細野豪志ブログ

衆議院議員 細野豪志の活動報告です

福島の復興

2011-12-23 11:06:35 | 国会活動

ステップ2の終了、中長期ロードマップ、区域の見直し、低線量被爆WG、被災地のがれきの処理など、重いテーマが年末に集中しています。いずれも、被災者の皆さんのことを考えると、熟慮に熟慮を重ねた判断が求められます。

気を抜くことが出来ない日々の中で、やはり、被災者の皆さんに申し訳ないという気持ちが先に立ちます。その一方で、311以来、わが国の最大の問題であった原発事故が一つの節目を迎えているからこそ、こうした決断が求められているのだと考えています。その意味では、すでに、前に進むべき時期が来ていると思うのです。

加害者たる国の閣僚である私が、こんなことを言うと反発される方がおられるかも知れませんが、福島県も、再生に向けて動き出すべき時期が来ていると考えています。

第一に、放射線医療や除染においては、福島は世界の先進的な研究拠点になり得ます。ガンの死亡率を全国一低い水準まで下げる健康長寿の県にすることが出来れば、世界に福島と日本の再生を示すこともできます。

第二に、原子力安全規制の道場となります。4月の発足を目指している原子力安全庁には、国際的な研修機関を設置することになっています。福島での事故を教訓に、技術だけではなく精神も学ぶことが大切です。

第三に、ロボット技術の先進地域になります。今、無人化技術では世界中で激しい競争が行われています。日本には、もともと高い技術があるのですが、実用化の面で、やや問題があると言われてきました。廃炉に至る過程で、ロボットの開発は不可避です。

原発問題を担当する閣僚になってから、福島を選挙区だと考えて取り組んできました。来年は、福島の再生にかける思いを実現する年にしたいと思います。


気候変動枠組条約第17回締約国会議(COP17)の総括

2011-12-13 06:05:35 | 外交

早起きしました。疲れはありませんが、やはり時差の影響は残っているようです。南アから帰国してみると、COP17の結果は、国内ではそれほど評価されていませんでした。

当初、厳しい状況を覚悟していた私から見ると、結果は予想していたものよりはるかに良かったと思っています。

第一に、すべての主要排出国が加わる新たな枠組みの道筋ができたこと。先進国と途上国が対立を超えて、新たな枠組みを議論するワーキンググループの立ち上げも、わが国の主張が通りました。これは、世界全体の成果。

次に、京都議定書の第二約束期間に日本は加わらなかったこと。今さら、多くを語る必要はないでしょう。評価の分かれるところですが、私は日本にとって決断の時だと感じていましたので、一度もぶれた発言はしませんでした。

CDMや二国間オフセットクレジットなどの市場メカニズムも認められる方向です。これらは、日本の気候変動問題における生命線です。

実は、いずれも、事前に決定していた日本政府の対処方針通りです。

災害対応に追われるわが国にとっては、がんがん攻めていける状況ではなかったのも事実。水面下の調整や提案も、外からは見えにくいところがあったと思います。

声高に成果を強調する必要はありません。したたかに、所期の目的を達成するのも、外交の一つの本質ですから。


COP17 タイムリミット

2011-12-10 17:21:55 | 外交

COP17は、終了予定の9日を過ぎましたが、合意に至らず、続いています。
これまで、夜を徹して行われたものを含めて、閣僚会合には、すべて出席しましたが、手続きを巡っての混乱が多く、中身の議論に、なかなか入ることができずに来ました。
日米豪などのアンブレラグループ、EU、途上国、ツバルなどのAOSISなど、参加国は、何とか合意をしようと協議を重ねてきました。会議を壊そうとした国はありませんでした。
バイの会談は、米国、豪州、英国、韓国、インド、中国、カタール、ロシア。食事や立ち話、グループ会合は数知れず。官僚諸君は、徹夜で作業や交渉にあたりました。彼らの頑張りで、日本の立場は確実に伝わりましたし、合意形成に向けて、貢献できたと思います。

惜しむらくは、タイムリミットが近づいていること。やはり、原発事故対応がありますので、帰国しなければなりません。ダーバンでの残された時間は2時間弱。何とか、COP17の方向性を見届けたいと願っています。


COP17 ダーバンにて

2011-12-07 12:47:01 | 外交

昨日から閣僚交渉が本格化してきました。勢力的に議長国を含めた各国との会談を行っています。各国政府、議員、企業、NGO、組合、メディア等が交錯し、様々な情報が飛び交っていますが、新たな枠組みの道筋は、まだ見えてきません。

今日は、閣僚として演説する日です。新たな枠組みについて、わが国の考え方を提示したいと思っています。冒頭では、原発事故への対応についても、触れることにしました。
主要国は母国語で演説するようですので、私も日本語でやることにしました。
今夕から始まる閣僚級のエンダバ(南アで寄り合いの意味)では、英語でやります。もっと英語やっておけばよかったと思うのですが、閣僚級のエンダバでは私が主張するしかありませんので、引っ込んでいるわけにはいきません。要は中身ですから、積極的に発言するつもりです。

日本の政局のニュースも気になりますが、地球の裏側まで来てしまった以上、何ともしようがありませんので、交渉に専念することにします。


COP17に出席します

2011-12-04 11:30:25 | 外交

これから、COP17の会議で南アフリカに発ちます。国会最終盤に海外に出ることを認めて下さった国会関係者の皆さんに、心より感謝申し上げます。アフリカ大陸は、本当に久々です。

気候変動への対応は、地球規模で取り組むべき緊急の課題です。今年もダーバンには、この会議のために、何万人もの人々が集まっています。今週から、クライマックスである閣僚級のセッションが始まります。

私の演説の中では、わが国が国難に直面している中でも、気候変動問題に取り組む意欲を持ち続けていることを率直に伝えようと思っています。原発事故対応の責任者だからこそ、伝えられることがあるはずです。今夏の15%を超える節電の努力、再生可能エネルギーの固定価格買取制度の導入についても言及します。

わが国は、先進国と途上国が連携した包括的な国際枠組みの構築を目指します。ダーバンで、その道筋をつけたいと考えています。毎回、最終局面では徹夜の交渉になるとのことですので、私の唯一、そして最大の特長である体力をいかんなく発揮して、交渉に臨みたいと思います。