「この細いラインどうやって描いてるんだろ?」と、京都伝統工芸士の表具師 小野澤光紀さんの工房見学をしているミモロ。
「あ、それは表装の技術を使っているんですよ」と小野澤さん。「え?絵具で描いてるんじゃないんだ~」と、じっと見つめます。
小野澤さんは、伝統工芸の京表具の技と現代アートの融合作品を近年いろいろ発表なさっているのです。
そこで、工房にある作品を見せていただくことに…
「拝見します~」と、箱の中から掛け軸を取り出します。
「わ~」とミモロから思わず声が…。大きなピンクのハートと赤い細いラインが組わされた作品です。
「これ、もしかして心臓と心電図?」とミモロ。さすが想像力豊かなミモロ…「なんか楽しくてドキドキしてる感じが伝わってくる~」と。「う!よくわかりましたね~」と小野澤さん。
近年の住まいには、床の間がある家が激減。掛け軸をかける場所がありません。
「でも、この掛け軸…テキスタイルのタペストリーみたい…リビングや玄関の壁に飾るのに素敵…」とミモロ。
「でも、まるで描いてるみたい…」とミモロ。そこで掛け軸の裏側を見ると…
「ホントだ~布を細く切って、そこに別の布を当ててる…」
「わ~裏側キレイ!」
「あの~これほど細く布を切ると、ほつれたりしないんですか?」とミモロ。
「さすがミモロちゃん、目の付け所がシャープですね~。そう、ここに技術が必要なんですよ」と小野澤さん。
掛け軸などを飾る表装裂は、豪華な金襴や緞子のものが多く、その格調高い姿が、作品の表情をいっそう際立たせるもの。
何を選ぶかで、作品自体の価値にも影響を及ぼすそう。
帯などにも使われる金襴や緞子ですが、表装のものは、表装裂と呼ばれ、とても薄く、しかも糸がほつれにくくなっているのです。
金襴や緞子と言っても、使う用途でいろいろな種類があることを知ったミモロです。
「黒い裂にも細かい模様が織り込まれてる…」その模様が、微妙な陰影をもたらします。
「すごく格調高い感じ…大切なものを見せてくださってありがとうございます」とミモロ。
常に新たな試みに挑戦なさっています。
再び箱へ戻します。
「あの~ミモロ、掛け軸巻くの下手なんです…」と。そこで教えて頂きます。
「力を籠めすぎないで…水平を保ちながら、均一にゆっくりね~」「は~い」
巻き終わった掛け軸は、中央部分に巻き紙を挟み、掛け軸の上の部分についている巻緒を巻きます。
巻緒は隣りと重ならないように…
「わ~この結び方自体が美しい!」とミモロ。あらゆる部分に美意識が感じられるのが、日本の文化なのです。
「できた~」でも、ミモロひとりでは再現は不可能かも…。
「ミモロちゃん、楽しかったですか?」と素敵な笑顔の小野澤さん。
「はい、すごく~表具って、お茶室やお座敷で見るけど、それをどうやって作っているのかよく知りませんでした。いろいろな技を見せて頂けて、いっそう表具に興味持っちゃいました」とミモロ。
洋画なら、額縁で、作品の表情が変わるように、日本の書画が表装で変わります。
「お友達が書を習っていて、作品を表装して飾りたいって言ってました」とミモロ。
「はい、ご相談にのりますよ…」と小野澤さん。
「でも、お高いんでしょ?」と恐る恐る…「どんな風にしたいのかで、もちろん価格は変わります…それもご相談で…」
ぜひ、記念にしたい作品などは、表装をしてみては…?伝統工芸士のプロの技が、きっと作品を何倍もりっぱに見せてくれるはず…。
*「京表具 小野澤」の詳しい情報はホームページで
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