「わーついに見られた!」とミモロが感動しつつ眺めるのは、「龍安寺」の石庭の枝垂れ桜です。
以前、お友達と訪れた時は、まだ梅の花の盛り。桜は、まだ蕾を固く閉じた状態でした。
(その時をレポートしたミモロのブログをみてくださいね)
さて、今回は、ミモロが期待した通り、白砂を敷き詰め、15個の石を配した究極の研ぎ澄まされた世界を見せる石庭に、1年で1度、春のわずかな時だけ、枝垂れ桜が、彩りを添えました。
禅の世界は、まさにシンプルかつ、静寂の世界を映しだすもの。
でも、この春の時期だけは、濃いピンク色の桜が、華やかさを添えることを許しているよう。
ミモロは、じっとその桜を見つめ、しばし、限りある時間に思いを巡らします。
禅の世界では、すべては移りゆくもので、それに執着することを嫌います。
石庭の姿は、1日の日の巡りの中、微妙な変化をみせ,その周囲の木々は、四季の移り変わりに沿い、
その姿を変えて行きます。
特に桜は、春のうつろう時の中、刻々とその姿を変え、花の盛りはごくわずかな時期だけ…。
すべてこの世は、移ろうもの。
今、目の前に広がる世界…その一瞬に意識を集中させ、生きることを教えているように思います。
今年は、JRの「そうだ 京都 行こう」の広告にこの桜が登場し、多くの人が、実際に目にしようと訪れています。花の見ごろは、ここ3日ほど…。
「白い砂の上に桜が散ったら、もっと風情があるかも…」とミモロ。
白砂に散った花びらを、どうやってお掃除するのか?そちらも気になるところです。
菜種油を混ぜた土で作られた油土塀は、一様に塗られた白壁とは趣を異にし、濃淡が更なる表情を見せています。「昔は、白い壁に塗られていたこともあるのよ。それを昔の姿に戻したの…」と物知りのお友達から教わったミモロ。
石庭の後ろに回って、近くで、その土塀を覗きます。
「この土壁の方が、絶対にステキだよねー」と、野趣を漂わす土壁を改めて見つめます。
龍安寺では、石庭のほかに、見るべきものは数多くありまが、そのひとつが、方丈の北東にあるつくばい。「古銭みたいなつくばいだねぇー」とミモロ。
中心部の四角の部分は、確かに古銭の穴を象ったもの。でも四方に配された文字と、中心部の四角を口として一緒に読むと「吾唯足知」(われ、ただたるをしる)と。禅の格言を見事にデザイン化したもの。黄門様で知られる水戸光圀の寄進と言われています。
そばには、秀吉が絶賛した侘助の椿の老木が、そっと寄り添い趣はいっそう。
広大な敷地を有する「龍安寺」。石庭を見ただけで、帰ってはもったいない…。
鏡容池の周囲にも桜がいっぱい咲き誇っています。
大きな池だけに、その景色の広がりは、すばらしく、のびやかで開放的。
池のそばの桜苑には、山桜が空を埋めています。
そろそろ散り始めた桜は、緑の苔に舞い降りて、ピンクの模様を苔の上に。
「わーキレイ!」ユキヤナギも今が盛りと枝にあふれんばかりの花を。
「いろいろなお花が見られて、楽しいねぇ」
駐車場の脇にも大きな枝垂れ桜。「最後まで、桜がお見送りしてくれたみたい…」
「たくさん歩いて、お腹が空いちゃったー」と、ミモロ。やっぱり花より団子でしょうか?
*「龍安寺」の詳しい情報は、ホームページから。
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