友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

どれほどの差かと恐縮する

2022年01月10日 17時03分58秒 | Weblog

 各地で成人式が行われた。女性は振り袖、男性は背広が多い。式典の内容までの報道は無いので分からないが、来賓の祝辞と新成人の誓いの言葉は欠かせないようだ。式典会場から出て来てもすぐには帰らずに、クラス毎なのか友だち同士なのか、グループに分かれて写真を撮り合っている。

 選挙権は18歳からなのに、酒やタバコは20歳からというのもよく分からない。成人というのが大人を意味するのなら、選挙権のある18歳を区切りとする方が納得できる。高校を卒業して会社に入社したり、大学に入学したりすれば、先輩から「おめでとう」と酒を飲まされる。そんな習慣はまだ続いているのではないだろうか。

 私は成人式に出席しなかった。しなかったというより、出来なかった。高校を卒業すると、中学からの友だち3人が我が家に集まるようになり、家庭教師でお金が入ると、4人で居酒屋へ行くのが常だった。1人は浪人中だったのに、彼が率先して行きたがった。どこで聞いてきたのか、西浦温泉でブルーフィルムが見られると言うので、我が家のトラックを私が運転し、4人で見に行った。

 成人式の前の晩も、居酒屋へ行っていたのか覚えが無いが、慌てて起きて自転車に乗り、中学校の体育館に向かっていくと、同級生が帰って来る。「もう終わったぞ」と言われた。私は背広を持っていなかったが、友だちは持っていたのだろうか。大人の自覚も、社会人としての決意も、全く無い成人の日だった。高校を卒業した時が、成人になった時だった。

 成人式に改造バイクで乗り付けたり、爆音を響かせて車を乗り回したり、相変わらず暴れる新成人がいる。それを見て、「子どもだな」と思ったが、私たちとどれほどの差かと恐縮する。


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