細野豪志ブログ

衆議院議員 細野豪志の活動報告です

広域処理に賛成を ガレキの山を前に心から願う

2012-01-28 21:48:11 | 国会活動

ガレキの山は、我々の無力さの象徴です。被災地の中でも、最も大量の災害廃棄物が発生した石巻市に行ってきました。これまで幾つかの町でガレキの山を見てきましたが、石巻のそれは、想像をはるかに越えるものでした。

ガレキの中に埋もれた小さな三輪車に目が止まりました。ふと頭に浮かんだのは、この三輪車に乗っていた子供は助かったんだろうかということです。口に出すのは憚られ、きっと、親と一緒に津波を逃れて元気にしているはずだと、思い直しました。

山と積まれたガレキですが、その一つ一つは被災者の生活の跡です。タンス、まな板、洗濯かご…。

「その姿を見ると、復興への力がわいてこない」という被災者の言葉を何度か耳にして来ました。

このガレキの広域処理が進みません。本来は、日本中で鎮魂の祈りと共に処理されるべきものが、拒絶される現実は、あまりにも悲しい。

放射能への懸念を持つ人がいるのは、原発事故を起こした我々の責任です。しかし、私が手にしたカウンターが映し出した0.05マイクロシーベルト/時という数字は、それらが通常に処理できる廃棄物であることを示しています。不安を持たれている人達に、この事実を繰り返し説明し続けるしかありません。

同時に、もう一度、全国の被災地に思いを寄せる皆さんに訴えたいと思います。広域処理に「賛成」の声を上げて下さい。今、我が国の本当の意味での強さと優しさが問われています。


ビゴ原子力庁長官 「人生は短い」

2012-01-20 02:48:44 | 国会活動

米国二泊。フランス12時間。飛行機で三泊。
弾丸ツアーにも慣れましたが、旧知のビゴ原子力庁長官に、パリはゼロ泊だと伝えると、「人生は短いよ」と言われてしまいました。
原発事故の状況、原子力安全庁、エネルギー政策など、多くの難題を抱える今は仕方がありませんが、次回は一泊して、パリの気分くらいは感じで帰りたいと思います。
今回は、機中のマカロンで我慢です。


環境大臣兼原発担当大臣に再任

2012-01-14 09:40:33 | 国会活動

環境大臣兼原発担当大臣に再任されました。

次の節目は予算成立の三月末。原子力安全庁、除染と中間貯蔵、福島の皆さまの健康管理などは、野田政権の重点政策と位置づけられています。求められているのは、「努力」ではなく「結果」です。

来週、米仏を訪問してきます。原発事故対応、原子力安全庁の設置に加え、原子力行政や核不拡散、そして気候変動についても、意見交換してきたいと思っています。米国のチューエネルギー庁長官、フランスの原子力局のラコスト局長など、3.11後に会談した相手ばかりですので、より突っ込んだ話をしてきたいと思っています。

帰国したら、いよいよ通常国会。息つく暇はありません。


福島復興再生会議 ~苦い澱のようなもの~

2012-01-08 21:01:01 | 国会活動

3回目の福島復興再生会議がありました。

「最も厳しい立場の福島の方々に、中間貯蔵施設をお願いするのは、本当に申し訳ありません。ただ、除染をすすめるために、何とか受け入れていただきたい」

何度となく福島の方々を前に、私が申し上げてきたことですが、この話をする度に、苦い澱のようなものを感じています。

「細野さんが福島で謝っている姿をよく見ますが、どういう立場でお詫びをしているんですか?」先日、ある記者から受けた質問です。実は、私自身、このことを3.11以降、何度も自問自答してきました。

「大臣として国家を背負ってお詫びしている」というのが私の答えです。

私のような若造が「国家を背負う」などというと、生意気に聞こえると思いますが、現実として受け入れるには、あまりに過酷な事態を前にしたとき、私の個人的なお詫びの言葉など、何の意味も持たないことは明らかです。福島の皆さんを前にしたとき、政権が自民党だろうが民主党だろうが、閣僚が原発政策に関与してしてきたか否かも、全く関係ありません。

国策として進められてきた原発政策の結果として、福島の方々がこれほどの苦しみを受けている以上、問われるのは、ただ一点、国家としての責任です。

かつて、先輩の閣僚が、国家を背負うことの重みを語っていたのを聞きましたが、当時の私にはピンと来ませんでした。閣僚になった今、私が感じているのは、若いときに想像していた高揚感も華やかさもなく、あの「苦い澱のような」感覚です。閣僚とは、元来、そのような立場なのかもしれません。


使命

2012-01-01 09:00:00 | 国会活動

昨年は東日本大震災の発生、台風による風水害により、多くの皆さまの生活が一変した一年となりました。政治家として、本年は東日本大震災からの復旧復興と原子力事故の克服が最大の課題です。

国会に送っていただいた12年前から、私は、政治家としてなすべきことは何か、自問自答してきました。311以降、その迷いはなくなりました。阪神大震災のボランティアをきっかけとして政治家を志した私の使命が、ここにあります。

私が閣僚を務める環境省では、大量の災害廃棄物の処理、除染、原子力安全規制に加え、放射線医療も担当することになりました。幸い、能力と意欲を兼ね備えた素晴らしいスタッフに恵まれています。今後も、様々な困難に直面することが予想されますが、自らの気を振るい立たせて職責を全うする覚悟です。

自民党時代から、5人の総理が一年ごとに交代してきました。このままでは、日本の政治は、ますます劣化し、国民が不幸になります。野田政権の歴史的な役割は、政治に落ち着きを取り戻すことです。静かなスタートを切った野田政権もすでに壁にぶつかっていますが、愚直に仕事に徹する野田総理のスタイルを崩す必要はないと考えています。私も、野田内閣の一員として、災害からの復旧に加えて、エネルギーのベストミックス、地球温暖化対策、電力事業改革など、歴史的な大仕事に挑みたいと考えています。

こうした新たな取り組みに加え、天下りの根絶、特別会計改革、行政改革にも取り組みます。野党時代、私は政府の無駄遣いを厳しく追及してきました。閣僚という責任ある立場に立った今、部下の官僚と共に震災対応に取り組む中で、無駄遣いに切り込む難しさを感じています。しかし、自らを厳しく律していかない限り、わが国の深刻な財政難を乗り越えることはできませんし、何よりも国民の期待に応えることができません。政権交代の原点に立ち返って、無駄遣いの根絶に取り組みます。

東京から福島に向かう車中で、いつも、地元のことを考えています。西に向かう新幹線に乗り換えたいという衝動に駆られることもありますが、今の私にそれは許されません。当分は、地元に戻れない日々が続きますが、皆さまを信じて、自らの使命を全うしてまいります。