すると思っているだけのことだ。

 政務調査費の廃止に向けて、進んで欲しいな、かしわぐまさん。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« エディット・ピアフを聞く | トップ | 思い出せない »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事