細野豪志ブログ

衆議院議員 細野豪志の活動報告です

安倍政権への不信任

2007-07-30 02:03:40 | 国会活動
国民の審判は下りました。民主党は、我々の予想を大きく上回る議席を確保しました。

消えた年金でスタートした今回の選挙ですが、最終的に安倍総理の信任の有無を問う選挙となりました。国民は明確な判断を下しました。「小沢さんか、私か?」と国民に問いかけた安倍総理は、自ら決断すべきでしょう。

参議院で第一党、過半数を確保した民主党の責任は重大です。安倍総理の退陣、総選挙、大臣の問責決議案など、今後の動きは予断を許しませんが、当面は、参議院選挙で民主党が主張した法案を通すことを優先するべきと考えます。

年金保険料の流用禁止法案、政治資金規制法案の改正案、天下り禁止法案、そして、障害者自立支援法の廃止など、参議院で提案したい法律は数多くあります。国民の後押しを受けて、参議院で可決した法案は、衆議院でもそう簡単に数の論理で否決させるわけにはいきません。日本の政治が本当に変わるかどうか、日本の民主主義は曲がり角を迎えています。

投票に行こう!

2007-07-29 09:21:49 | 国会活動
選挙運動は28日の24時まで(マイクの使用は20時まで)。今日は許されていません。ただし、「投票に行ってください」と声をかけることは、出来ます。選挙の関係者がよく言う「投票箱が閉まるまで!」というやつです。

固定票が少ない(それ自体も問題ですが・・・)民主党にとって、最後の頼みの綱は投票率です。今朝の三島の空模様は、薄曇。まあまあの投票日和ですが、天気とは別に心配なことがあります。

今回の参議院選挙では、市町村合併で、投票所の数が減少したり、投票時間を前倒しする投票所の数が大幅に増えてしまいました。地方に住む人の投票権を制限することがないよう配慮がなされるべきですが、総務省が努力した形跡はありません。ちなみに、民主党は、投票時間の前倒しについて総務省に見解を質しています

2005年の総選挙では、投票率の上昇は、自民党有利に働きました。投票率の上昇は、どちらに絶対的に有利というものではありません。ところが、投票日が近づくと、与党サイドから、投票率が下がることを期待する声が聞こえてきます。政治に携わる限り、私は、民主主義を信じて投票率の向上を願っていたいと思います。

皆さんも、周りの方に是非、声をかけて下さい。投票に行こう!

エース登板

2007-07-28 00:37:16 | 国会活動
皆さん今晩は。選挙戦もいよいよ最終日、各地の候補者が声をからせて訴えかけます。

最終日の論戦に先立って、今晩はテレビで与野党最後の論戦、「朝まで生テレビ」に、民主党のエース、枝野幸男衆議院議員が登場します。さすがに各党、つわものが登場します。枝野さんに是非、論破していただきたいところです。

今日は、再び岡山に入り、「姫の虎退治」に参戦です(28日朝、訂正・加筆)。

奇妙な政府公報(6/21訂正 以下同様)

2007-07-20 23:58:23 | 国会活動
昨日出された消えた年金に関する政府公報が物議を醸しています。民主党は、公選法違反の疑いで、今日、東京地検に告発しました。公選法違反に関する分析は民主党の正拳プロジェクトで鋭い分析がなされていますので、ご覧ください。


昨朝、この報告を受けた時は、自分の耳を疑いました。ばら撒かれた政府公報の折込は3000万部。投じた税金は何と2億円です。天下の自民党が、まさかここまでやるかというのが最初の印象でした。

ところが、冷静になって考え直すと、実は違う側面が見えてきます。仮に、官房長官や広報担当の政府補佐官が、この政府広報を出すことを発案し、指示したとすれば、極めて悪質です。しかし、官庁長官は地元の選挙区選挙で尻に火がついていますし、補佐官に至っては彼自身が候補者です。お人よしな分析かも知れませんが、お二人をそれなりに知っている私が見る限り、こんな露骨な、そして情けない広報を出すよう指示するような人たちではない気がします。

この提案したのは、実は自民党にゴマを擂った官僚なのではないか?自民党がピンチとみるや、気を利かせた官僚が動いた可能性が大いにあります。もちろん、誰の提案だろうが、公選法違反は変わりませんが。

自民党と官僚は、戦後60年、ほとんどの期間を一体で政権を運営してきました。官僚機構にとって、蜜月関係にある自民党が政権から転げ落ちることは、予算配分や天下り先で既得権を失うことを意味します。今、自民党が敗北することを最も恐れているのは霞ヶ関、特にすでに自民党と切っても切れなくなっている各省庁の最高幹部たちです。

政府公報が出た背景を想像するにつけ、自民党と霞ヶ関の関係を一度、叩き壊せねばという思いが強くなりました。やはり、政権交代が必要です。

姫の虎退治

2007-07-19 09:13:52 | 国会活動
相変わらず奈良にいます。ここを拠点に、お呼びがかかった選挙区に出向くパターンを繰り返しています。これまで入った選挙区は、静岡(もちろん)、愛知、山梨、千葉、滋賀、岡山。これから和歌山に向かいます。

その中で、一番印象に残っているのが岡山です。大物に挑戦することで、候補者の知名度は抜群に上がっており、彼女の熱は有権者に確実に伝わっています。候補者の自力には横綱と幕下ぐらいの差があるのですが、彼女の熱を帯びた支援者が本気で後押しすれば、もしかしたら・・・と思わせました。


様々な場所で街宣する中で気になったのは、農村部の反応はいつになく良いのですが、都市部の反応が今ひとつだということです。盛り上がりを見せる選挙では、都市部の反応が日を追うごとに良くなります。有権者の怒りが、潜在的にたまっていることは間違いないのですが、投票にどこまで結びつくかが見えてきません。

有権者の行動の起爆剤のなるかどうか定かではありませんが、最後にネット事情を少々。選挙に入るとネットの利用が制限される中、今も各党はギリギリの線で更新を続けています。今回の選挙戦の特徴は、動画の有効活用です。民主党のスペシャルページをご覧頂ければ、年金、政治と金などで民主党の主張を見ていただくことができます。

奈良からの手紙

2007-07-13 00:24:11 | 国会活動
選挙戦が始まりました。選挙戦の初日、私は地元を離れて奈良に入りました。奈良の候補は大学の同級生であり、私が国政に挑戦するきっかけをつくってくれた恩人でもあり、2000年の初当選から5年間、本会議場で席を並べてきた親友です。

鳩山幹事長が応援演説で訴えた「日本の発祥の地、奈良から新しい日本をつくろう」というフレーズが気に入りました。何とか結果を出したい。これが正直な思いです。


「生活が第一」 これが民主党の選挙戦のキャッチフレーズです。「美しい国へ」とは対照的なキャッチです。正直言うと、わが党のキャッチには、初めピンと来なかったのですが、年金、農業、子育て、増税などの国民が関心を持つテーマを考えると、地味ではあるが、このキャッチは行けるかも知れないと感じています。

街頭では、年金や増税で与党に対する強い怒りを感じます。ただ、17日という期間、一体どんな風が吹くのか予断を許しません。世論の動向は気になりますが、ここまで来ると、「生活が第一」を合言葉に、愚直に政策を訴えるのみです。

明日は地元、明後日はこれまた旧知の元記者が奮戦している山梨に入ります。

「消えた年金」 本当に必要な緊急対策

2007-07-11 14:23:30 | 国会活動
参議院選挙の告示が明日に迫りました。

政府が「消えた年金」で対応を迅速化させているのは、参議院対策でしょう。評判は様々ですが、これまで民主党が主張してきたことが取り入れられた部分については、評価して良いと思います。消えた年金の問題で残された課題に、緊急通知の送付と、保険料の流用があります。

一昨日、地元の特別養護老人ホームなどの介護関連の施設をまわりました。改めて衝撃を受けたのは、医療に介護に負担増を迫れれてたお年寄りが置かれている立場の厳しさです。そういったお年寄りにとって、年金はまさに命綱です。

特養に入っている一人のお婆さんから、「今もらっている年金が本当に満額なのか、確かめたい」と声をかけられました。施設の方に聞くと、入所者の皆さんは、社会保険事務所に行くことも出来ず、電話で正確に説明する自信もなく、不安と不信を抱えたたまま過ごしているとのことです。

政府は、5000万件の年金記録のめどがつく来年の秋に、1億人に緊急通知を出すとしています。経済的にも精神的にも追い込まれているお年寄りにとって、これからの1年は長すぎます。すでに社会保険庁で把握している年金記録の送付をなぜ渋るのか!

緊急通知をすれば、問題の解決は早くなります。年金記録が消えていないことを確認できれば、多くのお年寄りに安心していただくことが出来ますし、記録が間違っている場合は、政府がその方の記録の確認に早急に動くことができます。

昨日、愛知県の大塚耕平参議院議員と一緒に街頭演説をしていて、改めて気がついたのは、5000万件の宙に浮いた年金の規模の大きさです。5000万件の宙に浮いた年金手帳(番号)には、納付された保険料がついています。国民年金と厚生年金の保険料の平均を2万円とし、掛け合せると1兆円になります。長いものでは、10年というものもあるでしょう。平均3年分の保険料が納められていると仮定すると、何と36兆円という巨額のものになります。

正確を期すとか、コンピューターソフトがうんぬんという話がありますが、緊急通知を渋る理由は別にあります。政府は、国民に事実を知らせることを今でも恐れているのではないか。参議院選挙で過半数を得れば、保険料の流用問題と併せて、我々の主張が国会で通る可能性は大いにあります。

この勝負、何としても勝たなければなりません。

安倍内閣のガバナンス

2007-07-07 23:11:26 | 国会活動
赤城農水大臣の事務所費が問題になっています。佐田大臣、松岡大臣と同種の問題で、新たに任命された大臣が引っかかるとは、まさかのまさかです。

ここまで来ると、安倍内閣のガバナンスが問われるのは、やむをえないところでしょう。前原体制の下で、ガバナンスを問われた経験を持つだけに、気の毒な気すらしてきます。

この2年の経験で、国民への訴求力や、政策の切れ味も大切ですが、国家を運営していく上で、ガバナンスの能力が不可欠であるということを痛感しました。私は偉そうに言える立場ではありませんが、安倍政権にその能力があるかどうか、国民は相当シビアに見ているような気がします。


さて、参議院選挙までちょうど3週間になりました。選挙の論争は、「消えた年金」だけではなく、年金制度そのものや、税金のムダ遣い、増税、子育てや農業など、広がりを見せています。国民が重大な判断する上で、様々なテーマで二大政党が競い合うことは、望ましいことです。

ただ、気になることが一つあります。

私は、かつて自民党の公約を研究したことがありますが、各省庁の政策の寄せ集めで、財源の裏づけもなければ、政策の優先順位もなし、事後検証のしようもない、マニフェストとは到底言えない代物でした。

自民党のHPにあがっている「政策パンフレット」には財源が書いてありません。まさか、政権与党がこれを選挙戦の公約にするつもりなのでしょうか。自民党の公約が、かつてのウィッシュ・リストに後戻りしてしまうようでは、選挙戦で建設的な議論を行うことが出来ません。

週明けの月曜日には、民主党は財源を明記したマニフェストを公表します。責任政党としてどちらがよりふさわしいか、残された3週間、国民に堂々と問いかけたいと思います。

与党はどっちだ?

2007-07-04 11:16:51 | 国会活動
国会は、開店休業状態が続いています。そんな中、わが党の仙谷議員が委員長をつとめる決算行政委員会では、今日の午後、委員会が設定されています。決算行政委員会の締めくくり総括質疑には、総理出席が慣例となってきたのですが、安倍総理は出てこないようです。

国会は、総理の意向で強引に延長されました。総理はテレビ出演については、積極的に応じる構えです。それでいて、委員会には出席を拒否するというのですから、国会を馬鹿にしているとしか思えません。この辺は、与党の皆さんも国会議員として怒るべきでしょう。


話は飛びますが、先日の党首討論。印象的だったのは、安倍総理が数字をあげて民主党を激しく攻撃したことです。与党が野党の政策を激しく攻撃するという姿は、危機感の現れなのでしょうが、安倍政権の「実績を訴える」と言っている割には、何だかなという印象を受けました。

もちろん、我々はマニフェストで財源を示します。不可思議なのは、政府から全面的にデータの提供を受けることの出来る自民党が、自らのマニフェストの中で財源を提示する様子がないことです。

もう一つ、理解に苦しむのは、安倍総理が上げた数字の根拠です。一例を挙げると、高校無償化に9兆円かかるとの指摘。夜中のNHKの録画放送を聞いていて、自分の耳を疑いました。

日本の人口は1億人強。年齢階層で平均化し、少子化していることを考えると一学年ざっと100万人。高校生は3学年で、大よそ300万人。私立を無償化することは出来ませんので、無償化対象は更に限定されます。9兆円を300万人で割ると、一人当たり300万円かかる計算です。私立の理科系の大学でもこんなには学費はかかりません。

そもそも、すでに、高校教員の給与はもちろん、運営費に相当の税金がつぎ込まれていますので、9兆円などという金額は、荒唐無稽そのものです。実際には、入学金、授業料などを合計しても、せいぜい数千億円(それも下の方)の追加投入で実現可能です。

安倍総理は、数字に極端に弱いか、全くデマ情報を誰かから吹き込まれたのか、どちらかでしょう。選挙戦が近づくと、お互いに攻撃が激しくなるのは仕方がないとしても、一国の総理がデマを流布することはやめていただきたいと思います。

逆転の夏

2007-07-01 20:06:40 | 国会活動
社会保険庁改革、消えた年金救済、天下りバンク、政治資金規正法と、残されたすべての重要法案が一昨日の夜から昨日の朝にかけて、参議院で採決・可決されました。いずれの法案にも民主党は対案で臨みましたが、数の力に屈しました。強行採決の連発もここまで来ると、民主主義の危機です。

自民党参議院は、延長を決めた時から、先週中の採決の腹を固めていた節があります。今週の国会は開店休業状態です。こうなると疑問が浮かぶのが、「なぜ7月5日まで延長したのか?」ということです。

考えられる唯一の理由は、投票日を7月22日から29日に移したかったということです。投票日が29日になると、「消えた年金」を国民が忘れ(私は希望的な観測に過ぎないと考えますが)、夏休みに入って投票率が下がる可能性があります。いずれにしても、ケシカラン


ここへ来て、安倍総理の頼りなさを多くの国民が感じていますが、まだ民主党がそれを受け止めることが出来ていません。残されたちょうど4週間。正々堂々とした政策本位の闘いで、目指すは「逆転の夏」です。