みちくさ茶屋

いらっしゃいませ。どうぞごゆるりと。

コミック3点

2014-08-17 | book

最近読んでおもしろかったコミック、3点。


「真壁俊の事情」池野恋

「理想の男性は真壁俊!」というりぼんっ子は全国にいて、そのまま大人になって、40歳過ぎてもみんなまだそう思っている傾向にある。
それはとてもピュアですてきなことだと思う。
「真壁君、カッコイイ」って思う瞬間、何歳だろうが、自分も江藤蘭世になれるのだ。そういう能力を女は持っている。
真壁君サイドは何があってどう思ってたの?という、種明かしみたいな感じかな。
りぼんっ子だった私も、今はすっかり真壁君のお母さんに感情移入して「息子萌え」しましたが。
あんな息子がいたら大変よねぇ… 毎日ドキドキしちゃって。



「式の前日」穂積

短編集。ほろりとします。
絵もストーリーも、すごく好き。
表題作も良かったけど、夏だけ会えるお父さんの話や、カラスと小説家の話など、ちょっと不思議で心にささる。



「青沼さん、BL漫画家をこっそりめざす。」青沼貴子

私はすごーくおもしろくて、笑い泣きしながら読んだのだが、ネットで一部読者にかなり叩かれててびっくりした。
私が単純に楽しめたのは、BLモノに関する知識が皆無だったせいなのかも。
プロの漫画家であることを隠してBL漫画を出版社に持ち込みしたら、酷評されて「漫画スクールに出します?」とか言われたり、30年のキャリアがあるのに20代の編集者にダメ出しされて地団太踏んだりのトホホ感、もちろんデフォルメはされているだろうけど「がんばれ! 青沼さん、がんばれ!」と手に汗にぎって読んだ。
何をするにも、最初の一歩というのはハードルの高いものですね。