選挙の応援に出かけていって気付いたことがある。その第1は立候補者が増えた。中には定員よりひとりオーバーという自治体もあったけれど、10人以上が落選する大激戦のところがいくつかある。これからはきっとそうなっていくのだろうと思う。地方議員は地域の代表という意識があった。有権者も地域から出しておけば何かと役に立つと思ってきた。議員に世話になったと感謝している人がいるが、その中身を聞いてみると議員でなくてもできるようなことばかりだ。どうしてそんなことになってしまうのか、行政が議員のゴリ押しを受け入れる姿勢が続いているからだ。うるさいからとか、聞いてやっておけば困った時に役に立つからとか、行政が自らに都合のよい環境を作ってきたのだ。
これまでの地方議員は地域の役員とかPTAの会長とか、そういう段階を踏んで作られたタテ系列から、「次は誰」と指名を受けて生まれてきた。従って地域への貢献度が求められたし、そうして当選すれば当然また地域の要望を行政にゴリ押しすることになる。こうした地域エゴを代表する地方議員は県会議員や国会議員の集票役をこなすことで、いっそうタテ系列を強め、次回の当選を確固たるものにし、がんじがらめになっていく。こうなるともう、自分で考えることもなくなり、議会へは賛成の挙手をするためだけに来ている議員となっていく。こんな議員を、しかし有権者は実力のある頼もしい人と信じているのだ。だから、議会で何が行なわれているのか知らない有権者は多い。自分が投票して議員となった人がどのように発言し行動しているのか知らないのだ。
ところが、河村旋風の影響なのか、それとも不況で就職先のひとつと考えているのか、地方議員になろうとする人が増えた。地盤や看板やカバンがなくても議員になれそうだと考える人が多くなった。政党に属さなくても、自分から手を上げて、手作りの選挙で当選できそうだと考えるようになった。だからこれまでの選挙とはちょっと違う奇抜な選挙運動を行なう人が出てきた。事務所のタテ看板を背負い、アニメソングを流している人に出会った。事務所の看板は届け出た場所に固定されたものだから「背負って歩けないよ」と教えると、「えっ、そうなんですか」と慌てて仕舞い込んだ。公選法はザル法と言われているけれど、触れると思われることは止めておくか覚悟してやるかのどちらかである。そうした新しいスタイルの選挙運動がどんどん出てくれば当然だけれど、法の解釈も違ってくる。
第2は、自分の思いや政策をキチンと演説する人が増えた。これまでのように名前だけを連呼している人もいるけれど、まだ少数といえども思いや政策を語る人が増えたことは注目に値するだろう。私たち無党派の候補者は、百メートル毎に演説をして回っているが同じようなスタイルの候補者が増えた。ぜひ、候補者全員が街頭で自分の思いや政策を訴えて欲しいと思う。名前だけやキャッチコピーだけを流していくような選挙では当選できないとなれば、立候補者はもっと質がよくなるだろう。選挙カーでウグイスさんにしゃべらせておいて、自分は有力者を連れて戸別訪問を密かに行なっているような候補者を当選させてはならない。そうした地域エゴの代弁者を当選させてはダメだ。応援に行ってそんなことを考えた。
これまでの地方議員は地域の役員とかPTAの会長とか、そういう段階を踏んで作られたタテ系列から、「次は誰」と指名を受けて生まれてきた。従って地域への貢献度が求められたし、そうして当選すれば当然また地域の要望を行政にゴリ押しすることになる。こうした地域エゴを代表する地方議員は県会議員や国会議員の集票役をこなすことで、いっそうタテ系列を強め、次回の当選を確固たるものにし、がんじがらめになっていく。こうなるともう、自分で考えることもなくなり、議会へは賛成の挙手をするためだけに来ている議員となっていく。こんな議員を、しかし有権者は実力のある頼もしい人と信じているのだ。だから、議会で何が行なわれているのか知らない有権者は多い。自分が投票して議員となった人がどのように発言し行動しているのか知らないのだ。
ところが、河村旋風の影響なのか、それとも不況で就職先のひとつと考えているのか、地方議員になろうとする人が増えた。地盤や看板やカバンがなくても議員になれそうだと考える人が多くなった。政党に属さなくても、自分から手を上げて、手作りの選挙で当選できそうだと考えるようになった。だからこれまでの選挙とはちょっと違う奇抜な選挙運動を行なう人が出てきた。事務所のタテ看板を背負い、アニメソングを流している人に出会った。事務所の看板は届け出た場所に固定されたものだから「背負って歩けないよ」と教えると、「えっ、そうなんですか」と慌てて仕舞い込んだ。公選法はザル法と言われているけれど、触れると思われることは止めておくか覚悟してやるかのどちらかである。そうした新しいスタイルの選挙運動がどんどん出てくれば当然だけれど、法の解釈も違ってくる。
第2は、自分の思いや政策をキチンと演説する人が増えた。これまでのように名前だけを連呼している人もいるけれど、まだ少数といえども思いや政策を語る人が増えたことは注目に値するだろう。私たち無党派の候補者は、百メートル毎に演説をして回っているが同じようなスタイルの候補者が増えた。ぜひ、候補者全員が街頭で自分の思いや政策を訴えて欲しいと思う。名前だけやキャッチコピーだけを流していくような選挙では当選できないとなれば、立候補者はもっと質がよくなるだろう。選挙カーでウグイスさんにしゃべらせておいて、自分は有力者を連れて戸別訪問を密かに行なっているような候補者を当選させてはならない。そうした地域エゴの代弁者を当選させてはダメだ。応援に行ってそんなことを考えた。