友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

母の教え

2016年10月07日 17時39分54秒 | Weblog

 卒業生の女の子が、そう言っても60歳の女性だが、「水彩画展に出品しているから観に来て」とハガキをくれたので安城市へ出かけた。安城市の歴史博物館は立派な建物で、ギャラリーがいくつもある。3階の展示場へ上がっていくとお年寄りの男性が3人と中年の女性が受付にいた。その女性が「先生」と声をかけてくれてやっと気付いた。昨年のクラス会に来ていたとばかり思っていたが、「出席できなかった」と言うから42年ぶりの再会である。

 話していたら昔の面影が蘇ってきたが、高校生の時よりちょっとふっくらしていた。三菱自動車に就職し、そこで出会った男性と結婚し、二人の子どもに恵まれた。「水彩画、うまくなった?」と聞く。「いい雰囲気が出ているよ」と答える。高校生の時は写実ばかりに重きを置いていたから、絵を楽しめることはなかっただろう。個性的であるより、多くの人から認められる「キレイな」絵を描かせていたので、申し訳ないと思う。

 年老いてきて高校時代のクラスメートとよく会い、旅行も行くようになったと言う。年月は人を豊かにしてくれる。NHKの新しい朝ドラ『びっぴんさん』に菅野美穂さんがお母さん役で出演していた。確か、この人は高校生の時に朝ドラでデビューしたと思う。博多を舞台にしたドラマで、菅野さんはどちらか言えばもうひとりのヒロインの脇役だったが、私は菅野さんしか印象にない。

 その菅野さんは母親から「仕事と健康と貯金は、なくなってからでないとありがたみが分からない」と教えられたそうだ。「そう言えば、母もよく、『いつまでもあると思うな親と金』と言ってたわ」とカミさんが言う。「お金に苦労してのね」とお母さんを思い出していた。私の母は「ジェントルマンになりなさい」と言っていた。それがレディーファストを意味しているだけなら、私は母の言いつけを守っている。

 次に、私は子どもたちに何を残していけるだろう。

コメント
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