しをり戸

ささやかな庭の山野草と
散歩・旅で出会った草木。 
季語・拙い俳句、
折々の写真などの記録です。

エビネ ( 海老根 )

2011-05-30 |  4月 の花たち

                        ↑ 2011/05/04 撮影

2011/05/08 撮影

[ ラン科エビネ属の多年草 ]

エビネ属には、
東南アジアからマレーシア、ヒマラヤなどを中心に150種ほどあり、
日本に15種類ほどが分布しています。
エビネの仲間の代表がエビネで、ジエビネとも呼ばれています。


日本では、
北海道西南~沖縄にかけて、
山林や松林、竹林などの林床に自生します。
広い範囲に分布するため、
地域によって2色の色彩の組み合わせにさまざまな変異が生じます。
里山でごく普通にみられましたが、乱獲と造成地の開発により、希少植物になっています。
草丈は、30~50cm。
地下茎は球状の偽鱗茎(バルブ)があり、1連なって這い、多数の根を出します。
葉は越年生で、2~3枚根生し、長さ20㎝内外の倒披針状長楕円形で、先は尖り、基部は細い葉柄になります。
質は薄く、縦にひだを付け、裏面には短毛を生じます。
初めは直立するが、冬には地表に伏せます。
花期は、4~5月。
新葉の開かない間から1花茎を直立させ、総状に径2~3㎝の花を10個内外少しまばらに付けます。
唇弁はわずかに紅色を帯び、下向きに開き、大きく3裂し、中裂片はさらに浅く2裂しています。
ずい柱は花の中心の白い部分、側花弁は花の左右に斜め上向きに開いています。
萼片はやや幅が広く、側花弁の下と上にあります。
花色は黒紫色~茶色、赤色、黄色、緑色系などの落ち着いた色合いが多く、色の変化が多いです。
萼片と側花弁が紫褐色で、唇弁が淡紅色のものをアカエビネ、
萼片と側花弁が黄褐色で、唇弁が白色のものをダイダイエビネと呼ばれています。
名は、古い球状の偽鱗茎が連なる形をエビの体に見立てて付いたそうです。
別名 : ジエビネ(地海老根)

40年ほど前に、
山野草のお好きなお隣のTさんから戴いたエビネです。
何回も場所を移動していますが、
丈夫で毎年花を楽しませてくれています。


2021/04/13 撮影

2018/04/18 撮影

2011/05/04 撮影


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