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小林節・竹田恒泰『憲法の真髄』その3

2020-02-10 00:27:00 | ノンジャンル
 また昨日の続きです。

・日本国憲法には、象徴とは書かれていますが、元首とは書かれていません。帝国憲法には、象徴とは書かれていませんが、元首と書かれていました。何が違い、何が同じなのか。私の理解では、「歴史的に、天皇は象徴であり、元首である」ということです。世間一般は、まったくそうは思っていないようですけれども。(小林)

・総選挙を公示するのは天皇、国会を召集するのも天皇です。そう考えると、いわゆる統治権の総覧者、つまり鵜飼いの鵜匠というふうに考えた時、結局は天皇について旧新憲法は同じことを書いているということになるのではないかなと思います。(竹田)

・戦争に負けると、国家そのものが滅びるのが歴史の常識のように思えます。(中略)戦争に負けておきながら、このようなかたちで国家が存続できたのは奇跡的なことではないかと私は思います。(竹田)
 国王の公開処刑なんてことが、あってもおかしくないですからね。(小林)

・いわゆる保守派は、「変更はわずかしか許されなかった」とよく批判します。しかし、大事な点は「変更がなかったところは、議論を重ねたうえで納得して受け入れた」ということです。手続き的にも内容的にも、正当性の根拠は十分にある。(小林)

・日本とアメリカは日米安保条約を結んでいて、「日本が襲われたら守りに来てください。アメリカが襲われても日本は(アメリカがくれた)憲法の制約により守りにいけない代わりに、アメリカの世界戦略のためにたくさん基地を提供してお金も出します」というバランスをとってきた。世界的にはユニークだけれど、これはこれで日本の立場である、という話は先にも述べました。(小林)

・まずメディアと野党は真面目に情報提供をしてほしい。そして主権者国民は、自分が生きている間に世の中が変わってしまうということと、主権者から奴隷に変わるくらいの危険な内容が来るわけだから、真剣に向かい合ってほしいと思います。(小林)

・森友・加計問題を見てもわかるように、権力者は危険な存在です。主権者はすべてを奪われないように気をつけてほしいと思います。(小林)

・法律を学んだことがある人は、ひと通り憲法は勉強しているだろうと思います。そうでない一般の人は、憲法は特殊なもので、自分たちとは関係ないと思っている人が多いようです。私は、憲法を語るということはロマンのあることだと思っております。日本という国はどんな国柄なのか、将来、どのような国を目指しているのか、そういうことを考えることが、まさに憲法を考えることだと思います。
 テクニカルな議論がいろいろと出てきて、難しいなと思ってしまう人が多いことと思います。しかし、日常のあらゆることは、すべて憲法で説明することができます。憲法は自分のことだと、もしくは、自分の子供や孫たちが将来、どんな日本に住んでいるのかということだと、そういう感覚でとらえればよいのではないかなと思います。
私利私欲、損得でものを考えるよりも、どうしたらみんなが幸福に暮らせるのかという視点で考えなければなりません。みんなが幸せになる、そういう国だからこそ、自分も子孫や愛する人も幸せになれると思います。憲法論議に、毛嫌いせずに興味をもってもらいたいと思います。(竹田)

安倍首相のもとでの改憲は絶対に阻止しなければならないと、改めて考えさせられた本でした。

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