細野豪志ブログ

衆議院議員 細野豪志の活動報告です

国会の会期(6月3日訂正しました。ご指摘ありがとうございました)

2006-05-31 19:02:05 | 国会活動
小泉総理の鶴の一声で、国会の延長はなくなりました。共謀罪、教育基本法案、国民投票法案などの重要法案、そして、年金偽装などでねんきん事業機構法案などの多くの政府提出法案は次期国会(次期政権)に積み残されることとなりました。

私の心配することではないかも知れませんが、自民党の国対は針のムシロでしょう。与党の建前では、行政府の長たる総理が国会の運営に口を出さないことになっているのですが、小泉総理にこの慣例は通用しなかったようです。訪米と花道参拝(?)以外に興味を失った総理の前では、与党の幹部は沈黙するしかなかったようです。

野党の立場からすると、時間切れで共謀罪や教育基本法などが秋以降に継続審議になることは、慎重な審議を求めるためには、悪いことではありません。一方で、国会が閉じると、年金偽装やBSEなどの進行中の課題を国会で審議することができなくなるというジレンマがあります。会期を取っ払って、通年国会にするべきとの意見もあるのですが、私はこの考え方には否定的です。必要の応じて委員会を開いて、閉会中審査を積極的に行うべきというのが私の個人的意見です(現実には閉会中審査には与党が滅多に応じませんが)。

永田町に張りついてばかりいても、国民生活の実態は分かりませんし、皆さんの声を聞く機会は限定されます。我々政治家が存在する意味は、国民の声を聞いて自分なりに咀嚼した上で、国会での審議に反映させることにあります。開会中と同様、閉会中というのは我々にとって、とても大切な時間なのです。

実現男

2006-05-28 00:05:42 | 国会活動
秋に行われる神奈川16区の衆議院補欠選挙の公認候補が決まりました。先週、彼が党本部に挨拶に訪れました。精悍な面構えをしたナイスガイというのが第一印象でした。

通称「実現男」として話題を呼んでいるのは、彼が自ら宣言したことを実現し、その映像をブログで公開しているためです。彼に直接会って興味が持ったので、私もいくつか見てみました。「ゴミ拾い」など社会性のありそうなものから、「犬に好かれる」とか「臭い食べ物を完食する」など、お笑いの突撃番組風のものまで、実に様々なものに挑戦しています。

かつて、私も、冬の伊豆半島を歩いて一周、真冬に山の中で滝に打たれる、街頭演説の限界に挑戦(結局5時間でダウン)等々、色々挑戦してきましたが、実現男ほど「何でも来い」で挑戦したことはありません。

この手の行動に出ると、「何のために?」とか「馬鹿馬鹿しい!」という批判が必ず出るのですが、現実には、やれと言われても、あそこまでは出来ないものです。私は彼の執念に圧倒されました。

およそ、政治家志望の若者など、世間から見ると変人であり、多くの人にとっては係わり合いになりたくない人物です。この境遇は、経験したことのある人間でない限り分かりません。しかし、ゼロからスタートする挑戦者がない限り、永田町は、金にものを言わせて当選する人物や、最初から政治家になることを運命付けられている人物、もしくは風に乗って運よく当選する人物ばかりになってしまいます。

興味を持ってもらわなければ、新人は話を聞いてもらう機会すら得られません。政治家になるために、そして勝利をつかむために、(もちろん社会のルールの範囲内で)何でもやるという心意気や良し。その心意気があってこそ、当選してからは(時間もなくなりますので・・・)、政治の世界で実現を続けてくれるものと信じて、私は、実現男をとことん応援します。

青いうた ~のど自慢青春編~

2006-05-24 11:17:04 | 映画
教育基本法の委員会質疑がいよいよ始まりました。教育論争は改めて書くとして、今日は久々に映画のエントリーです。

朝から「ケ・セラ・セラ」と「木綿のハンカチーフ」が頭を巡っています。昨晩、議員有志で、有楽町のシネカノンの「青いうた」のレイトショーに行ってきました。21時過ぎに、30代、40代の若手議員が、20人近くも集まりました。鑑賞後は、一同、自らの青春時代を重ね併せての映画談義で大いに盛り上がりました。

昨晩は、金田敬監督もご一緒頂きました。ストーリー、俳優、歌、景色を一つの映像にして、見ている人を引き付けられる監督というのは、素晴らしい仕事だと思います。最近は、感性の摩滅からか、良い映画だと思っても一晩で印象が薄れることが多かったのですが、「青いうた」の余韻は当分続きそうです。やはり琴線に触れるのは邦画だと感じるようになったのは、歳を取った証拠でしょうか?

今朝になって、ふと、むつ市に行ってみたくなりました。金田監督によると、地元の下北フィルムコミッションの全面協力があったそうです。私も超党派のFC研究会を国会で開いていたことがあり、今でもFC応援団を自認しています。下北FCが手がけた最初の作品だということですが、地域振興の狙いはあたっているのではないでしょうか。

私の陳腐な批評を読んでいただくよりは、見ていただくに越したことはありませんが、4人の若者の澄んだ演技(特に良太を演じる富浦智嗣君は天才だと思います)、我々世代のアイドル・斉藤由貴が歌う「木綿のハンカチーフ」(昔はあんなに歌がうまかったかな?)は必見(必聴?)です。

教育基本法と徴兵制

2006-05-22 18:19:06 | 国会活動
国会に地元と忙しさにかまけて、随分、エントリーを怠ってしまいました。大変、失礼いたしました。更新がないなかで、活発なコメントを頂きました。建設的な意見が多く、じっくり読ませていただきました。ありがとうございました。

本題に入る前に、いつも気になっていることをご指摘頂きましたので、政治家に対する敬語の使い方について一言。会社で言えば、私は秘書室長ですので、「代表の小沢一郎」と呼ぶべきですし、代表に敬語をつけるのは変です。政治家になった当時は迷ったのですが、今は、対外的に発信する際も、嫌味に聞こえない程度に敬語を使うようにしています。

政治家は、政党に属すると組織人であると同時に、有権者に直接選ばれ、選挙区を抱える一国一城の主です。選んだ有権者と、主としての立場に敬意を払う意味で、会社組織とは違ったかたちで、敬語を使うのが良いのではないかというのが私の考えです。この点については、いろいろなご意見があろうかと思います。

次に、徴兵制について。何人かの方が、徴兵制は時代遅れとの指摘をされていました。多くの政府の安全保障関係の専門家と議論したことがありますが、90年代以降、徴兵制を廃止する国が多く、私も徴兵制は時代遅れになっていると考えています。我が国において、徴兵制を復活させる理由はありません。話はそれますが、同様の視点から、陸上自衛隊の装備についても時代についていっていない面があり、より機動力を重視すべきであることは、間違いありません。

本題に戻ります。上記のように、「教育基本法の改正=徴兵制」とのご懸念はあたらないと思いますが、教育基本法の中身が国家主義的な色彩を帯びることに対する懸念を持たれる方がいることは理解できます。かといって、誰が教育に責任を持つのかも明らかでなく、教育の目的も不明確である現状が望ましいとも思えません。

その意味で、「日本(文化や伝統、地域社会を含む概念です)を愛する心を涵養する(誤って記載した「国」を5/23に削除しました。ご指摘ありがとうございました)」という表現はなかなか練られたものではないかと私は感じています。今週半ばには、いよいよ国会に民主党案を提出できそうですので、政府案と比較していただければと思います。

渡部国対委員長が再三言及されている通り、教育は最重要課題だけに、皆さんにじっくり考えていただく必要がありますので、結論を急ぐ必要は全くありません。

教育基本法

2006-05-16 17:03:26 | 国会活動
教育基本法改正の議論がスタートしました。今日の質疑は政府提出法案のみでしたが、民主党案も提出まであと一歩のところまで来ています。

教育基本法を巡る最大の争点は、いわゆる「愛国心」をどのように表現するかにありました。政府案にある「我が国と郷土を愛する態度」と比較して、民主党案の「日本を愛する心を涵養」は、分かりやすい良く練られた表現です。前文以外でも、特別教育、政治教育、宗教教育など、民主党案は中身で政府案を上回っていると思います。

最近感じるのは、民主党案をまとめた西岡武夫座長にしても、渡部恒三国対委員長にしても、百戦錬磨の政治家というのは、精神的にも肉体的にも、本当にタフだということです。政治家の性か、それとも修羅場をくぐってきた人間の力でしょうか。恐れ入ります。

タフさにおいては、最前線で30年以上戦い続けている小沢代表が最強でしょう。明日の党首討論のテーマは、教育が中心になりそうです。小沢代表が、政治家としての「力」を発揮していただけるものと、私自身も楽しみにしています。

運動しよ!

2006-05-13 23:41:34 | 地元
皆さんから、様々なご意見・提案を頂きました。ありがとうございました。来週の水曜日には、民主党にとっても、私にとっても一大決戦となる党首討論があります。党首討論の調整と準備は、役員室長の主要な任務です。小沢代表らしい本質論で小泉総理に迫れれば、というのが私の個人的思いです。

また、今週持ち越した共謀罪、医療関連法案(政府は医療改革法案と呼んでいますが、小沢代表曰く「改革とは到底呼べない」ということで関連法案と呼ぶことにします)の採決、教育基本法案の審議入りも来週に山場を迎えることは間違いありません。国会の攻防が一段落したら、私が取り組みたいテーマについて、徐々に発信していきたいと考えています。


国会議員は金帰月来。地元の話題をひとつ。

今日は、朝から神輿を担いできました。近隣の安全を祈願する神社のお祭りです。神輿会の皆さんの頑張りと、町内の皆さんの支援で毎年続いている恒例の行事です。皆さん、大雨の中お疲れ様でした。

知人の結婚式があったので数時間しか担げなかったのですが、それでも腰と肩にかなりの張りがあります。初めて参加した28歳の時は、一日中担いでもそれほど応えませんでしたので、自信があった体力も衰えたものです。筋肉痛が2日目、3日目になる時が、私の青年期の終焉でしょうか。何か運動しよ。

国民投票法とメディア規制

2006-05-04 11:03:22 | 国会活動
昨日は憲法記念日。各メディアで憲法の特集が組まれていました。

永田町の憲法論議で現在白熱しているのが国民投票法です。憲法に改正が規定されているにも関わらず、具体的な方法が法律で規定されてない「法の空白」を埋めるものですので、その必要性について議論の余地はありません。

護憲派の集会では、国民投票法自体を阻止しようという議論が出ていますが、国会での論戦や国民投票を通じて、護憲を主張するのが本筋でしょう。

具体論に入ります。国民投票法を巡る与党案と民主党案の主な違いは3つ。
1.メディア規制(民主は反対、与党は賛成だったがここへ来て変化の兆し)
2.有権者の年齢(民主は18歳、与党は20歳)
3.国民投票の対象を憲法に限るか(与党)、それ以外に広げるか(民主)

私は与党が主張するメディア規制は論外だと思います。憲法改正という重要な判断だを国民が迫られるからこそ、メディアを通じて様々な議論がなされることが必要です。新聞などはむしろ立場を鮮明にして論陣を張ったほうが健全なのではないかとすら私は考えています。

そもそも、私は「報道の中立性」なるものをあまり信用していません。新聞で言えば、誰が書いているか分からない社説よりも記名記事の方を信用します。テレビの報道番組でも、自らの考えをある程度鮮明にするキャスターを起用したものを好んで見ます。かつて、読売新聞が憲法改正試案を出したことが議論を呼びましたが、私は新聞報道のあり方として、評価されるべきものと考えています。

どんな報道でも、制作者やキャスターのバイアスは必ずかかります。ましてや、憲法論議ともなれば、主観を排することなど不可能です。仮に賛成派と反対派に同じ時間やスペースを割いたとしても、誰を呼ぶか、どの論点に焦点をあてるかで、印象は全く異なります。だとすれば、読者や視聴者は、報道機関の立場を分かっっていた方が、妥当な判断が出来るのではないでしょうか。

現実的には、テレビ・ラジオには放送法の規定がありますので「中立」を意識するでしょうし、新聞も両論併記することになるでしょう。その辺の判断は、各報道機関に任されるべきです。国民は、メディアの現実を知った上で報道に接し、自ら最終判断をするべきだと考えます。

伊豆88ヶ所巡り

2006-05-01 00:08:59 | 地元
共謀罪について、活発なご議論を頂きました。ありがとうございました。共謀罪の範囲を限定すべきという私の考えは変わりませんが、その根拠を補足します。

私の議員会館からは、官邸が正面に見えます。物理的には至近距離の「権力」ですが、野党という立場ですので、一定の距離を置きながら「権力」なるものを見てきました。

この間、感じたことは、犯罪の取り締まりもそれに対する報道も、権力の意向と無関係ではないということです。極論すると、何をやったかではなく、誰がやったかで罪と罰が変わってくることがあります。そして、権力は間違うことがあります。そういった権力を暴走させない知恵が必要ではないかと思うのです。

戦後の日本は、暴力的な活動を行う団体に甘かった面があることは否定できません。その点で、共謀罪は必要です。ただし、どんな状況下にあっても、権力を批判する自由は守らねばならないと思うのです。私は、有事法制、国民保護法制は必要だと考え、制定に主体的に関わりました。その一方で、有事になっても報道の自由を守ることに最大限の努力を払ってきました。このスタンスは私の政治信条です。


GWですので、硬い話題はこれぐらいにして、地元の話題を一つ。

今日は(正確には昨日)、地元で一緒に勉強会をやっている経営者の皆さんが企画した「伊豆88ヶ所巡り出会いの旅」に行ってきました。お遍路と言えば、四国が有名ですが、伊豆にも弘法大師が修行した由緒あるお寺が多数あります。故事を集めて、伊豆88ヶ所が確定し、最近、巡礼者が訪れるようになって来ました。

山道を2時間ほど歩いてたどり着いたのは、伊豆の国市(旧修善寺町)の益山寺というところです。元々歩くのが好きで、散歩を趣味としていた私ですが、最近はすっかりその習慣をなくしていました。今回私が訪れたのは、88ヶ所のうちの一つですので、巡礼とは到底言えませんが、最高の気分転換となりました。

ふと、候補者だったときに歩いて伊豆を一周した時のことを思い出しました。パンフレットも手に入れましたので、また時間を見つけて歩いてみようと思います。知人がHPで案内を公表していますので、アクセスしてみて下さい。