細野豪志ブログ

衆議院議員 細野豪志の活動報告です

やま場を迎えた臨時国会

2007-10-28 21:34:57 | 国会活動
月曜日は守屋氏の証人喚問、火曜日は新テロ特措法の本格審議スタート、水曜日は党首討論、木曜日はインド洋の艦船の撤退期限。いよいよ、今週、臨時国会はやま場を迎えます。

臨時国会の会期は11月10日までですが、民主党が参議院に提出している議員立法も、衆議院に政府が提出している法案もまだ一本も成立してません。

通常、野党は国会の延長に反対するのですが、ねじれ国会となると事情は異なります。提出法案を一本も通さずに国会の幕を閉じるのは、民主党にとっても不本意なことです。

福田政権が、支持率の低下を懸念して、早期の店仕舞いを決め込まない限り、会期の延長はほぼ間違いなさそうです。

シビルの暴走

2007-10-23 23:07:45 | 国会活動
守屋前防衛省事務次官の証人喚問は、来週の月曜日になりそうです。議会と司法が相まって、事態の真相解明が進むことを期待したいと思います。

守屋氏がここまで増長した背景には、防衛省を巡る特殊な事情があります。

防衛省の職員には、一般の公務員試験を受けて入省した「シビル」と、他国からの侵略やテロ対策、国際協力活動などに従事する自衛隊員(諸外国においては軍人)、いわゆる「ユニフォーム」の二種類があります。事務次官であった守屋氏はシビルです。

防衛省には、「ユニフォーム」を「シビル」を押さえ込む慣行があります。「ユニフォーム」は国会で答弁することもありませんし、予算や政策の説明に議員会館を訪れることもありません。それらは、すべて「シビル」を通じて行われます。現状は、議会での答弁を含めしばしば政治家との接点がある米国の軍人とは大きく異なります。

こういう体制が出来た背景には、戦前・戦中の反省があります。戦前・戦中、軍部大臣現役武官制などを介して、政治が軍人から多大な影響を受け、勝ち目のない大戦に突入しました。過ちを繰り返さないために、政治と軍人(戦後のユニフォーム)が接するのを回避するというわけです。

結果として、戦後の体制は、「シビル」の暴走を招きました。私は、そろそろわが国も、「シビリアンコントロール」の本当の意味に立ち返るべき時期が来ていると考えています。

戦後、「シビリアン・コントロール」とは、「シビル」が「ユニフォーム」をコントロールするという意味に受け取られてきました。本来は、「シビリアン・コントロール」でいう「シビル」とは、防衛省の「シビル」ではなく、民意を受けた大臣や国会議員を指します。

真の「シビリアン・コントロール」を確立する上で最大の障害は、我々政治家にあります。必要なのは、「ユニフォーム」と議論しても負けない安全保障に対する見識と、判断を誤らない胆力です。

大揺れの防衛省

2007-10-22 15:08:50 | 国会活動
守屋前事務次官の問題で、防衛省は大揺れです。更に大きな動きがあるとの噂もあり、明日からのテロ特の審議にも影響は必至の状況です。いずれにしても、テロ特の審議は今週がスタート、先日は、イラクへの転用について書きましたが、テロ新法には他にも大きな問題があります。

一つは、国会承認が入っていないことです。
法律は前例主義。国会承認のない海外派遣を認めることは、国会における歴史的な過ちとなります。

わが国はかつて、敗戦を想定していたにも関わらず、日米開戦に踏み切りました。『昭和16年夏の敗戦』(猪瀬直樹氏著)は、政治家の判断ミスが国を滅ぼす経緯を克明に描いた秀作です。石破大臣は、この本を高く評価しているそうです。

情報流出に隠蔽、不透明な調達や意思決定。この国の防衛のシビリアンコントロールは風前の灯火です。与党議員に、シビリアンコントロールの意味を再考してもらいたいと強く思います。

二つ目は日米関係です。
当初、給油の中断が日米関係にどのような影響を与えるか心配していましたが、わが党の要求によって状況が明らかになるにしたがい、立ち止まって日米関係を考え直すまたとない機会であると考えるに至りました。

米国は世界中に燃料補給の拠点を持っています。わが国が補給してきた燃料は、米国の国防総省の下部組織から供給されたものです。米国から買い取った燃料を、米国艦船にタダで供給していることになります。

こうした従属的な関係が、本当の同盟関係と言えるかどうか、私は疑問を感じています。

原巨人敗れる

2007-10-20 21:49:28 | 忙中閑あり
今晩は久々に早く帰り、クライマックスシリーズの巨人中日戦の後半戦をテレビ観戦しました。子供のころは熱烈な巨人ファンであった私も、最近はナイター観戦の機会もほとんどなく、野球熱はすっかりさめています。


ただ、かつて似ていると言われた原監督の寂しそうな後姿を見ると、何とはなしにこちらまで哀しい気持ちになりました。


明日は、町内対抗のソフトボール大会があります。原巨人敗戦の弔いの意味で?一発かっ飛ばしてきたいと思います

情報公開は米国から

2007-10-19 16:45:41 | 国会活動
「OEFを支援するために日本からの給油を受けたことを確認した」

(日本が補給した燃料の追跡について)
「海上自衛隊が(中略)補給した燃料を、ほかの燃料と分けて、別のタンクに貯蔵することは行っていない」
「海上自衛隊の燃料がまず別の補給艦に給油され、そこからほかの艦船に給油されることは、海軍作戦行動においては一般的であり、その場合、用途を説明する作業はさらに複雑になる」
「艦船は複数の任務に就くことがある」

米国国防省の報道発表からの引用です。

要するに、「OEFを目的に補給されたが、用途を追跡することは不可能で、イラク作戦に使われた可能性が高い」ということでしょう。

政府がこのことを認めない限り、新たな法律の下で、海外での自衛隊の活動が際限なく展開される懸念があります。法治国家として、特に実力部隊の活動という国家権力の発動において、あってはならないことです。

情けないのは、情報が、わが国政府からではなく、米国政府から先行して入ることです。国防総省の率直な声明文と、わが国の役人答弁および隠蔽された情報を比較するにつけ、我々野党議員がもっともっと頑張らねばと思います。

いよいよテロ特・本格論戦

2007-10-13 17:59:12 | 国会活動
衆参の予算委員会が終わると、国会論戦の中心はテロ特措法になります。これまでの議論の中で、政府の最大のアキレス腱はイラク転用疑惑にあることは明らかです。

問題となっている補給艦「ときわ」は、米空母に間接給油していただけでなく、イージス艦に直接給油していたことも明らかになりました。しかも補給場所はペルシャ湾。米国から出てくる資料も、イラク戦争準備を裏付けるものばかりです。

石破大臣は、予算委員会では福田総理の質問を制して答弁する気迫を見せています。日米関係を守るために、ここは燃料補給を続けるべしという石破大臣の信念は理解できますが、この説明はいかにも苦しい。


我々が政策を示すのは政府法案が出てきてからですが、基本的な考え方はそろそろ出す時期がきていると思います。

法律に則って行われてこなかった(イラク転用が濃厚な)燃料補給は中止し、より効果の大きな国際貢献を提案しなければなりません。私が考えるポイントは三つ。

第一に、アフガニスタン国民にとってプラスになること。二つ目に、米国だけでなくNATO諸国ひいては国際社会の理解が得られること。三つ目に、イラン、イラク、アフガニスタン、パキスタンなど中東から中央アジアに至る地政学的な課題に貢献できるものであること。

言うまでもなく、貢献の中心は民生支援になります。ただし、目的達成のために自衛隊をタブー視すべきではないというのが私の考えです。

疑惑との闘い

2007-10-12 00:02:49 | 国会活動
衆議院の予算委員会が終わりました。今回、出番はありませんでしたが、予算委員会独特の緊迫感を楽しむことが出来ました。

手前味噌ですが、民主党が繰り出したバッターはヒットを連ね、幸先の良いスタートを切ったと思います。

特に、長妻さんの頑張りには頭が下がりました。長妻さんとは、予算委員会に初めて入った一期生の時に、タッグを組んで疑惑追及をやったことがあります。長妻さんは総理、私は農水大臣を担当し、同時に初めてのテレビ入り質疑に立ちました。今日、予算委員会で席が隣になり、「ちょうどこの席だった」と懐かしく二人で話しました。

その後、私は安保や経産の分野にシフトしましたが、長妻さんは一貫して、疑惑と戦ってきました。「消えた年金」は、まぐれ当たりではなく、努力の積み重ねの結果です。

ここ数年、長妻さんと同様の踏ん張りを見せているのが馬淵さんです。昨日の質問では、会計責任者の名前が出た瞬間、福田総理の顔色が変わるのが分かりました。現地調査で違法献金疑惑(というより、明確な違法献金)を発掘した結果が出ました。

実際のところ、進んで疑惑に挑む議員は多くありません。疑惑をやるには、能力はもちろんですが、勇気と根性がいります。官僚にも与党議員にも嫌われますし、自らも痛くもない腹を探られることも、ままあります。私の場合、疑惑追及ばかりしていると、自分が国益を考えられなくなるのではないかという「虞」を感じたこともありました。

予算委員会で、久々に、長妻さんと馬渕さんの質問を直に見て、国益を考えるがゆえに、疑惑追及に挑んでいる真摯な姿に心を打たれました。

舞台は、参議院の予算委員会と常任委員会に移ります。二人に続く意味でも、今回は、私も久々に疑惑に挑んでみたいと思っています。

稲刈り

2007-10-07 22:22:09 | 地元
久々に、美味しいお握りでした。昨日、知人の田んぼの稲刈りを手伝ったときのことです。祖父が農家であった私にとっては、二十数年ぶりの稲刈り体験です。わずかな時間でしたが、久々に自然の中で過ごした一日は、快適でした。

場所は、とある中山間地。農家の皆さんは、農業では生計を立てることは難しく、兼業となっているため、稲刈りの時には人手不足に悩まされます。

私が稲刈りを手伝ったのは、合計3反の田んぼ。政府が戸別所得保障を行っている4ヘクタールはおろか、機械化や大規模化とも無縁の地です。

臨時国会から、民主党の農政担当となり、農水委員会の理事となりました。「反」という単位も、中山間地という用語も、戸別所得保障という政策も、いずれも農水初担当の私には、新鮮なものばかりです。

一日の稲刈りで農家の皆さんの気持ちが分かったとは到底言えませんが、農政を考え、農家の皆さんと話をするカッコウのきっかけとなりました。