細野豪志ブログ

衆議院議員 細野豪志の活動報告です

重量級の布陣

2007-08-31 19:04:37 | 国会活動
民主党の新人事が決まりました。役員は重量級の布陣となりました。私は調査担当の総務委員長代理(以前の調査局長。役員ではありません)に指名されました。千葉総務委員長の下で、各種世論調査を分析し、党運営や広報に反映する裏方です。臨時国会には挙党体制で臨む必要がありますので、役割を全うしたいと思います。


今晩は、臨時国会を前に、「朝まで生テレビ」に出演します。テロ特措法が主な議題となりそうですが、今回は久々に「政治と金」でも攻めてみたいと思っています。夜中も2時をまわるとダウンする人が多くなりますので、今回は早めにラッシュをかけたいと思っています(スロースターターの私にとってはツライところですが)。明日、仕事のない方は、お付き合い頂ければ幸いです。

総理会見を見て

2007-08-29 09:00:19 | 国会活動
皆さんの安倍改造内閣の評価はいかがでしょうか。

新しい大臣の顔ぶれを評価するのは、所信や実績を見てからにするとして、私が驚いたのは、安倍総理の会見でした。一月の政治空白を置いてまで行った改造は、総理が国民に強いメッセージを発信する絶好の機会でした。ここで、総理は新たな勝負に出ると見ていたのですが、総理の言葉からは、逆境を跳ね返す気迫も、具体的な政策も伝わっては来ませんでした。

安倍内閣はどこが間違っていて、新しい内閣でどう修正するのか。この場面でその発信が出来ないということは、権力に居座りたいだけと言われても仕方がありません。

政治空白

2007-08-26 18:06:25 | 国会活動
明日。ようやく安倍内閣の組閣と自民党の役員人事が発表されます。話題は、新人事に集中すると思いますが、参議院選挙後の一ヶ月間が、文字通り「政治空白」となったことを指摘しておきたいと思います。

私が知る限り、総理の交代劇や選挙以外の理由で、これほどの期間、政治空白が生じたことは無かったと思います。


■政治空白がもたらしたもの

まず、国会は機能不全に陥りました。組閣が決まらないと、参議院の自民党の人事が固まらないという、およそ公党とは思えない理由で、国会の開会はもちろん先延ばし。改選された参議院の委員長人事、本会議の議席や院内の部屋の割り当てなど、何一つ決まっていません。いずれも、法案審議以前の問題です。

安倍総理は、テロ特別措置法の延長は国益との発言していますが、本気で通すつもりなら、国会を8月中も継続するべきでした。憲法59条は、衆院可決案を受領後60日以内に参院が議決しない場合、衆院は参院が法案を否決したとみなし、衆議院で2/3で再可決できるとしています。彼らが言う「国益」よりも、「党内事情」が優先されたことは明らかです。

官僚政治も復活しています。8月というのは、次年度の予算の基本的方針が決まり、各省庁の概算要求が固まる時期です。大臣以下、副大臣、政務官はお飾り状態、良くも悪くも予算に口を出す自民党の部会長人事も白紙となれば、予算編成は官僚の独壇場です。


■政治主導はどこへ

消えた年金対策、原爆症の認定基準の見直し、肝炎対策の具体化など、政治主導で決められた問題は、ほとんど前に進んでいません。いずれも、極めて緊急性の高い課題です。

ちなみに、私が取り組んでいる肝炎について言うと、肝炎対策が置き去りにされていることで、肝硬変、肝癌に移行し、亡くなる人の数は一日約100人。薬害として政府の責任が累次の判決で認められている中で、これ以上、事態を放置することは人道的にも許されません。

政治空白の期間は終わりました。ただし、ここまで求心力を低下させた安倍政権が主導権を取り戻すのは、もはや不可能だと私は見ています。


■勝負の臨時国会
ともあれ、9月半ばには臨時国会がスタートします。

参議院での勝利を生かして、参議院からどんどん法案を出すべしとの声が上がっていますが、私はそこは一旦立ち止まって考える必要があると考えています。

もちろん、年金保険料流用禁止や、政治資金規正法改正など、参議院選挙で示された国民の声を反映する努力は必要です。ただ、農業、年金改革、子育ての三本柱に代表されるマニフェストの実現には、衆議院での法案の成立はもちろん、予算の裏づけが不可欠です。

法案審議では、参議院で法案を通しても、衆議院で否決されるか、大幅な修正を強いられることになります。予算の確保には、無駄遣いを徹底排除が不可欠ですが、予算編成権を持たない野党が、これをやり切れるわけではありません。

肝炎対策、障害者自立支援法の一部凍結、宇宙基本法など、私にも実現したい法案が数多くあります。ただし、どの法案を参議院で提出するのかは、極めて高度な政治判断になります。臨時国会では「選択と集中」により、民主党の総力を結集する必要があります。


役員室長をやっていた時、小沢代表に、ある法案を与党と妥協して通したいと話したことがあります。代表から「お前の言っているようなことは、政権を取ったら何ぼでもできる」と諭されました。自民党の幹事長という権力の中枢にいた人だから言える説得力抜群のひとことでした。戦いは、新たな段階に入っています。

民主党の対する期待

2007-08-23 23:54:38 | 国会活動
「民主党 がんばれ!」最近、よく耳にする言葉です。

かつては「民主党は嫌いだが、仕方がないので、お前は応援してやる」という声が圧倒的だったことを考えると、隔世の感があります。

参議院選挙を通じて、民主党に対する有権者の認識は大きく変わりました。民主党は、政権を担いうる政党として国民の期待を受けています。


このところ、昭和初期の政治史を振り返っています。政友会と民政党など、大政翼賛会が成立する以前は、二大政党・政権交代が、我が国の政治に定着していた時代がありました。

中庸を重んじる日本の風土には、二大政党は合わないという声を時々耳にしてますが、私は、必ずしもそうではないと考えています。自民党による一党独裁が続いたのは、東西冷戦の最前線という我が国の置かれた特殊な事情によるものです。

冷戦崩壊後、細川政権の誕生という歴史的な実験は失敗しました。あれから14年。失敗は許されません。参議院で民主党が第一党となった今、次の選挙でそれを実現しなければ、二院制を取り、選挙区と比例代表という奇怪な選挙制度を持つ我が国で、政権交代が起こる可能性は、一気に遠退くからです。

重い重い扉を開けることができるかどうか、我々には責任があります。

秋の陣へ

2007-08-18 22:33:37 | 国会活動
夏祭りも一巡し、暑さも少しはやわらいできました。地元・三島の祭りでは、私の住む町内が当番町でしたので、夏祭りを堪能することができました。

来週から、秋の臨時国会に向けた準備に入ります。気持ちを一新して臨みたいと思います。


明日、10:00からサンデープロジェクトに主演します。民主党からは枝野幸男さん、蓮舫さんと気心の知れたメンバーですので、チームワークよくやれそうです。自民は、石破茂さん、山本一太さん、平沢勝栄さんと、お馴染みの論客が揃いました。

テーマは、どう戦う!逆転国会。テロ特措法の延長、年金保険料流用法案などの扱いを巡って議論を戦わせて来ます。最大の争点であるテロ特措法で、石破さん、山本さんがどう出て来るか?

特措法で自衛隊の派遣を継続するのはもはや限界です。私の持論でもある一般法の必要性を主張してきます。

先の大戦を考える

2007-08-15 22:45:31 | 沈思黙考
今年も8月15日がやってきました。セミの声も盛りを迎えるこの日の正午、日本中が一瞬静まりかえります。

戦争を知らない、豊かな時代に育った私にとって、8月15日は先の大戦について考えるかけがいのない日です。

今日は、恒例の富士市戦没者追悼式典に出席し、戦没者への弔いと、ご遺族のご労苦に対する感謝の気持ちを表して来ました。

この時期に合わせて、毎年、戦争に関する本を一冊読むことにしています。今年、私が出会ったのは「巣鴨の生と死」(中公文庫)でした。著者は、東京裁判で戦犯とされた人たちを送った教誨師・花山信勝氏です。

東条英樹氏、広田弘毅氏、板垣征四郎氏などが、最期に残した遺言や歌、死を受け入れた姿などが克明に記録されています。国家、国民、そして家族に対する思い。記述は淡々としていますが、彼らの想いの強さが伝わってきます。

「戦禍を受けた同胞を思う時、私の死刑によっても責任は果たされない。全く相済まないと思っている」東条氏の遺言の一部です。政治家が取るべき責任とは何か。考えさせられる言葉です。

東京裁判で極刑になった中に、元陸軍大将・松井石根氏がいます。熱海市伊豆山には、氏が、南京、上海などで亡くなった方々を弔うために自宅上の山中に建てた興亜観音があります。巣鴨での処刑が行われた際、GHQは、遺族に遺骨を返すことを認めませんでした。興亜観音には、彼らの遺骨を集め、弔ったという秘められた歴史があります。

元選挙区である熱海を訪れる際に、時々、興亜観音に上り、手を合わせるようにしています。これが、歴史を背負って逝った政治家に対する私なりの弔いの作法です。

信用市場(credit market)は収縮するか

2007-08-13 00:00:51 | 国会活動
先週は、株価が大きく下げました。念のため指摘しておくと、「民主党が勝った」(選挙前に、某大臣が指摘していた)ことが原因ではなく、米国で発生したサブプライム・ローン(信用力の低い個人向け住宅融資)の破綻が、欧州、日本にも波及したことが原因です。

今のところ、今回の危機に対する評価は分かれています。私は、ここ数年、米国を中心に膨張を続け、世界経済を牽引してきた信用市場の健全性に疑問を大いに持っています。

住宅購入後、3年経つと大幅に金利が上がるサブプライム・ローンは、住宅の急激な値上がりを前提としています。米国では住宅市場が急速に冷え込んでおり、サブプライム・ローンの破綻は今後、加速する可能性があります。この構造は、日本のバブル経済に酷似しています。

より事態が深刻なのは、証券化の進展や、金融工学の発達(レバレッジの増大)によって、信用市場が拡大し、国際的な金融機関の連鎖破綻が生じる可能性があることです(そうならないことを祈りますが)。各国の中銀が協調して資金供給に走っているのは、危機感の現れです。

関係者に聞くと、日本の金融機関は、比較的、影響を受けにくいのではないかと言われているようです。賢明にも信用市場に過度に参入していないというよりは、証券化や金融工学において、欧米の金融機関に遅れを取ってきたというのが、国際的な評価のようです。


ただし、私は、少し違う見方をしています。問題は、信用市場をどう見るかということです。そもそも、信用市場での取引自体は、設備投資や個人消費など、経済の付加価値を生み出すものではなく、本来は、それをサポートする手段に過ぎません。近年の信用市場の膨張は、手段が目的化した感があります。

日本経済の力の源泉は、なんだかんだと言っても製造業です。信用市場の縮小は、日本経済に一時的にマイナスをもたらす可能性がありますが、経済の本質を見つめ直す機会になるかも知れません。

国内の経済政策も問われることになります。外需に過度に依存する景気回復は、本来、長続きしません。信用市場が収縮し、外需が冷え込むことになれば、非正規雇用の拡大、最低賃金の据え置きなど、個人所得を増やす努力を怠ってきたつけを我が国も払わされる可能性があります。

自民党が参議院選挙で実績として訴えた「成長」が本物かどうか、問われる時が間もなく来るかも知れません。

国民が求めるのは「足して二で割る政治」ではない

2007-08-07 15:06:21 | 国会活動
今日から臨時国会です。会期は10日までなのですが、秋の臨時国会が月末から始まりますので、盆休みを挟んで、国会が継続するかたちです。

午前中、民主党の全議員総会がありました。参議院選挙の勝利の余韻と、新たな顔ぶれが増えたことで、熱気がみなぎった総会となりました。

冒頭の小沢代表挨拶は、いつも以上に熱がこもり、いつになく長いものとなりました。「国民の期待に応えなければならないが、それは、足して二で割るような政治ではない」という言葉が印象に残りました。

年金保険料流用禁止や、政治資金規正法改正など、国民の声を実現すべく努力しながら、一方で、妥協せずに政権交代を目指す。難しい課題ではありますが、この局面を何としても生かさねばなりません。

この時期に国会に席を置いている責任は重大です。復活を果たした中村哲治参議院議員と、2年ぶりに国会で昼飯を食べながら、そんな話をしました。

減量の夏

2007-08-04 11:16:33 | ダイエット日記
参議院選挙で減量と目論んだのですが、あては外れたようです。今年は、特に体が重いです。

私も場合、「夏に減量、冬に増量」という哺乳類らしいサイクルを経てきました。ところが、昨年あたりから、冬に増量はするのですが、夏に減量といかなくなってきました。そういう年齢ということかも知れません。8月も始まったばかり。月内、頑張ってみます。


話は変わりますが、ダイエットに取り組んでいた武見厚生労働副大臣が落選しました。武見氏は、医師会の後押しを受けていた候補として報道されていますが、国会では、安全保障の専門家として名前を知られていました。海洋権益に最初に取り組み、私にとっては、与野党を超えて流れをつくって下さった方だっただけに、自民党の方とはいえ、落選には複雑な思いが残りました。

武見氏の議員会館の部屋にうかがって、何度も法案の中身について相談した時のこと、選挙直前に東京駅ですれ違った時に「帰って来たら海洋権益をまたやろう」話された時のことが思い出されます。

2005年の総選挙の時も感じましたが、国政選挙で大きな流れが生じた際は、個別の議員の専門分野や努力は吹き飛んでしまいます。与えられた任期の中で、やるべきことをやり切る。これしかありません。

お知らせ

2007-08-02 11:09:56 | 国会活動
選挙結果を受けて、永田町の雰囲気は一変しています。我々は、浮かれることなく、参議院第一党の責任を全うしなければなりません。続投を宣言した安倍総理ですが、このまま政権がもつのか、大いに疑問です。

今日の昼、参議院選挙の総括で、テレビ朝日系列の「ワイドスクランブル」に出演します。安倍総理の責任、民主党の今後のあり方について、話してみたいと思っています。

昼休みにお時間のある方は、ご覧下さい。