細野豪志ブログ

衆議院議員 細野豪志の活動報告です

福島第一原発停電トラブル発生 厳しい監視の必要性

2013-03-22 23:00:00 | 国会活動

矢のごとく過ぎて行った一週間でしたが、電力を巡って気になることが二つありました。18日に起こった東京電力福島第一原発の停電トラブルと電力システム改革にブレーキを踏む自民党の動きです。

停電トラブルについては、私自身が事故対応の責任者でしたので、国民の皆さん、特に、福島の皆さんにお詫び申し上げます。すでに私からエネ庁に対応を要請していましたが、今日、改めてエネ庁から説明を受けました。率直に言って、東電もエネ庁も危機意識が低すぎます。経緯を最もよく知る者の一人として、あえて、ここで警鐘を発したいと思います。

事故は、設備の信頼性向上の途上で起こりました。防げなかったことも問題ですが、東電が停電発生から公表するまで3時間もかけたのは、3.11後の様々なトラブルと比較しても遅すぎます。保安規定上の管理値(65度)に達するまでには時間的な余裕があると考えたのかも知れませんが、福一は通常の原発ではありません。29時間の冷却機能停止に恐怖を感じた福島の方がたくさんいたはずです。

東電には、緊張感をもう一度取り戻してもらいたいと思います。一方で、過酷な現場で通電確認に走ってくれた作業員には、心より敬意を表したいと思います。彼らの頑張りを会社も政府もしっかり支えていく必要があります。

監督官庁であるエネ庁の担当大臣である茂木大臣が一度も登場していないことにも、違和感を持ちます。私が担当していた時は、何かトラブルが発生した時は、東電に直接、指示していました。何度も言いますが、福一と通常の原発は大きく異なります。政府に当事者意識がなければ、責任を果たしたことになりません。


もう一つは、電力システム改革です。自民党は電力システム改革に急ブレーキをかけだしました。発送電分離のために「必要な法律案を平成27年通常国会に提出することを目指す」という表現は、発送電分離をやらない可能性があると認めたものです。発送電分離、すなわち電力自由化は、再生可能エネルギーの普及の前提であり、それなくして原発に頼らない社会は実現しません。

長年、再エネの普及にブレーキを踏んできた自民党がついに地金を見せ始めました。政治改革、行政改革、地域主権改革に続き、エネルギー改革でも後退の動きが明らかになりました。アベノミクスで絶好調の安倍政権ですが、改革路線については後退を続けています。ここは、我々が厳しく国会で指摘しなければなりません。



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