高校野球は準々決勝が見応えがあると言う。まさにその通りの試合で、観客としては少々疲れた。平日だから働いている人が多いのに、何をのんきなことを言っているかと叱られそうだが、毎日が日曜日の身としては実はやることがない。今朝は、役所から「児童公園の手押しポンプのプラステックカバーが壊れてしまったので、取り換えて欲しい」と要請を受けて、作業をしてきた。
「朝飯を食べていない」と言う先輩のために喫茶店に入ったが、ほぼ満席だった。それも私たちのような年寄りばかりだ。先輩が「この前も、子どもたちが誕生日祝いをしてくれて焼肉屋へ行ったけど、席が空くのを待つ人が30人くらいはいた。夜の8時だよ。この街の人は外食が好きなのかねえ」と言う。先輩のところは家族が多く、人の集まる機会も多い。それだけ家族から慕われる年寄りなのだ。
先輩は熊本の出身なので、やはり熊本の秀岳館を応援している。昨日は18本ヒットを打ち、16点と大量得点だった。勝ち進んできた第2回目にしては珍しい試合だったが、相手チームが気の毒だった。こんなに打たれたのに、ピッチャーは最後まで投げさせられた。きっと夏に向けての試練なのだろう。その秀岳館が今日は打てない。「大量得点の次の試合は打てない」と先輩が言っていた通りになった。
千葉の木更津総合のピッチャーを打ち崩すことが出来ないまま9回のウラになった。これまでかと思っていたら、ツーアウトからヒットが出て逆転、2対1で秀岳館が勝った。その前の明石商と平安の試合も息詰まる展開だった。明石は愛知の東邦を破ったチーム、6回に1点を先制したのでこのまま勝つのかも知れないと期待したが、7回に追い付かれた。なかなか決着がつかない投手戦となり、延長12回ウラ、平安はツーアウト満塁と攻め、サヨナラヒットで勝ち進んだ。
「ダメかと思ったらイカン」と先輩は口癖のように言うが、きっとそう自分に言い聞かせてきたのだろう。いつも逆転サヨナラヒットを打てるわけではではないが、諦めないことが逆転につながることは確かである。