昨年秋から始まった「ミモロの振袖プロジェクト」。友禅作家の黒田庄七郎先生と共に、着々と進んでいます。
この日は、黒田先生の工房で、図案に色をさす「彩色」の作業がいよいよ始まりました。


工房には、すでに先日、図案を映し、染料がほかに滲まないようにする糊糸目をした白い正絹の生地が張られていました。そしてそばには、色とりどりの染料が用意されています。
「え~と、こういう風に色をさすんだ~」と、パソコンでプリントアウトされた図案の配色を確認するミモロ。

友禅は、白い生地に描いた図案の部分を先に染料で色を入れて、それから着物全体の色を染めてゆきます。
まずは、黒田先生にやり方を教えていただきます。

「では、後はミモロちゃんやってください~」と。
小さなミモロは、プラスチックケースの上に乗って作業します。

工房の中にはミモロだけ…静寂の中、ひたすら筆を動かすミモロです。

「はみ出さないように~」と、気持ちを落ち着かせて布に向かいます。
染料をふくませた筆を布にあてるときは、息を止めて作業してるよう。さし終わると、「フ~」と息がこぼれます。

「こんな感じでいいのかな~」と時々心配そうに・・・

「大丈夫ですよ。いい感じにできてます」と黒田先生が、チェックしてくださいました。
「よかった~」とホッとするミモロ。
それからも作業は、夕方まで続きました。

図案の部分に彩色した後、一度、蒸し、色を定着させる作業が行われ、それから、地色を染める染料が図案に入らないように図案の部分を伏糊でブロックする作業があります。そこは黒田先生におまかせしました。
「じゃ、また来週来てくださいね~地色染めをやりますから~」「は~い。よろしくお願いします」と、ミモロは、図案の彩色を済ませ、工房を後にしました。
「コピーみたいに、一度にプリント全部できないんだ~。友禅って、すごく手間がかかるんだね~」と、改めて思うミモロでした。
そして、次の週、ミモロは、黒田先生の工房に出かけました。
この日は、着物全体の色を染める作業です。


面積の広い、地色を染めるには、筆だけでなく、刷毛を通常使います。でもミモロの着物はサイズが小さいのと、ミモロが大きな筆を使えないので、大きな面積の部分は、先生にやっていただきました。
そしてミモロは、袖の部分を担当することに。

「こんな感じでいいかな~」

しばらくして作業は終了。
ミモロの振袖と訪問着の彩色と地色の色が施されました。

「完成するとこういう模様になるんだよね!」と色が入った着物を前に、完成が楽しみに・・・。

「では次は、仕上げの蒸しと水元の作業をしますよ」と黒田先生。
染料を定着させるために、蒸し、生地の上の糊を落とします。
それから、水元という生地の上についた余分なものを水洗いします。
「ここ、昔、鴨川でも行われていた友禅流しでしょ?」とミモロ。そう、良質の水が流れる川に、色とりどりの友禅の布が浸される毛景色は、昔、見られた京都の景色のひとつです。でも、今は、川の環境のために、行われることはありません。
それから、一度、乾燥させた生地に水蒸気をあてて、しわを伸ばし、生地の幅や長さを整え、さらに生地の風合いをだす「ゆのし」という作業も行われます。
「ミモロちゃんの振袖や訪問着は、もっと豪華な雰囲気にしましょう。金箔も施しましょうね~」と黒田先生。
「え~金箔も…すご~い、うれしい」と、ピカピカ光る箔を、ミモロの着物に施すことになりました。
なんかすごい着物ができそうです。
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