細野豪志ブログ

衆議院議員 細野豪志の活動報告です

ブリッジ法案の撤回

2008-01-30 17:24:48 | 国会活動
「使い古したスーツ」に「黒のスニーカー」で闘った国会での攻防が終わりました。二日連続のオシクラ饅頭で、腰が痛くなりました。ブリッジ法案取り下げは、我々にとって大きな成果です。

もちろん、こんなことをするために国会議員になったわけではありません。国会でガソリン問題を徹底して議論する場が与えられたことを喜びたいと思います。

一連の騒動の私のなりの解説を少々。

つなぎ法案で規定されているガソリン税をはじめとする税率の変更は、予算案の根幹をなす歳入の一部を切り取るものです。本予算の前にブリッジ法案を通すとなると、国会にとっては、予算の審議権の侵害です。

ましてや、今回は、財務省が与党の有力政治家をわたり歩き、議員立法による提出を働きかけるという動きが見られた。行政が予算を自ら分断したもので、財政法の趣旨に反しています。

何より、議論をせずにガソリン税の暫定税率を10年延長するという事態を避けることが出来たのは、納税者にとって大きな出来事でした。

それにしても、この間、福田総理の姿が全く見えなかったことが気になります。予算委員会での私の質問に対しても、「存じ上げない」を繰り返し。予算の編成に責任をもつ総理としての責任感も、自民党総裁としての気概もそこからは見て取ることが出来ませんでした。

いずれにしても、一連の騒動は一段落。明日から新たなスタートです。

霞ヶ関埋蔵金伝説

2008-01-29 19:39:10 | 国会活動
霞ヶ関埋蔵金伝説は本当だった!

特別会計68兆円(2006年3月31日現在。赤字のもの、保険、年金関連、国債整理特別会計を除く特別会計の「資産」ー「負債」。以下、同様)、独立行政法人16.7兆円(2006年4月1日現在)、公益法人11.1兆円(2007年度公益法人年次報告書)。締めて98兆円。昨日の予算委員会で私が公表した埋蔵金の総額です。

今、話題のガソリン税の入っている道路整備特別会計にも6兆円の埋蔵金があります。そのうち、1兆円弱は、日銀の預託金になっていますので、現金で保有しているに等しい状況です。道路特会から天下り団体に流れている税金は総額は1182億円(平成18年度)。その中には、独立行政法人や公益法人など、埋蔵金を溜め込んでいる団体が多数含まれています。

この状況を放置して、ガソリン税を再度増税するとは、とんでもない。国民が求めているのは、国会での徹底した論戦のはずです。

風雲急を告げる国会

2008-01-26 23:05:21 | 国会活動
私の出番は、月曜日の予算委員会(15:00からNHKの中継があります)となりました。福田総理には、官房長官時代、私が理事を務めていた内閣委員会で何度となく質問したことがあります。独特の「味」と「皮肉」のある答弁は、強く印象に残っています。総理になってからは初質問。楽しみです。

テーマは三つ。
①ガソリン税、②農政、③埋蔵金です。
質問に大切なのは「念」です。納税者、農家、消費者の立場にたって、ガツンと行きたいと思います。


1月末を迎える来週は、ガソリンの暫定税率のブリッジ法案が提出される可能性があります。予算そのものの審議の前に、予算関連法案を採決することなど、これまでありえませんでした。議員立法のブリッジ法案と、4月から暫定税率を延長する閣法との整合性にも問題があります。提出されれば、理屈を超えた仁義なき闘いに突入します。

最終判断はダボスから帰国する福田総理に託される模様です。「話し合い」を繰り返す福田総理の言葉の信憑性が問われる時が来ました。

出番到来

2008-01-19 22:34:20 | 国会活動
ガソリン国会がスタートです。福田総理の所信は実にあっさりとしたものでした。それにしても、「消えた年金」の3月の期限が「消えた」のには驚きました。

私の出番は来週後半の予算委員会になりそうです。


国会での出番に先立って、明日の「報道2001」で出番がまわってきました。テーマは農業。相手は中川昭一元農水大臣。厳しい相手ですが、精一杯ぶつかってきたいと思います。

出演は8:15からです。早起きした方はご覧下さい。

ほろ苦の成人式

2008-01-13 20:58:50 | 地元
新成人に、私の話はどう聞こえたか?

久々に、成人式場の前で街頭演説をしました。式場に入れてもらえるようになってから(要するに議員になってから)は初めてです。税金、年金、投票率に環境問題など、話題と話し方は工夫したつもりですが、新成人からの反応は、ほとんどありませんでした。まあ、久々に同級生に会ってはしゃぐ彼らに、政治家の演説に耳を傾けよというのは酷な話かも知れません。彼らの中の潜在意識のどこかに残ったのではないかと・・・。

初挑戦の年(2000年)の成人式、三島の会場の前で街頭から訴えました。帰省して成人式に出席していた高原選手と、握手した時のことをよく覚えています。28だった当時は、同世代という思いがどこからにありましたが、さすがに16も離れると、世代のギャップを感じずにはおられません。

年金保険料に酒税やタバコ税。彼らがこれから苦労して納める税金は大事にしたいものです。

話は飛びますが、私が政治に関心を持つようになったのは、ちょうど自らの成人式の前後でした。一番、「夢」を追いかけることが出来る年頃です。新成人の未来に幸あれ!

再可決

2008-01-11 22:17:30 | 国会活動
やられました。衆議院の圧倒的多数は、如何ともしがたい巨大な力です。我々が参議院選挙で手にした多数は、衆議院の優越の中で吹っ飛びました。一旦、ルビコン川を渡った以上、与党はこれからは躊躇せずに、衆議院の優越を使ってくるでしょう。

与野党のねじれが明らかになったテロ新法は、次の総選挙の争点の一つですが、本当の勝負はこれからです。補正予算、本予算、そして暫定税率などなど。

今日の悔しさをばねに、通常国会で解散総選挙に追い込み、政権を取るしかありません。臥薪嘗胆。今日は、新たなスタートの日でもあります。

二つの「油」問題

2008-01-09 13:54:23 | 国会活動
再開した国会は、今週末のテロ新法の参議院採決、衆議院の再可決を巡って与野党の攻防が繰り広げられています。水面下の攻防が激しくなっているのが、「もう一つの油」、すなわちガソリン税の問題です。与党が、一月中に衆議院で強行可決すれば、参議院で我々が頑張っても60日ルールがありますので、三月末までに衆議院で再議決できます。そうなると、暫定税率は継続され、ガソリンの値段は下がりません。三月末の攻防の前哨戦は、すでに始まっています。

話は飛んで、米大統領選。ニューハンプシャーではヒラリー候補が勝ちました。彼女の涙の効果かどうかは分かりませんが、この局面では、大統領になるべく準備を積み重ねてきたヒラリー氏の「念」の強さを感じました。この選挙、まだまだドラマがありそうです。

オバマ氏はどこまで行くか

2008-01-04 19:37:43 | 外交
アイオワ州はオバマ候補が取りました。接戦の予想に反して圧勝だったようです。

選挙結果は知らなかったのですが、先ほど書店で目についたオバマ氏の著書「合衆国再生」を購入しました。大統領に向けて大きく前進したことは間違いありませんので、しっかり読みたいと思います。大統領選挙の話題は、本選は11月ですので、それまで何が起こるか分かりませんが・・・。

全人格が問われる大統領選挙では、本当の意味でのタフさが求められます。逆に、大統領選挙で政治家が鍛えられ、米国民もそれだけのエネルギーをかけて選んだ大統領に対して責任を持つという面があるようです。実にダイナミズムに富んだ米国流の民主主義の仕組みと言えましょう。日本には日本の民主主義のあり方があるとは思いますが、国民と政治家の関係としてはうらやましくもあります。

誰が勝つにしろ、選挙結果は昨日指摘した地球温暖化の行方に大きな影響を及ぼします。大統領選挙前に行われる洞爺湖サミットで、福田総理が温暖化でイニシアティブを発揮できるのかどうか、通常国会の予算委員会で質問してみたいと思っています。

地球温暖化は争点となるか

2008-01-03 21:20:09 | 国会活動
正月の特集記事を見ていると、新聞各紙が温暖化問題を取り上げています。背景には、今年から京都議定書の目標達成計画の実績が問われること、そして洞爺湖サミットを夏に控えていることがあります。それにしても、正月早々これだけ話題になるのは、日本の世論が動く兆しかも知れないと、期待を持って記事に目を通しました。

昨年のオーストラリアでの政権交代、今年の米国の大統領選挙など、世界では地球温暖化は政治を動かす大きなテーマとなっています。

大規模災害の発生、食糧不足、海面の上昇による沿岸部の水没など、地球温暖化は安全保障問題そのものです。それだけに、我々国会議員の責任は極めて重大です。そんな思いで、私も自然エネルギーの国際会議に出席したり、国会質問で政府に質問したりしてきましたが、これまで、政府はもちろん、同僚議員も含めた国会の反応は今ひとつ。

最大の原因は、世論の後押しのなさです。最近、地元の座談会でもこの問題に触れるようにしているのですが、地球温暖化といっても話が大きすぎて実感がないというのが大方の反応です。どうやって、地球温暖化を身近な問題として提示するか、今も試行錯誤が続いています。

通常国会が間もなく始まります。今年中に、総選挙もありそうです。地球温暖化については、政府・自民党は全く無策と言っても良い状況です。福田総理も洞爺湖サミットには関心はあるようですが、具体策となると何も出てこないのが実情です。有権者に「現世利益か未来か」を問いかけるという意味では、地球温暖化は民主党らしいテーマですので、これから一汗かいてみようと思っています。

勝負の年の幕開け

2008-01-01 09:00:17 | 国会活動
2008年が明けました。昨年の参議院選挙では、皆様のご支援を頂き、民主党が国会で躍進致しました。総選挙の予想される本年は、政権獲得に向けて正念場を迎える年となります。

政権交代実現のためには、総選挙まで続くいわゆる「ねじれ国会」の戦い方が極めて重要です。もちろん、与野党間で国民生活に直結する問題について真摯に協議するなど、ねじれを乗り越える努力は必要です。

ただし、権力が分散するねじれ自体は、国民にとって歓迎すべきものです。臨時国会で出てきた、守屋前事務次官に関わる防衛利権、ウイルス性肝炎の患者情報の隠蔽などは、権力の集中が崩れた事による、「ねじれ国会」の成果です。このことは、もっともっと民主党が宣伝すべきところでしょう。

本年も、野党として、情報の開示には徹底してこだわっていく必要があります。


民主党は国会に多くの法案を提出しました。被災者生活再建支援法の改正案、政治資金規正法の改正案、年金保険料流用禁止法案、障碍(しょうがい)者応益負担を廃止する法案などです。

そのうち、被災者生活再建支援法、政治資金規正法など幾つかの法案は、与党との話し合いで成立させることが出来ましたが、その他の法案については、残念ながら、与党が民主党法案の採決を拒む、もしくは、審議拒否していますので、法案提出にとどまっています。

民主党の提出した法案について、与党の歩み寄りが見られるものについては協議が必要です。ただし、与党の抵抗で実現できない法案については、無原則に妥協することなく、総選挙のマニフェストに記載し、政権獲得後の実現を目指すべきです。私は、政策調査会筆頭副会長として法案とマニフェスト作成の両方に携わることになりますが、メリハリのある対応を心がけていきたいと思っています。


実は、現在、私個人が最も力を入れているのが農政です。民主党内の若手の議員で農政を専門としている議員は少数派で、私もこれまで専門外の分野でした。いざ、関わってみると、環境や安全保障と深く関わる農政は、大変奥行きがある分野です。農政を突き詰めて、やがて「農政の細野」を目指してみたいと思っています。

昨年来、地元の農家の皆様や農協の皆様との懇談を通じ、日本の農業を取り巻く環境の厳しさを痛感しました。米価の急落、燃料費の高騰など、日本の農業は危機に瀕しています。戸別所得保障による小規模農家に光を当てる政策の実現、燃料費の高騰抑制、鳥獣被害の防止などの課題が山積しています。それらの財源を確保するために、不必要な農業土木の削減や農水省の天下り根絶なども忘れてはなりません。

農政でもう一つ大切なのが消費者の視点です。安全な食料を届けるために、戸別所得保障による自給率の向上と、農政の縦割り打破による輸入食品の安全確保は不可欠です。


原油価格の高騰は、農業だけに留まらず、産業界や国民生活に深刻な影響を与えています。国際的には、市場原理主義偏重で進められてきた、これまでのやり方を改める発信をわが国が行う必要があります。

国内的には、今年3月で切れるガソリンの暫定税率の撤廃(1リットル24.3円下がります)が最大の争点となっています。32年間にわたって暫定税率を続けてきたこと自体、私に言わせれば異常なことです。自治体の財源確保には最大限配慮をしつつ、暫定税率は撤廃すべきです。


通常国会では、暫定税率を巡って与野党の攻防が展開されることになります。財政再建を巡っては埋蔵金論争もヒートアップしそうです。私は、予算委員会の一員として、通常国会での論戦の最前線に立つことになります。いよいよ、勝負の年の幕が明けました。