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ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」などを務めたライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。

今ならまだ間に合う!信楽のMIHOミュージアムへ、仏様に会いに「神仏います近江」展へ

2011-11-21 | アート
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今は、文化の秋のまっただ中。全国各地で、いろいろな展覧会が開催されています。
ミモロも、いろいろな展覧会を見て回っています。

「ねぇ、ミモロちゃん、滋賀県の『MIHO MUSEUM』に行ったことある?」とお友達に言われたミモロ。
「すごくりっぱな建物だっていう評判は聞いたことがあるけど、まだー。一度行ってみたなぁー」
そこで、お友達の運転で、秋のある日、美術館へと出かけることになりました。

その日は、まさにドライブ日和。京都から、車で約1時間。秋の景色を眺めながら、快適なドライブを楽しみます。久しぶりのドライブに、ミモロは、次々に現れる秋の景色に、夢中です。

ミモロが向かった、滋賀県信楽の「MIHO MUSEUM」では、9月から12月11日にかけて「神仏います近江」展という、初期の仏教文化をテーマにした企画展が、滋賀県立近代美術館(11月20日まで)、大津市歴史博物館(11月23日まで)との3館連携で行われました。

「うわー、また出遅れちゃったー」、間に合うのは、「MIHO MUSEUM」だけに。


到着した美術館の駐車場からは、ゴルフカートのような車で、展示物のある建物へと向かいます。


途中、長いトンネルを通ったり、谷にかかる橋を越えたり、なかなか楽しい感じ。美術館への期待が膨らむひとときです。「うわー気持ちいいー」秋の爽やかな風が、ミモロの体を吹き抜けます。
「あそこまで、行くんだねー」。身を乗り出すミモロは、今にも落ちそう…。

カートが到着したのは、広々としたスペース。

そこから階段を上がって建物へと進みます。「急がなきゃ…ヨイショヨイショ」

ミモロの後ろからも、次々に来館者が訪れます。

展示が行われている建物は、モダンにデザインされて「こんな山の中に…」と思うほど、別の世界がそこに。


天井や窓から、外光を十分に取り入れ、明るさにあふれたロビーに立つと、目の前には、信楽の自然が、パノラマのように広がっています。「ダイナミックな景色だねぇー」と、ミモロもしばし眺めます。

さて、建物の設計は、中国、広東州生まれで、アメリカのマサチューセッツ工科大学を卒業したIMペイ氏が担当。ワシントン・ナショナルギャラリー東館、香港の中國銀行、グラン・ルーブルなど、世界の各地のランドマーク的な建造物を設計している建築家です。「MIHO MUSEUM」は、自然との同化をコンセプトに設計されたもの。周囲の自然の景観を考慮して、建物を山の斜面に埋設させています。建築容積のなんと約80%が、地下に埋まっているんです。そのため、建物の全景を見ることはできません。

「なんかいい感じー」。温かな雰囲気のロビー周辺。ミモロもついのんびりと…。

「さぁ、展示室に行きますよー」とのお友達の声に、慌ててトコトコと後を追うミモロです。

さて、展示は、近江伝来の仏像、仏画、経典などを中心に、奈良、平安、鎌倉時代の仏教文化に触れるもの。
穏やかな微笑みを浮かべた百済寺に伝わる奈良時代の「弥勒菩薩半跏思惟像」をはじめ、心が和むさまざまな仏像に出会えます。


「いろいろな仏様がいらしたねー。なんか心が清らかになったような気がする…」と、ミモロ。


「さぁ、仏様にお目にかかったし、そろそろ下界にもどりましょう」と、お友達。来るときは、カートで通ったトンネルを歩くことに。

本当に、別の世界に行くような感覚になる長いトンネルです。「先の光が下界だねぇ」とトコトコと。

清浄な仏像が並ぶ世界から、下界に戻ったミモロ。

「急にお腹が空いたの思い出しちゃった…」と、近くの「信楽陶舗 大小屋」という信楽焼がたくさん揃ったお店の食事処へ。そこの人気メニューの「近江牛カレー」1680円を注文したミモロ。
運ばれたカレーは、想像以上にダイナミック。
「わー大きなお肉がのってるー」と、お皿からはみ出すほどの大きなお肉にビックリして目が点に。

仏様に出会っても、決して無欲になれず、食欲旺盛なミモロです。


*「MIHO MUSEUM」の詳しい情報は、ホームページから、どうぞ…。
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萩焼を代表する陶芸家 三輪和彦さんの「不走庵三輪窯」へ。土のエネルギーあふれる作品に感激

2011-11-05 | アート
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萩焼に興味をもったミモロ。萩在住のお友達が親しくしている萩焼の陶芸家の工房を訪ねることに。



向かったのは、町の中心地から、ちょっと離れた場所にある「不走庵三輪窯」。案内されるまま、トコトコとお友達の後に続くミモロ。通されたのは、風情あるお庭に面したりっぱなお座敷です。

実は、ここは萩焼の陶芸家、三輪和彦さんの工房。三輪さんは、人間国宝である11代三輪壽雪さんの御子息で、萩焼のもつ美しさとパワーを、斬新でダイナミックな作品に表現する陶芸家で、国内外で高い評価を受ける方。

「えーすごい陶芸家の工房なんだぁー」と、ミモロは、ちょっとビビッています。
「やぁ、いらっしゃい…」と三輪和彦さんと奥様。
「なんかやさしそうな方…よかった…」と内心ホッとするミモロです。

さっそく工房を案内していただくことに。

登り窯のために用意された、たくさんの薪が積まれた場所を通り過ぎ、その奥にある窯へ。
山の斜面には、大きな窯が連なっています。
「ここで作品が生まれるんだね」と、大きな窯を覗き込むミモロに、「じゃあ、次はこちらに…」と三輪さんの声が。


三輪さんといっしょに、工房の中へ。黒い液体が入った大きな容器がそこに。

「これ、なんですか?」と恐る恐る近づくミモロ。
「それは、作品に使う藁の灰から作った釉薬ですよ」。真っ黒な釉薬からどんな器や作品ができるのか、ミモロは想像ができません。工房を出ながら「きっと真っ黒の作品だねぇー」とポツリ。

工房から庭を通って、次は作品が並ぶギャラリーへ。

モダンでスッキリとした建物のギャラリーの中に入ったミモロは、その作品にビックリ!


「うわースゴーイ!大きくて、ダイナミック!」。まるで大地から天へとそそり立つように伸びる白い柱。
それは雪をかぶった断崖をイメージさせ、大地のエネルギーが集約されたような迫力を漂わせています。

「あのーところで、黒い釉薬は、どうなったの?もしかして、この雪のような表面は、あの黒い釉薬から生まれたの?」と、ミモロは不思議なものを見るように、作品を見つめます。

ミモロが想像した通り、あの黒々とした釉薬は、窯の火で、たっぷりと作品を包む美しい白へと姿を変えたのです。なんて不思議なことでしょう。「神様がやってるとしか、思えない…」とミモロ。

まさに陶芸は、自然の恵みから生まれるもの。土、水、火、木、金、そして人の手が調和して、生まれます。微量なガラスや鉄分など金属を含んだ土は、水を加え、人の手で粘土となり、作品に形作られ、藁灰の釉薬をまとい、さらに薪と風によって燃える火が、作品を完成させます。
どれ一つ欠けても、決して生まれないもの。
昔から中国に伝わる、万物は土・水・木・火・金の元素からなるという五行思想を、改めて思い起こさせる、三輪さんの作品です。

土のエネルギー、自然界のエネルギーを表現する三輪さんの作品。土の声、大地の声を聞きながら、それに従うように三輪さんの手を通し、作品へと、その声をうつしてゆくようです。


作品の放つパワーに圧倒されて、ただ茫然と眺めるミモロを、三輪さんは、ヒョイと持ち上げて、なんと作品の上に。

大切な作品にのせていただき、緊張したのか、ミモロの体も顔もこわばっています。
後で聞くと、ミモロはこわばっていたのではなく、「作品からすごいエネルギーを感じていたの」だそう。
「なんか体がしびれちゃった…」と。

実は、ミモロと三輪さんには、素敵な共通点があったんです。それは、ミモロが大好きな奈良の三輪大社に、その名が示すように三輪さんも深い縁が。初対面の三輪さんに、ミモロが親近感を覚え、三輪さんもミモロをかわいがってくださったのには、なにやら不思議なパワーが働いたみたい。とても不思議な出会いです。

さて、ギャラリーでは、ほかの作品も見せていただきました。

「月兎の盃」は、四角の盃の中に、金色の兎の姿が。「きっとお酒を注ぐと、兎も酔っぱらうね…」

また金色のリンゴも。
一見、金属でできたような輝きをもつリンゴも、陶芸作品。中は空洞で驚くほど軽いもの。

圧倒的なダイナミックな作品と、手に抱きたくなるような可愛らしい作品。その両方が三輪さんの手から生まれます。

工房のそばには、長い木造の建物が。
ギャラリーとゲストの宿泊できるスペースだそう。
その中には、巨大な器が。

白の器に、赤と黒の色彩が際立つ作品です。

「出会えて、すごく嬉しかった…」と、素敵な時間を過ごしたミモロです。

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詩人、中原中也の故郷、湯田温泉。モダンな建物の「中原中也記念館」で彼の世界に浸るひととき。

2011-11-01 | アート
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津和野から山口県の湯田温泉にやってきたミモロ。その夜にお友達と合流しました。

ミモロを山口の旅に誘ったお友達が、湯田温泉に来た目的は、「第16回中原中也の会大会」に出席するため。

ここ湯田温泉は、詩人、中原中也の故郷なんです。


明治40年(1907)に山口県湯田温泉の医者の家に生まれ、30歳の若さで永眠した天才詩人の中原中也。「サーカス」(『山羊の歌』)など数々の作品を発表。また「ランボオ詩集」なども翻訳し、フランス詩人の紹介にも尽力しました。短い生涯の中で、生まれた数々の作品は、各出版社から刊行され、詩集、全集は、数十冊に及ぶそう。時を経ても、彼の言葉が、今なお、多くの人の心を揺さぶっています。


「中原中也さんのことは、あまり知らないけど…」と言いながら、ミモロも大会の講演会に出席することに。
講師は、作家、劇作家の唐十郎さん。中原中也の作品に影響を受けた若き日の思いなどをお話し下さいました。
熱心に耳を傾ける参加者の方々の年齢もさまざま。幅広いファンが、今も数多く。

講演後、ミモロは、山口県庁にほど近い場所にある国宝の五重塔が聳える「瑠璃光寺」に出掛けます。

ここの五重塔は日本三名塔のひとつで室町中期の建築物。そもそもこの寺は、応永の乱で、足利義満に敗れた大内義弘の菩提を弔うために1442年に建立されました。夜は、ライトアップされて、夜の闇に浮かぶ堂々とした姿は、幻想的。境内には自由に入れます。ぜひ、夜行ってみてください。ちなみに日本三名塔は、ほかに奈良の法隆寺、京都の醍醐寺の塔だそう。「瑠璃光寺」の詳しい情報は、「山口市観光情報サイト」にアクセスしてください。



「ここで何があるの?」と、よくわからずお友達の後を付いてきたミモロ。本堂には、マイクが…。

しばらくして登場したのは、津軽三味線奏者の高橋竹山さん。初代の高橋竹山の内弟子となり、1997年に二代目を襲名。女性らしい繊細さと圧倒的な迫力の両方を備えた奏者です。
本堂に響く津軽三味線の音色は、迫力十分。「津軽じょんがら節」などの吹雪をイメージさせるような激しい三味線の響きが、心に沁みるよう。また歌も素晴らしくミモロも、耳を立てて聞き入っていました。
「素敵な演奏が聴けて幸せー」と感激するミモロです。


さて、翌日、湯田温泉の朝の散歩と朝食を済ませたミモロは、お友達と「中原中也記念館」へと向かいます。

「わーモダンな建物…」とミモロ。

記念館の設計は、全国公開設計競技により優秀賞に選ばれた宮崎浩さんの作品で、平成10年に公共建築100選にも選ばれました。ゆっくりと展示物が見てまわれるよう回遊性の空間構成で、中也の世界に十分に浸れるようになっています。

ここは、中原中也の誕生の場所でもあります。

館内には、中原中也の草稿、日記、書簡などの資料をはじめ、彼の生前の姿が思う浮かぶような遺品なども多数展示されています。

「中原中也のことは、教科書などでご存じの方も多いはず。ぜひ山口にいらしたら、彼の世界がよくわかる、この記念館にいらしてくださいね」と、館長の中原豊さん。
ちなみに館長の中原さんと中原中也との血縁関係はないそう。でも記念館の館長さんが、同じ名前って、素敵な偶然ですね。

1階の入口脇には、詩集などが並ぶショップが。

「これなぁに?」とミモロが見ているのは、中原中也が愛用したノートを味わいそのままに作った復刻ノート。「これを使うと、いい詩が書けるかなぁー」

ショップには、中也のトレードマークでもある帽子の復刻版も。
「中也さんと同じ…」と詩人を気取るミモロです。でもちょっと大き過ぎるよう。

「あ、これならちょうどいいサイズかも…」ミモロは帽子を象った器を見つけました。
「うーダメだぁー、大きさはいいけど、重いよー」

記念館の帰り道、何やらミモロがつぶやきながら歩いています。耳を澄ませると
「…汚れちまった悲しみに、今日も小雪が降りかかる…ルンルン」と・・・。
中也の詩の一節だけ、覚えたよう・・・。
でもミモロがいうと、なんか楽しそうな詩に…。

中原中也記念館の詳しい情報は、ホームページをご覧ください。

*旅のポイント:中原中也の故郷でキツネのオブジェがいっぱいある湯田温泉は、実は、山口の町の近く。湯田温泉に宿泊して温泉を楽しみ、山口市内の史跡などを巡る旅がおすすめです。山口は、「西の京」と言われ、室町時代には、この地域を納めた大内氏により繁栄を極め、それにまつわる史跡もいろいろ。またザビエルが、最初に布教活動を行ったのも山口で、日本のクリスマス発祥の地とされる「山口ザビエル記念聖堂」や、山口県に縁の深い雪舟などのコレクションを所蔵する「山口県立美術館」など、見どころも。九州に行く人も、ぜひ途中下車をしてみてください。

明日は、いよいよ萩の旅をリポートします。
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ミモロ、鎧兜に触る!町家で行われた特別講座「触れてみよう、武家文化」へ

2011-10-26 | アート
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今年、久方ぶりに順延となった「時代祭」。
明治時代から室町、平安へと、その時代装束の華やかな行列が楽しめる京都三大祭のひとつです。
さて、そこにも多数登場するのが、鎧兜を身に付けた武家の行列。

実は、時代祭の見物の前に、ミモロは、ある文化講座に出かけました。
会場は、北野天満宮近くの「平野の家 わざ永々棟(えいえいとう)」。

「りっぱな町家だねぇー」と恐る恐る門をくぐるミモロです。


ここは、大正末期の木造建築を3年がかりで改修し、昨年11月に完成。大工、左官、庭師などさまざまな職人が伝統の技を駆使し、また現代の技術と機能性を盛り込んだ、日本建築の技の結晶。
今、さまざまな文化講座やイベントに利用できるようになっています。


「こういう場所で、文化講座が開催されるのが、京都らしい魅力!」とミモロは、文化講座が楽しくてたまりません。


今回開催されるのは、特別講座「ふれてみよう、武家文化」と題し、10月19日~11月9日に4回にわたり行われるもの。

時代装束や甲冑、道具などを多数所蔵する「高津古文化会館」の学芸員である雨宮六途子先生による講座です。

「高津古文化会館」というのは、時代劇ファンなら、出演者などを表示するテロップに、よく高津という文字をみたことがあるはず。その、時代劇に欠かせない甲冑や刀剣、室内装飾品など、いろいろな小道具を担当する会社が、設立した古美術の美術館です。


4回シリーズの初回は、「甲冑にふれよう」というテーマで、講座には、甲冑が運ばれ、その成り立ちの歴史、形の変遷、構造、素材などを詳しく解説され、実際に手で触れ、さらに飾り方を体験するという盛りだくさんの充実した内容です。

「ここで甲冑のお勉強をしたら、きっと時代祭が、もっと面白く見られるはず…」と密かに思うミモロです。


講義を1時間ほど受けた後、いよいよ本物の甲冑にご対面。まずは、納めた箱から、取り出すことから。
「割と小さな箱に入ってるんだね。もしかして、子供用?」と箱を覗くミモロ。

いいえ、もちろん大人サイズの当世具足です。兜、銅、両手、両足の部分が離れており、また動きやすくするために、紐で小さな板を繋げていたり、金属メッシュのようになっているので、コンパクトに収納できます。

箱から、ひとつひとつの部分を慎重に取り出し、机の上に並べます。

「ギャー、怖い顔…」ミモロが怖がっているのは、兜の下に付く頬当。優しい顔や気の弱そうな顔をした武将を、強く見せ、敵を怖がらせるもの。ミモロが怖がるのも当然です。

「鎧の胴の下にあるプリーツスカートみたいな部分は、フムフムこうなっているのかぁー」と、しげしげと手にとって見ることに。

ミモロがいうのは、草摺(くさずり)といわれる部分。武将の好みでさまざまな色の紐で漆で塗り固められた小札を連結し、鎧の独特の趣を作る部分です。

箱から、すべて出し終えたら、次に鎧を入っていた箱の上に飾ります。

次々に手際よく飾られて
完成!

「では、今度は、みなさんに飾ってもらいます!」と雨宮先生。飾った甲冑を、もう一度、分解します。
受講生が、それぞれ甲冑の部分を担当。体の小さなミモロは、脛当を飾り用に組み立てます。

「えーと中に新聞紙を丸めて、それから薄いきれいな白い紙で包んで…。クルクル巻いて、正面の部分の金具の上でチョウチョ結びにするんだった…これでいいですかぁー」とミモロ。

「あら、よくできてますね。上手ですよ」と雨宮先生に褒められて、ホッとします。

受講生がそれぞれの部分を組み立てて、ついに完成。「やったー!」と思わず歓声をあげるミモロです。

飾られた甲冑の隣りで記念撮影をする大学院生の受講生。
なかなかりっぱ!甲冑と同じポーズが決まっています。

講座の最後は、再び、甲冑を丁寧に箱の中へと仕舞う練習。


「講座は、楽しかった?」と雨宮先生。
「ハイ、こんなに近くで甲冑を見たり、触れたりするのは、初めて・・・すごく感激!とても勉強になりました。先生のお話も、スゴーク楽しかったでーす。こういう講座って京都ならではですね」とミモロ。

「甲冑は、日本の伝統の技の結晶のようなもの。さらに、そこには、日本人の美意識が、見事に反映されています。世界中の甲冑の中で、これほど美しいものはありません。命を掛ける戦場でも、美意識を示してこそ武士。本当に日本の文化は、素晴らしいですね」と雨宮先生。

深く頷くミモロです。

「さぁ、下のお座敷にお茶の用意ができているから、そちらへ行きましょう」「えーお茶ー。お菓子も?」
ミモロは、急いで下へ。
広い座敷には、毛氈が敷かれ、すでに他の受講生の皆さんは、お席についています。ミモロも末席に加わりました。

美味しいお茶と栗の入ったお菓子をいただいた後、ミモロは、お庭を拝見。

風情あるお庭の向こうは、北野天満宮のお土居が続いているそう。

「あのーまた次回も来ていいですか?だって、すごく面白かったんだもの…」


ぜひ、みなさんにもおすすめしたい、深い内容の文化講座です。

*特別講座は、10月26日「うるし工芸にふれよう」、11月2日「小袖入門」、11月9日「刀剣入門」です。
毎水曜日の14:00~17:00 参加費:3000円(茶菓代、高津文化会館の入館料込)お問い合わせ、お申込みは、「平野の家 わざ永々棟」まで。電話075-462-0014
また、「高津文化会館」の詳しい内容は、ホームページで。いずれも北野天満宮の近所です。


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京都祇園で習う「古筆(こひつ)」。いよいよ筆をもって、かな文字の練習へ。

2011-10-05 | アート
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京都祇園の花見小路にある料理屋さん「津田楼」の文化サロンに参加したミモロ。

かなの書を描く「古筆」のお教室で、『源氏物語』のレクチャーの後、いよいよ筆を握ります。

机の上には、硯、筆(各自持参)、墨、紙などが並べられ、まずは、硯で墨をすることからスタート。


お手本は、柳本先生が、あらかじめ書いてくださったもの。

でも、初心者のミモロは、はじめから、それを書くのは無理なので、まず、筆の持ち方から教わります。


小さなミモロは、先生に手を添えてもらい、筆を持つことに。


「筆は、あまり強く握らないで、よく筆先が動くようにやさしく持ってください。それから、親指は上に向ける感じ。鉛筆を握るような持ち方はダメですよ」「ハーイ」


「かな書では、筆は、まっすぐ持って・・・。今回練習するかなのかき方は、筆先が垂直に紙に接して、太い細いは、筆の上げ下げで調節します。スーコンコン・・・いいですか、こういう感じ・・・」「フーム」

「そうそう、この部分は、いい感じですよ」柳本先生に褒められて、ミモロはちょっと嬉しくなりました。

すでに書の練習が進んでいらっしゃる他の生徒さんたちは、お手本を見ながら、筆をなめらかに動かしています。

書いたものは、その場で先生が、指導してくださいます。


生徒さんは、京都市内だけでなく、東京や名古屋から通う方も。

「久しぶりに筆を持ったら、肩こっちゃった。やさしく握るのって、結構むずかしい。まずは、持ち方を練習しなくちゃね」と、ミモロ。

授業が終わり、筆や硯を洗った後には、お茶とお菓子が用意されていました。


「わー美味しそう・・・初めてで、緊張しちゃった。甘いものが欲しかったんだぁ」と、やっとミモロに笑顔が戻ります。


「ミモロちゃん、ともかく練習を続けてみてください。きっともっと面白くなるはず・・・。継続することが大切ですよ」と柳本先生。「ハーイ、がんばってみまーす。みなさん、今日はありがとうございました。先生、ありがとうございます。これからもよろしくお願いします」、ペコリンとお辞儀を。お菓子を食べて元気になったミモロは、がぜんやる気が出たよう。

「だって、授業の後で、美味しいお菓子が食べられるんだもの・・・。楽しみ・・・フフ」
どうも食いしん坊のミモロが、お教室に通う動機は、お菓子にもあるみたい。でも、ずっと続けていたら、きっと憧れの美しいかなが書けるようになるかも・・・。がんばってね、ミモロ。

*柳本先生ご指導の「千鳥会(古筆に親しむ会)」に関する詳しい情報は、「津田楼」のホームページで。「津田楼」文化サロンにて、毎週水曜、14:00~16:00 1回2500円。定員10名(予約制)



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