細野豪志ブログ

衆議院議員 細野豪志の活動報告です

民主党政調会長に内定

2012-09-24 22:00:30 | 国会活動

政調会長に内定しました。総理から打診があった時には、「福島に専念したい」と申し上げました。総理から、「党全体で、福島の問題をバックアップすればよい」とのお話を頂き、悩んだ末に、受けることにしました。

総理とお会いした後、すぐに福島に行きました。東北新幹線にも乗り慣れました。案内されたのは、これまで何度となく、厳しいやり取りをした県庁の応接室でした。部屋に入ってすぐに、佐藤知事に握手して頂けたのは、今回が初めてでした。知事は、少し寂しそうでしたが、私の出した結論を受け入れて下さいました。

人生意気に感ず。

党全体で福島の復興をバックアップすることで、復興を加速しなければなりません。また、私個人としては、政治家として力の及ぶ限り、長期的に、福島のために全力を尽くします。これは、福島の皆さんとの約束です。

 

総理からは、マニフェスト、自公との三党合意など、難しい課題を指示されました。新たな試練ではありますが、民主党の総力を結集して、取り組まねばならない課題です。準備を始めねばなりません。

もちろん、大臣の公務が最優先。福島以外にも、原子力防災、ガレキ、再生可能エネルギーなどの課題に、任期中は全力で取り組みます。そして、その日が来たら、福島に対して思いのある人に引き継ぎたいと思います。


浮体式洋上風力発電

2012-09-21 07:29:15 | 国会活動

ようやく、長崎県五島の洋上に設置された、わが国初、世界で2機目の浮体式の風力発電の実証機を見に行くことができました。100kWと発電量は小さいのですが、台風16号の風速50メートル近い暴風に耐えた姿は、実にたくましく見えました。来年は、2メガに挑戦する予定です。

風が安定している五島は風力発電の適地です。海が荒れると大変だと事前に聞かされていたのですが、ありがたいことに、昨日の五島の海は実に穏やかでした。拠点となっている椛島の人たちの気質はさらに穏やかで、皆さん実験を温かく支えて下さっています。美味しい食事と漁船の伴走で迎えて下さった皆さん、本当に、ありがとうございました。海洋県である長崎県にも、強力な後押しを頂いています。

西海国立公園でお世話になっている五島市で環境省が行っている事業ですので、漁業や観光などとの面でもプラスになるよう、地元の皆さんと力を合わせて、がんばりたいと思います。五島は、文字通り、モデルケースになりえます。

陸上に加え、水深50メートル以上でも設置可能となれば、風力発電のポテンシャルは格段に高まります。設置コスト、送電網の強化など、課題はありますが、官民で協力すれば、克服可能だと感じました。何ごとも、成否のカギを握るのは「人」です。信頼できる京都大学や戸田建設の専門家の方々と話ができてのも、大きな収穫でした。

ここは、技術とチームワークを発揮して、エネルギー危機を乗り越えなければなりません。


原子力規制委員会発足 ようやく、ひとつ!

2012-09-19 21:28:54 | 国会活動

原子力規制委員会が発足しました。田中委員長の認証式では、陛下からの認証状を手渡させて頂きました。恐れ多いことです。

今年の年初、私は自らに、三つの最優先課題を掲げました。原子力規制組織の発足、被災地のガレキの処理、中間貯蔵施設の整備の三点です。ようやく、その一つを成し遂げることができました。まだ、二つ残っています。何とか、在任中に道筋だけでもつけたいと思っています。

 

野田総理からの訓示を受けた際の、田中委員長と4人の委員の方々の引き締まった表情が印象的でした。きっと、やってくれるでしょう!

私も、総理から原子力防災を担当するよう、命ぜられました。オフサイト対応の責任者は私です。オンサイトを担当する原子力規制委員会と連携して、職責を果たしたいと思います。


原子力規制委員会 辞令交付式で

2012-09-12 06:22:45 | 国会活動

19日に、原子力規制委員会が発足することが正式に決まりました。昨年8月に法案準備に入ってから、一年余。組織改編に伴う政府内折衝、法案の与野党調整、委員長と委員の人選と、実に様々なことがありました。何とか、私の任期の中で、発足まで漕ぎ着けました。

昨日、5名の皆さんに辞令を交付する際に、

「原子力に厳しい意見を持つ人々から声を聞いてほしい」と提案しました。もちろん、提案を実行するかどうかは委員会の判断ですが、田中委員長候補は前向きに受け止めて頂いたようです。5人はそれぞれ専門分野で実績をお持ちですが、異論にも耳を傾けた上で、厳しく判断してもらいたいという思いからです。

原子力規制委員会は三条委員会ですので、担当大臣とはいっても、専門的な判断や委員会の運営に口を挟むことはできません。昨日は、私が原子力規制委員会に対し、直接、発言する最後の機会になると考えていました。原子力規制委員会設立の責任者として、「遺言」のつもりで発言しました。

最後に一言。「福島の原発事故を常に念頭に置いて、さまざまな判断をしてほしい」と申し上げました。5人、全員がうなずいて聞いて下さいました。あとは、彼らに委ねたいと思います。


富岡町の仮設住宅で 

2012-09-09 12:31:02 | 国会活動

原発事故から一年半が経過し、福島の苦しみは今も続いています。昨日は、いわき市にある富岡町の仮設住宅を訪れました。狭い仮設住宅の中で、肩を寄せ合って生活する方々の声は切実でした。政府の責任者の一人として、本当に申し訳なく思います。

狭い仮設での生活は限界が来ています。「仮の町」の建設が急がれます。これは、政府全体で取り組むべき課題です。

健康不安を訴える方が数多くおられました。包括的な健康管理ができる体制をつくるだけでなく、健康相談を気軽に行える環境を整えなければなりません。除染よりも賠償を優先してほしいという人が圧倒的多数でした。やはり、賠償は最優先課題です。最後に声をかけて下さった85歳のおばあさんの「家で死にたい」という声に、応える言葉が見つかりませんでした。やはり、除染も国家の責任です。

苦しい環境にありながら、そして、我々の対応が至らないにも関わらず、「大臣がんばれ!」と送り出して下さった富岡の皆さんの思いに応えたい。そうでなければ、私が政治家になった意味はありません。

 

代表選挙への出馬の要請を受けました。国難に遭遇するわが国の状況、混迷する政界、そして、民主党の窮状。その重責を考えると、私のような若輩には、「畏れ多い」の一言です。それでも、多くの方々から要請を受け、真剣に考え抜き、結論を出しました。

原子力規制委員会の発足、エネルギー環境政策、被災地のガレキなど、代表選挙の最中に佳境を迎える仕事が残っています。中でも、福島のことを蔑ろにすることは許されないという思いが、出馬を踏みとどまった最大の理由です。

 

大災害から一年半。最も苦しい立場にあるのは福島の方々です。しかし、最近になって、東北以外では、時として永田町ですら、福島が風化してきているのではないかと感じることがあります。

「北島康介選手を手ぶらで帰らせるわけにはいかない」という言葉を残した水泳のチームジャパン。再び頂点を目指して最後までチーム一丸となって戦ったなでしこジャパン。ロンドン五輪で、日本はチームワークで世界と戦い、その姿に日本中が喝采を送りました。チームワークは、多様なメンバーが、弱点を補い合ってこそ成り立ちます。昨年の大災害を経て、日本という国のチームワークの強さが試されているのではないか。

政府だけで、できることは限られます。福島を旅行し、福島の美味しいものを食べるもよし。福島のNPOを支援するもよし。福島でビジネスにチャレンジするのもよし。私は、自らできる限りのことを実践し、国民にも呼び掛けていこうと思います。

福島の復興は、世界に対してわが国が発信することができる最も明るい、そして誇るべきメッセージのはずです。

 

野田総理の「決断する政治」は素晴らしい。ただし、エネルギーにしても、復興にしても、政治家だけでできることは限られます。素晴らしい資質を持ち、チームワークを重んじる国民に、協力と参加を真摯に呼びかける。ここに、民主党再生のヒントがあるような気がしています。