細野豪志ブログ

衆議院議員 細野豪志の活動報告です

肝炎問題 決断の時

2007-03-31 00:10:57 | 国会活動
肝炎原告団の座り込みは3日目を迎え、大きく状況が動き出しました。29日の夕方、公明党が官邸に全面解決を申し入れ、30日になって原告団の申し入れを官邸の下村官房副長官が受けました。前向きに取り組むという趣旨のやり取りがあった模様です。原告団の命をかけた座り込みの成果です。

座り込みを3日目に入り、患者の皆さんの体力は限界を迎えています。30日の夕方、民主党の小沢代表が、座り込みの現場である日比谷公園に入りました。民主党がこれまで積極的に取り組んできた肝炎問題。代表が入ったことで、我々の活動にも拍車がかかることは間違いありません。

県議会選挙の初日に、地元の出陣式をキャンセルして上京するかどうか迷いましたが(地元の皆さんには迷惑をかけてしまいました)、小沢代表と原告団とのつなぎ役をするために、日比谷公園に同行してきました。こういう事態に直面すると、自分が何のために政治家になったのか、考えさせられます。

気にかかるのは、世論の盛り上がりです。今晩は気になって夜のニュース番組をチャックしていますが、十分な報道がなされているとは言えません。与党も官邸も、ここへ来て原告団との話し合いに応じる構えを見せていますが、世論の動向次第で、週明けの動きがどうなるか分かりません。原告団の戦いは、まだまだ続きます。ここまで来ると、我々野党の役割は、原告団の言い分を受け止め、党派を超えて政府・与党に決断を求めることです。

潮目

2007-03-30 08:07:19 | 地元
全国で県会議員の選挙が始まりました。私の地元では、すべての選挙区に公認もしくは推薦候補がいますので、4月8日まで息つく暇も無い戦いの日々が続きます。

統一選挙は、これまでの民主党の国会での戦いに評価が下される場面でもあります。「格差」と格闘してきた民主党を国民がどう評価するか。

今週に入って、国会で、偽装請負で糾弾されていた経団連会長の会社が、正社員を増やす方針を出しました。昨日、肝炎問題で国の責任を問う声が、ようやく与党内でも上がり始めました。座り込みをしている原告団の行動が、世論そして政治を動かしつつあります。

夜郎自大の強者論理は、ここへ来て潮目を迎えつつあるのではないか。流れを引き寄せられるかどうか、勝負の時です。

命をかけた戦い

2007-03-28 08:49:44 | 国会活動
昨日から、海洋基本法の国会調整、経済産業委員会質問の準備(今日の15:00から質問です)、肝炎訴訟の座り込みの準備と、大忙しです。与野党間のスッタモンダの調整の末、来週には海洋基本法は成立の運びですので、こちらは一段落です。

今日もまだ委員会質疑の準備は残っているのですが、11:00からの肝炎訴訟の座り込みには、どこかで参加しようと思っています。福岡、大阪、東京で原告団に敗訴したにもかかわらず、厚生労働省(大臣)は原告団との話し合いに応じる気配はありません。それに抗議する座り込みです。


面談要請について

標記につきまして、国の賠償や謝罪を前提としない肝炎一般対策に係る御要望であれば、担当者がお会いすることは可能です。

との厚生労働省の昨日の回答に、原告団も我々も怒り心頭です。

厚生労働省は最高裁まで争う構えですが、そうなれば、原告団および患者は適切な治療が受けられず、肝硬変、肝癌になって命を落とす可能性が高まります。そうなれば、莫大な医療費がかかることを考えると、政治的な決断をするべき時期が来ています。

命をかけた戦いに、私も参加しようと思っています。

城山三郎氏ご逝去

2007-03-22 17:09:45 | 沈思黙考
「粗にして野だが卑ではない」とは、三井物産から国鉄総裁をつとめた石田禮助氏の言葉です。今日の昼、たまたまよった本屋で城山三郎氏の本に目が留まり、久々に読みたくなって買って帰りました。訃報を知ったのは、議員会館についた直後です。

中学生の時に「男子の本懐」や「雄気堂々」を読んで痛く感動したものです。氏の本との出会いは、私が政治家を志したこととも関連しています。今日、懐かしい本を手にしたのは、何かの縁かも知れません。

議員になって初めて担当した重要法案、個人情報保護法の時には、城山氏に政府案に反対する先頭に立っていただき、野党の集会にも出席して頂きました。「私が生きている限り、言論の自由を弾圧する法案には反対だ」と、静かに、しかし力強くおっしゃった言葉の重みは忘れることが出来ません。

今晩は、買った本をゆっくり読んでから寝ようと思います。ご冥福をお祈り致します。

全国温泉振興議員連盟

2007-03-21 10:19:46 | 国会活動
昨日全国温泉振興議員連盟の総会が開催されました。7年前、当選直後に、当時の渡部恒三副議長に相談に行き、保利耕輔先生に会長に就任頂いてつくった思い出深い議連です(以来、私は事務局長を仰せつかっております)。
温泉議連なんていうと、温泉に入ってドンチャン騒ぎをしているようなイメージをお持ちになるかもしれませんが、実際は温泉場の振興に真面目に取り組んできた実績のある超党派の国会議員(会員約120名)の議連です。
今回の議題は、温泉法の改正と温泉排水に関する暫定排水基準の延長の問題でした。排水規制は延期されたのですが、出席者からは、天然資源である温泉と工場排水を同列に論じることに異論が噴出しました。今回は温泉法の改正と温泉排水に関する暫定排水基準の適用延長という緊急課題に取り組みましたが、今後は温泉を利用した取り組み(医療や介護などとの連携、地熱発電等)などを視察の上で、前向きな政策として生かしていきたいと思っていいます。(資料や様子はhpからご覧いただけます)

戦後レジーム

2007-03-18 22:02:57 | 国会活動
党務・政務両方で、無役であることが影響してか(要するに暇だと思われている?)、このところ、よく仕事がまわってきます。先週は16日に急きょ外務委員会での質問、行革の独立行政法人改革の主査も回ってきました。外務委員会での質問は6年ぶり、行革がらみのテーマに取り組むのは、一昨年の特別会計以来です。


外務委員会では、久々に外交問題をど真ん中から麻生外務大臣に質問しました。安倍政権が唱える「戦後レジームからの脱却」とは一体何なのか?私なりの見解をぶつけてみました。

日米安保条約に基づく地位協定を見ると、未だにわが国は占領下にあるのではないかと錯覚してしまいます。管制や空域だけでなく、領海は12海里まで認められているにも関わらず、米海軍の行動を優先して3海里にとどめられています。安倍政権が唱える、憲法や集団的自衛権はブッシュ政権の要求に基づくものであり、それ以前に、少なくともそれと同時に、わが国が独立国として主張すべきことがあるはずです。安倍政権が本気で戦後レジームからの脱却を志向するのであれば、まずそこから始めるべきではないかと私は考えます。

対中関係においても「戦後レジームからの脱却」が必要です。先の大戦における侵略の事実を認める一方で、国益に関わる個別のテーマでは、わが国の主張を貫く必要があります。東シナ海のガス田問題では、1970年代以降のわが国の不作為の問題を指摘し、国際法に基づいて行動すべきとの主張をぶつけました。

それなりに、外務大臣に問題を共有していただいた部分もありましたが、全体としての印象は、安倍政権には、「戦後レジームからの脱却」などという壮大なビジョンは無いのではないかとの印象を強くしました(もちろん、安倍総理に聞いてみないとはっきりしたことは言えませんが)。

この一年間、党務に専念していましたので質問の機会がほとんどありませんでしたが、私は委員会質問で政策論争をするのが好きだと再認識しました。質問の様子は、HPからご覧頂けます。


独法の方は、先週から少しづつ調査を始めています。109の独法の中身を紐解いていくと、天下りと随意契約が目立ちます。行政から独立させることで、むしろ、国会のチェックが働きにくくなり、税金の墓場:別名「離れ(特別会計)の地下室」となっているのではいかとすら感じます。今週から、チームを立ち上げて、4月からは決算行政委員会で追求していくことになります。主査と言うからには、こちらも、それなりの結果を示さねばなりません。今週から、馬力を入れて頑張ります。

統一地方選挙

2007-03-14 12:20:21 | 地元
このところ、連日、統一地方選挙の決起大会や演説会をはしごする日々が続いています。私の選挙区内では、すべての地域の県議選に公認候補もしくは推薦候補が出ているため、それぞれの候補予定者の情勢が気にかかります。

集会に人が集まりやすい地域とそうでない地域がありますし、動員が効く選対と自然な人の集まりを重視する選対がありますので、参加者の人数だけで選挙の強弱を測ることはできません。ただ、私も相当数の選挙を見てきていますので、会場の雰囲気や参加者の表情を見ていると、候補予定者を取り巻く情勢というのが見えてきます。

もちろん、地元で仲間を増やす意味でも、参議院選挙の前哨戦としても、頑張らねばなりません。県議選の告示日は、いよいよ3月30日。戦いの日々が続きます。

ポスト京都

2007-03-09 22:28:53 | 外交
ポスト京都に向けて、EUが動き出しました。EU首脳会談がブリュッセルで行われ、2020年までに温室ガスをEU全体で20%削減(1990年比)する原則で合意したのです。私は、ポスト京都を左右する動きとして、この首脳会談の結果に注目していました。

1990年当時、東欧のエネルギー効率は、極めて低い状態でしたので、この数字は、EUにとって下駄を履いたものではあります。そのことを差し引いても、発展段階の揃っていない拡大EUが20%削減を合意したというのは、驚くべき事実です。ヨーロッパの住民の環境に対する危機感が、この合意を後押ししたことは間違いありません。EU各国は、再生可能エネルギーの普及に向けて、本腰を入れることになりそうです。

残念ながら、わが国では、温暖化防止に向けて国民的なうねりは生じていません。先日も書いた通り、再生可能エネルギーの普及も、このままでは減速しそうな雲行きです。現状に強い危機感を持つ一人として、国民の後押しを待つのではなく、国会の中で新たな動きを起こすべき時期だと感じています。

海洋立国・日本

2007-03-08 08:28:44 | 国会活動
昨日、海洋に関する2法案の党内手続きが終了しました。法案の中身については与党との合意が整っていますので、両法案成立の可能性が出てきました。国会は依然紛糾していますので楽観は出来ませんが、やれることはやったという思いがあり、個人的には少しホッとしています。

私にとっては、2004年にプロジェクトチームを立ち上げて以来、3年越しの仕事になります。2005年には民主党が提出した法案は長くたなざらしにされ、途中、担当省庁の抵抗や、大臣の交代、外交上の配慮など、実に多くのハードルがありました。2006年になってようやく自民党が重い腰をあげ、我々の考え方をベースに、超党派の議員立法に漕ぎ着けたものです。

日本の国土面積は世界で61位なのですが、領海と排他的経済水域を入れると6位、体積で見ればなんと4位となり、ロシアや中国などの大陸国を上回ります。1994年に発効した国連海洋法条約は、島国にとって有利なルールであり、権益を主張できる範囲が飛躍的に増大したわけです。わが国はすぐに国内法の整備に乗り出すべきであったのですが、それを怠ってきました。

今回の法律が成立すれば、遅きに失したとは言え、海洋立国としての第一歩を踏み出すことになります。法案の詳しい中身と、今後の残された課題は、法案の行く末が明らかになった時点で、改めて紹介します。

薬害肝炎訴訟

2007-03-05 18:14:23 | 国会活動
先ほど、薬害肝炎訴訟の原告団から、要望を受けました。私の大学の同級生が、原告団の弁護士をしていることと、地元の感染者の方々で組織された肝友会とのお付き合いがあり、何とか解決したいと思ってきた問題です。

訴訟の概要と取り組みはHPに詳しく出ています。肝炎が広がった原因は、フィブリノゲン製剤という止血剤にC型肝炎ウイルスが混入していたことです。製薬会社と国の責任が問われているという意味では、HIVと似た構造を持ちます。HIVと異なるのは、予防注射の使いまわしなどを通じて、感染者が350万人に及ぶのではないかと言われている規模の大きさです。厚生労働省が責任を認めたがらない最大の原因もここにあります。

今日は、原告団の皆さんから、社会的な差別と、経済的な負担に苦しみながら、治療を行っている深刻な実情を聞きました。20代の女性は、仕事に打ち込んでいる友人、結婚していく同級生を横目に、病院通いを続ける生活の厳しさを訴えておられました。

厚生労働行政は、マクロの視点とミクロの視点のせめぎ合いです。財政的な制約を度返しすることは出来ませんが、350万人といえば国民の誰もが身近に患者を抱えている身近な問題と捉えられます。肝炎は、治療を怠れば、肝硬変、肝癌と深刻な状況につながる感染症です。長期的に見れば、早期治療が医療費(3月6日訂正しました)の抑制につながります。何より、この問題では、最近の厚生労働行政に欠けがちな感染者の皆さんの人生を考えたミクロの視点の大切さを強調しておきたいと思います。

原告団が、力を注いできた薬害肝炎東京訴訟の判決が3月23日に出ます。昨年の大阪、福岡に続き、原告勝訴の可能性大です。国が責任を認める政治的解決のまたとない機会。原告団、そして民主党内の仲間の議員と力を併せて、私もがんばりたいと思います。