街の写真屋へプリントを頼みに行って来た。私はスマホを持たず、古いガラ系のケイタイを使っている。ところが彼のところにある機械では読み取れなかったようだ、悪戦苦闘の末、ケイタイから何かを取り出し、新しい機械の端子に読み取らせて、「これでプリント出来ます」と言ってくれた。
長い時間をかけて、3枚プリントしてもらい、会計は132円だった。「これじゃー、仕事にならんじゃーない」と言うと、「いや、仕事ですから」と答える。「先日来たお客さんには、『肝心なところが印刷できていない』とひどく怒られました。スマホの画面とプリントの幅にズレがあるので、前もって言ってくだされば調整できますからと、再度プリントしました。でも、そういうお客さんを大切にすることが仕事だと思っています」と、悟ったことを言う。
「写真屋の仕事も随分変わりました」と話す。フィルムを現像し、プリントすることはほとんどなく、スマホで撮った写真をプリントするケースも少ないようだ。撮影を頼まれることもコロナで減ってしまったと。それでも、「義父から受け継いだ写真屋を守って行くことが自分の使命だ」と言う。子どもは娘さんだけなのにどうするのかと思っていると、「写真好きの仲間に店は任せるつもり」と考えているようだ。
それにしても、以前は商店が並ぶ通りだったのに、今は営業している店は少ない。人口は増えているのに、商店が無くなっていくのはどうしてなのだろう。発展会に加入しない店主もいるようで、「市や商工会とも話しているけれど難しいです」と話す。「商店街が無くなれば、困るのはご近所の皆さんなので、何とか踏ん張りたいです」と言う。
時代には波があり、流れがある。無理に逆らえば潰されてしまう。地道にコツコツとやるしかないのだろうが、一生懸命に頑張っている彼に報われる日の来ることを祈るばかりだ。今日は暑いと言ってもいいような一日だった。ほんの少ししか離れていない写真屋へ行っただけなのに、帰ってきたら汗をかいていた。
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