ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

地元が支える「嵯峨祭」。神輿や剣鉾の巡行も

2017-05-29 | 祭事・神事・風習

晴天に恵まれ、まるで夏の強い陽射しが肌を刺すような日曜日。ミモロは、地下鉄とJRを乗り継いで、京都の西に位置する嵯峨嵐山へ向かいました。お昼頃は、大勢の観光客でにぎわう観光スポットの嵐山。でもミモロが到着したのは、16時ごろ。
すでに観光客の多くは、町に戻り、地元の人たちの姿が目立ちます。

この日は、年に1度の「嵯峨祭」の還幸祭
「お神輿出てる~」

大きな神輿2基と剣鉾5基がこのエリアを巡ります。

ミモロのお目当ては、大好きな剣鉾。神輿の前を進み、巡行する道を清めます。
「あ、廉屋さん。こんにちは~」ミモロは、粟田神社剣鉾奉賛会の会長さんの姿を見つけました。
「ミモロちゃん、見に来たんだ~。このお祭り初めて?」と。「はい、初めて~剣鉾見に来ました~」とミモロ。

京都の祭りには、神輿の前に剣鉾が差し上げられる祭りがいくつかあります。その代表的なのは、あの「祇園祭」。町を巡行する山鉾は、剣鉾をルーツにしているといわれます。

ミモロは、東山エリアの「粟田神社」「須賀神社」などさまざまな祭で剣鉾を見てきました。
「ミモロちゃん、ここの剣鉾は、今まで見たのとは、ちょっと違うんだよ~」と廉屋さん。「え?どこが?」
ミモロは、目の前の剣鉾を見つめます。
 
一見、その姿は、ミモロが今まで見てきた剣鉾とさほど違いはないように思えます。
「ここのは、すごく重いんだ~60キロはあるね。また差し方が全然違うんだよ~」「え、そうなの?」
 
カ~ン、カ~ンと周囲に響く鈴(りん)の音。「あ、差す人が剣鉾を左右に移動させて、上の部分を回す感じになってる~」とミモロ。「そう、粟田神社の剣鉾は、上下に動かして、そのとき、鈴が竿に当たって音が出るけど、ここは、鉾自体も回ってるでしょ。ああいう風に動かすは、とても力がいるんだよ」と。

剣鉾自体を真っすぐ差し上げるのは、バランスがとても難しいこと。「粟田神社」の剣鉾は、1基に3人が1チームで交代しながら進みますが。ここでは10人以上が剣鉾のまわりにいて、交代のタイミングも早目です。
「回すから、バランスをとるのが難しくなって、倒れることもあるから、多くの人がサポートに必要なんだよ~」「え~そうなんだ~」

また、剣鉾に長い旗が下がっているので、それとのバランスもとらなくてはなりません。
「こちらの方々が、この剣鉾を守ってるんだよ~」と、剣鉾を通じ、深い付き合いがある皆さん。
 
地元で、差し手を育てて、この伝統の祭りを次世代に伝えるお役をなさっているのです。


実は、「嵯峨祭」は、ほかの京都の祭りとは、ちょっと異なっています。それは氏子による運営ではないのです。

「嵯峨祭」は、「野宮」と「愛宕」の両神社の祭りですが、神輿は、この2つには行かず、御旅所を拠点に町を巡行しています。「え?神社に参拝しないの?」とミモロ。「はい、そこでは祭事を行わず、御旅所に宮司さんに来ていただいて行うんです」と地元の方。「愛宕神社遠いもんね~」と、確かに山を上るのは大変です。

また、この祭に深い関わりを持つのは、旧嵯峨御所である真言宗大本山「大覚寺」です。40年前に復活した神輿の修復などにも「大覚寺」の支援があったそう。なので神輿は、「野宮」には入らず、「大覚寺」の中へは入ってゆきます。

神輿を担ぐ人の揃いの半被の後ろを見ると、桜がデザインされています。
「あの~これなにを象った神紋なんですか?」とミモロは尋ねます。
「あ、それは神紋ではなく、嵯峨小学校の校章なんです」と。桜の中央の文字は、山と小の字を組み合わせたもの。つまりこの祭りは、「嵯峨小学校の学区」の人たちが担っているのでした。

「へぇ~そうなんだ~」ですから、神輿巡行のコースは、氏子町ではなく、学区内ということなのです。

この祭りは、代々、嵯峨小学校の卒業生が大勢参加し、地域の人たちが担っています。
 
嵯峨地域の中心的な存在の「嵯峨小学校」は、創立130年以上の歴史ある小学校なのです。

「御旅所って、小学校の向かい側にあるんだ~」

やがて神輿は、御旅所の中へ。


ミモロは、神輿がおさまると、御旅所を後に…ふと、鳥居の横を見ると…
「あれ?ベビーカステラのお兄さん~」「あ、ミモロちゃんだよね~」と。先週「下御霊神社」の宵宮であった「前田のベビーカステラ」のお兄さんにまた会いました。
 
「また買っちゃおうかなぁ~」とミモロ。「あの~おまけして~」と、すっかり関西のネコになったミモロ。
「はい、特別ね~」「わ~ありがとう~」
おまけしてもらった袋を下げて、「またね~」と、祭を後に。おまけ分重いけど、その重さは全然、苦にならないミモロです。



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